OAuth 2.0を利用したAPIを提供している各社サービスの気になる仕様をまとめました。
具体的には、ドキュメントやリクエストのURL、scopeの形、アクセストークンの有効期限、RFCで指定されていないオリジナルのパラメータなどです。RFCは自由度が高いので、どのように実装しているのか気になりますね👀
追加したい項目や修正など、編集リクエスト/コメントお願いします!
GitHub OAuth Apps
グラントタイプ: Authorization Code Grant
用途 | URL |
---|---|
ドキュメント | https://developer.github.com |
OAuthクライアントの管理 | https://github.com/settings/developers |
認可リクエスト | https://github.com/login/oauth/authorize |
アクセストークンリクエスト | https://github.com/login/oauth/access_token |
リソースリクエスト | https://api.github.com/user |
認可リクエスト
URL: GET https://github.com/login/oauth/authorize
parameter | description |
---|---|
不要。 | |
client_id | 必須。https://github.com/settings/developers で取得したものを指定する。 |
redirect_uri | 省略可能。省略時は、https://github.com/settings/developers で設定したサイトにリダイレクトされる。 |
scope | 省略可能。すべてではないが、「write:discussion」「read:discussion」など、「権限:リソース」の形をしているものが多い。ref. |
state | 省略可能。ランダムな文字列。 |
allow_signup (original) |
省略可能。ログインしていないユーザーに、OAuthフロー中にGitHubにサインアップするオプションを提供するかどうかを指定する。true / false 。 |
認可レスポンス
codeとstateをパラメーターにしてredirect_uriにリダイレクトされる。
認可コードの有効期間は10分。
アクセストークンリクエスト
URL: POST https://github.com/login/oauth/access_token
parameter | description |
---|---|
不要。 | |
code | 必須。認可リクエストで取得した認可コードを指定する。 |
client_id | 必須。https://github.com/settings/developers で取得したものを指定する。 |
client_secret (original) |
必須。https://github.com/settings/developers で取得したものを指定する。 |
redirect_uri | 省略可能。承認後にユーザーが送信されるアプリケーションのURL。 |
state (original) |
省略可能。認可リクエストで指定したランダムな文字列。 |
アクセストークンレスポンス
例
access_token=e72e16c7e42f292c6912e7710c838347ae178b4a&token_type=bearer
expires_inがない。
リソースリクエスト
URL例: GET https://api.github.com/user
アクセストークンの指定: Authorizationヘッダーのtoken
YouTube Data API
ドキュメントサイトのURLを見る限りv3らしい。
グラントタイプ: Authorization Code Grant
用途 | URL |
---|---|
ドキュメント | https://developers.google.com/youtube/v3?hl=ja |
OAuthクライアントの管理 | https://code.google.com/apis/console?hl=ja |
認可リクエスト | https://accounts.google.com/o/oauth2/auth |
アクセストークンリクエスト | https://accounts.google.com/o/oauth2/token |
リソースリクエスト | https://www.googleapis.com/youtube/v3/channels |
認可リクエスト
URL: GET https://accounts.google.com/o/oauth2/auth
parameter | description |
---|---|
response_type | 必須。code を指定する。 |
client_id | 必須。https://code.google.com/apis/console?hl=ja#access で取得したものを指定する。 |
redirect_uri | 必須。https://code.google.com/apis/console?hl=ja#access で登録したものを指定する。 |
scope | 必須。https://www.googleapis.com/auth/youtube.readonly など、URLの形をしている。特徴的。ref.
|
state | 省略可能。 |
access_type (original) |
推奨。アプリケーションがユーザーなしにアクセストークンを更新できるかどうかを指定する。online / offline 。 |
approval_prompt (original) |
省略可能。ユーザーが特定の操作を実行する度に、アカウントのアクセス権をアプリケーションに付与するプロンプトを表示するかどうかを指定する。 |
login_hint (original) |
省略可能。ログインのヒントを提供するか指定する。 |
認可レスポンス
例
http://localhost/oauth2callback?code=4/ux5gNj-_mIu4DOD_gNZdjX9EtOFf
アクセストークンリクエスト
URL: POST https://accounts.google.com/o/oauth2/token
parameter | description |
---|---|
grant_type | 必須。authorization_code を指定する。 |
code | 必須。認可リクエストで取得した認可コードを指定する。 |
redirect_uri | 必須。https://code.google.com/apis/console?hl=ja#access で登録したものを指定する。 |
client_id | 必須。https://code.google.com/apis/console?hl=ja#access で取得したものを指定する。 |
client_secret (original) |
必須。https://code.google.com/apis/console?hl=ja#access で取得したものを指定する。 |
アクセストークンレスポンス
例
{
"access_token" : "ya29.AHES6ZTtm7SuokEB-RGtbBty9IIlNiP9-eNMMQKtXdMP3sfjL1Fc",
"token_type" : "Bearer",
"expires_in" : 3600,
"refresh_token" : "1/HKSmLFXzqP0leUihZp2xUt3-5wkU7Gmu2Os_eBnzw74"
}
expires_inは3600で、1時間。
リソースリクエスト
URL例: GET https://www.googleapis.com/youtube/v3/channels?part=id&mine=true
アクセストークンの指定: Bearer(推奨) or クエリパラメータ
OAuth 2.0以外にOAuth 1.0aなどの認証方法もあるが、今回はOAuth 2.0だけに注目する。
OAuth 2.0はClient Credentials Grantのみサポートされていて、publicな情報にしかアクセスできない。
グラントタイプ: Client Credentials Grant
用途 | URL |
---|---|
ドキュメント | https://developer.twitter.com |
OAuthクライアントの管理 | https://developer.twitter.com/en/apps |
アクセストークンリクエスト | https://api.twitter.com/oauth2/token |
リソースリクエスト | https://api.twitter.com/1.1/tweets/search/ |
アクセストークンリクエスト
URL: POST https://api.twitter.com/oauth2/token
クライアント認証: Basic認証
parameter | description |
---|---|
grant_type | 必須。client_credentials を指定する。 |
不要。publicな情報にしかアクセスできないためだと思われる。 |
アクセストークンレスポンス
例
HTTP/1.1 200 OK
Status: 200 OK
Content-Type: application/json; charset=utf-8
...
