Swift+Core DataによるiOSアプリプログラミング
先日発売になりました「Swift+Core DataによるiOSアプリプログラミング」をいただきましたので、遅ればせながらレビューを書きたいと思います。
本書は全12章から構成されています。1章はCore Dataの概要、2章はiOSアプリでのUI実装の基本として、UIKitからStoryboard、Auto Layout、テーブルビューの解説、3章はCore Dataの仕組みと概念の解説となっており、これらを踏まえた4章〜9章が、本書のおよそ半分200ページを割いて書籍管理アプリを例としたチュートリアルになっています。
このチュートリアルがよくできていて、Core Dataの基礎からUIとの連携、データモデルのマイグレーション(!)、そしてデータの編集へと、章を追うごとにCore Dataへの理解が深まりつつ同時にアプリが完成へ近づいていくという構成になっています。
つまり、本書に沿ってチュートリアルを進めると実用的なiOSアプリが1本実装できてしまうという、なんとも太っ腹な一冊です。
10章以降は応用編として、効率的な実装方法やパフォーマンスの向上、テスト・デバッグやiCloudとの連携について書かれています。中でも11-4「PlaygroundとCore Data」ではそのタイトルの通り、PlaygroundでCore Dataを使う方法が解説されており、ちょっと遊んでみる用途にも良いのではないでしょうか。
本書のソースコードはSwift 2.1で書かれていますが、Swiftそのものに関する解説はありません。Swiftの入門には向きませんが、Core Dataを使ったiOSアプリの標準的な設計や実装が学べる良い書籍だと思います。