本記事は,Qiita ServiceNow アドベントカレンダーの参加記事13日目(シリーズ2)です.
ServiceNowのカレンダー | Advent Calendar 2023 - Qiita
先日,ServiceNow 新認定資格 ArchX(Architecture Excellence)に関するパイロットプログラムに参加する機会があったので,その取得までの体験を共有します.
前提
本記事の内容は「有償プログラム化に向けたパイロット」という位置付けであったため,今後変更される可能性があります.
そのため,カリキュラム詳細ではなく,実際に認定資格を取得するまでの体験や今後への期待を含めた所感を中心に記述しています.
ArchX(Architecture Excellence)について
ServiceNow認定資格タイプ
ServiceNowにはCSA1 や各種CIS2 に代表される「メインライン資格」のほかに,CTA3 やCMA4 を含む「エキスパートプログラム認定」と呼ばれる認定資格タイプが存在します.
ArchXの位置づけ
ArchXは後者の「エキスパートプログラム認定」に該当する認定資格です.
CTAやCMAを取得するためのプログラム参加の前提条件には「複数のServiceNow認定資格保持」や「一定年数以上のServiceNow経験」等であり,キャリアが豊富なアーキテクトを対象としています.
それに対して,ArchXはアーキテクトのキャリアがまだ少ない人々を対象としており,技術的な内容に限らず,ビジネスプロセスやプロジェクトマネジメント等,アーキテクトに必要となる広範なスキル知識を網羅的に学習できるプログラム構成となるよう設計されているようです.
取得までの体験
参加者の様子
本パイロットプログラムは,CSA認定資格保有をしている希望者の中からランダムに選出された50名ほどのグローバルメンバーで構成されており,cohort として一緒にプログラムを進めていきました.以下はざっくりとしたカテゴリごとの参加者属性です.
カテゴリ | 参加者属性 |
---|---|
地域 | 全体の割合としては北米や欧州のメンバーが多かったが,アジアやオセアニア含むその他の地域からの参加者もあり. 日本からの参加者は自身のみ. |
職種 | 自己紹介を見る限り,ITコンサルタントやITベンダーのみ. 対象がServiceNowアーキテクトなので妥当かな,という印象. |
経歴 | ServiceNowキャリアについて,6-8年と経験豊富な方もいれば,(自身も含め)2-3年しか扱っていないという方も一定数あり. 対象がアーキテクトのキャリアがまだ少ない人々なので,こちらも妥当かな,という印象. |
資格 | ほぼ全員が複数の上位資格(CIS/CAD5 /CAS6 )保有者. |
プログラム中にやったこと
本パイロットプログラムは完全オンラインで開催され,4週間程度の学習期間の中で提供されるコンテンツの自己学習 → 課題提出 → cohort 間でのピアレビュー のサイクルを繰り返しました.以下にざっくり「何をやってきたのか」を記載します.
- アーキテクチャフレームワーク、変更管理、要件収集、ガバナンスなどのServiceNowに関連するトピックを網羅的に学習
- レポート作成や特定のテーマに対するディスカッションやスピーチ録音を課題提出
- cohort 間でのピアレビューは非同期で実施
- 提供されるコンテンツ含め,プログラムの使用言語は英語のみですが,適宜,翻訳ツールを活用しながら進めることが可能
上記に加えて,各トピックごとに掲示板スレッドが用意され,ディスカッションやプログラムへのフィードバックがなされていました.
所感
以下に本パイロットプログラムを通しての個人の所感として,「良かった点」および「今後への期待」を記載します.
良かった点
- ServiceNowを扱う上で普段の会話に出てくるフレームワークやビジネスプロセスについて網羅的に学習することができた.
- カテゴリ毎に情報が整理されており,頭の中で関係性等を理解することができた
- 自身の理解が追い付いていない範囲についても認識することができたので,今後の学習の対象としたい
- 掲示板のやり取りの中で,他の cohort が直面してきた課題やその解決法の投稿もあり,実務レベルでも参考になる.
- 他 cohort とのコミュニケーションは学習コンテンツの理解度を深める上でもおススメです!
今後への期待
- パイロットプログラムということもあり,システム不具合なども多かった
- その都度フィードバックしていたので,より良いプログラムに進化するはず
- 課題提出期限が短い,1週間無いぐらい
- 繁忙期と重なると,コンスタントに課題提出することが難しくなるかもしれません
- プログラム終了後も繋がりを保てるような設計になっているとなお良い
- 現状は特に用意されていない認識ですが,他のエキスパートプログラムのように認定資格取得者同士のコミュニティが生まれると面白そう
まとめ
本記事ではServiceNow新認定資格ArchX のパイロットプログラム参加経験をもとに,その取得までの体験を共有しました.今後,本プログラムが本格的に展開された際の参考情報になれば幸いです.
また,前提 にも記載しましたが,本記事の内容は「有償プログラム化に向けたパイロット」という位置付けであったため,今後変更される可能性がある点はご認識ください.
最後に,無事に「えきすぱ~と」の称号を手に入れたよの図です (`・ω・´)シャキーン
追記
ついに,ArchXが正式なプログラムとして公開されたようです!以下に関連情報を列挙してますので,ご参考ください.
- Architecture Excellence (ArchX) Program
- NowLearning Architecture Excellence
- Architecture Excellence (ArchX) is Here!
- Explore the latest ServiceNow Certification:: Architecture Excellence (ArchX) Program
-
Certified System Administrator:システム管理者資格 ↩
-
Certified Application Specialist:アプリスペシャリスト資格 ↩
-
Certified Technical Architect:認定テクニカルアーキテクト;CTAについては日本語記事 日本初 ServiceNow CSA から 最難関Certified Technical Architect への道のり も参考になります ↩
-
Certified Master Architect:認定マスターアーキテクト ↩
-
Certified Application Developer:アプリ開発者資格 ↩
-
Certified Application Specialist:アプリスペシャリスト資格 ↩