Content-Encoding: gzip
Content-Length: 140
{"token_type":"bearer","access_token":"AAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA%2FAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA%3DAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAAA"}
expires_inがなく、アクセストークンはユーザーが無効にするまで変わらない。publicな情報にしかアクセスできないためだと思われる。
リソースリクエスト
URL例: POST https://api.twitter.com/1.1/tweets/search/
アクセストークンの指定: Bearer
LINE Social API
LINEログインの仕組みを利用していて、OpenID Connectもサポートしている。
グラントタイプ: Authorization Code Grant (OpenID Connect含む)
用途 | URL |
---|---|
ドキュメント | https://developers.line.biz |
OAuthクライアントの管理 | https://developers.line.biz/console/ |
認可リクエスト | https://access.line.me/oauth2/v2.1/authorize |
アクセストークンリクエスト | https://api.line.me/oauth2/v2.1/token |
リソースリクエスト | https://api.line.me/v2/profile |
認可リクエスト
URL: GET https://access.line.me/oauth2/v2.1/authorize
parameter | description |
---|---|
response_type | 必須。code を指定する。 |
client_id | 必須。https://developers.line.biz/console/ で取得したものを指定する。 |
redirect_uri | 必須。https://developers.line.biz/console/ で登録したものと同じでなければならない。 |
scope | 必須。「openid」「profile%20openid%20email」など、%20 で区切られている。ref.
|
state | 必須。ランダムな文字列。 |
nonce | 省略可能。 |
prompt | 省略可能。 |
max_age | 省略可能。 |
ui_locales | 省略可能。 |
bot_prompt (original) |
省略可能。LINE公式アカウントを友だち追加するオプションをユーザーのログイン時に表示するかを指定する。normal / aggressive 。 |
認可レスポンス
例
HTTP/1.1 302 Found
Location : https://client.example.org/cb?code=abcd1234&state=0987poi&friendship_status_changed=true
認可コードの有効期間は10分。
アクセストークンリクエスト
URL: POST https://api.line.me/oauth2/v2.1/token
parameter | description |
---|---|
grant_type | 必須。authorization_code を指定する。 |
code | 必須。認可リクエストで取得した認可コードを指定する。 |
redirect_uri | 必須。 |
client_id | 必須。https://developers.line.biz/console/ で取得したものを指定する。 |
client_secret (original) |
必須。https://developers.line.biz/console/ で取得したものを指定する。 |
アクセストークンレスポンス
例
{
"access_token": "bNl4YEFPI/hjFWhTqexp4MuEw5YPs...",
"expires_in": 2592000,
"id_token": "eyJhbGciOiJIUzI1NiJ9...",
"refresh_token": "Aa1FdeggRhTnPNNpxr8p",
"scope": "profile",
"token_type": "Bearer"
}
expires_inは2592000で、30日間。
リソースリクエスト
URL例: GET https://api.line.me/v2/profile
アクセストークンの指定: Bearer
Google Sign-In for Websites
内部的にはOAuthを使っているが、JSファイルを読み込んで設定するだけで利用できるようになっている。解読するのは本稿の趣旨から外れるのでスキップ。
ドキュメント: https://developers.google.com/identity/sign-in/web
OAuthクライアントの管理: https://code.google.com/apis/console?hl=ja
Facebook Graph API
Facebook Login( https://developers.facebook.com/docs/facebook-login )のSDKが基本的に利用されいる。内部的にOAuth2.0が使われている。解読するのは本稿の趣旨から外れるのでスキップ。
ドキュメント: https://developers.facebook.com/docs/graph-api
OAuthクライアントの管理: https://developers.facebook.com/apps