やりたかったこと
Blue Prism はサーバー型のRPAで、「本番環境で同時に実行するロボット数(セッション数)」でライセンスされるという価格体系になっています。
そのため、うまくスケジューリングされていないと「あるプロセスの実行を試みた際に、別のプロセスが実行中で、ライセンスが不足してしまう」という事態が起こり得ます。
この記事では、実際にライセンス数が不足した場合、どのような挙動をするのか確かめてみます。
一定時間実行が続くプロセスを作成する
検証した環境では、5セッションの同時実行がライセンスされていたので、4セッション同時実行される環境を用意します。
まず、5分間など一定時間実行されるシナリオを用意します。
赤枠部分に、実行モードを「排他的」に設定したオブジェクトを入れて、このプロセス自体の実行モードが「排他的」になるようにしています。

ランタイムリソースのプールを作成する
こちら を参考に、ポート番号(8182~8186)を変えてランタイムリソースを5台立ち上げます。(本来なら異なるマシン上で、同一のポートで立ち上げるところですが、今回は一つのマシン上で検証します)

そうして立ち上げたランタイムリソースをプールとしてまとめます。(「システム」タブの、「リソース > プール」から設定します)

ライセンスが不足する状況を試す
スケジューラを設定し、6セッション同時に実行するようにします。
(※ タスク1つに、複数のセッションを設定しても良いのかもしれません)

その結果、6セッション目を実行するタイミングで、エラーが発生します。

終了理由に表示されるエラーメッセージは下記の通りです。
タスク : 00- セッションの作成はリソース 'myPool' で失敗しました : myPoolにセッションを作成できませんでした - 現在使用中のライセンスでは許可されていないため、要求された操作は実行できません。現在のライセンスで許可されている同時セッションの最大数を超えます。
おまけ:ランタイムリソースが不足する状況を試す
適切にプールなどを設定していないと、「実行時のライセンスは足りているが、ランタイムリソースが足りない」という状況も起こりえます。
プールに登録していたランタイムリソースの合計が4つになるように調整して、再度6プロセスが順次実行されるようにスケジューリングします。
その結果は下記のようになります。

終了理由に表示されるエラーメッセージは下記の通りです。
タスク : 00 - セッションの作成はリソース 'myPool' で失敗しました : myPoolは他のタスクを実行中のためこのプロセスを実行できません。