はじめに
任天堂のゲーム、スマブラや星のカービィの生みの親として知られるゲームクリエイター、桜井政博さんをご存知でしょうか。スマブラといえば、Switchで発売されているスマブラSpecialは、Switchソフトの中でもかなりの大規模な開発のソフトです。そんな桜井政博さんが、YouTubeチャンネルを開設されています。
まさにゲーム開発のテクニックから仕様のこと、また桜井さんが今まで関わってきたゲームに関することなどを紹介されています。 その中でも、ゲーム開発者に限らずエンジニアに通ずる仕事の姿勢、考え、ノウハウなどが紹介されていることもあります。スマブラほどの大規模開発チームを率いたディレクターのノウハウなので、ものすごく納得させられる内容ばかりなので、それを紹介していきたいと思います。遊びの仕事は遊びじゃない 【仕事の姿勢】
遊びを作る仕事だとしても、お金をもらっている以上は別に自分の好き嫌いに関わらず仕事をする。好きではない仕事だったとしても、楽しめるところややりがいを見つけることも大事。仕事をしている中で悩んだら、常に最終目的を意識することが大切。ゲームの場合はユーザーを楽しませることが常に意識すべき最終目的です。
プレゼンはスピード 【仕事の姿勢】
プレゼンはとにかくスピードが大事。何度もプレゼンに魅了された桜井さんがいうととても説得力がありますね。1スライドにだらだらと長く書くのでなく、わかりやすくスピーディにする。
お客さんに説明できるの? 【仕事の姿勢】
作り手都合でユーザーに不便は与えてはいけないということです。エンジニア的にこれが実装楽だから多少ユーザーに不便を強いてもいいかと考えがちですが、まさに「それ、ユーザーに一人一人説明して回るの?」です。ユーザーに不便を強いない実装方法を極力考えましょう。
ファイル名は合理的に 【プログラム・テクニカル】
ソートまで意識したラベリングをするという話です。フォルダーを開いた時に、適切なラベリングをすると整頓されていて、誰が見てもわかりやすくなりますね。「作った人がわかればいい」ではない、自分も反省しようと思いました。
仕様を変えること 【仕事の姿勢】
後半の、相談は早くするは本当に大切なことだと思います。相談の仕方でどうこう悩んでる時間なんてもったいない、本当にそうだと思います。内気な自分としては反省させられます。
あとから、「やっぱりこれおかしいと思ってたんだよ」って言われたらじゃあなんでもっと早く言わなかったんだってなりますよね。変だと思ったらすぐに共有する。チームで動いている上ではとても大切です。
企画書の書き方 【仕事の姿勢】
先ほどのプレゼンの話にも通じますが、企画書やプレゼン資料はパッと見て何が書いてあるのかわかりやすくする。非常に興味深いテクニックだと思いました。あと全体の中で今どのくらい進んでいるのかわかりやすくなっているのもいいですね。たまにLTとか聞いてると、「これあとどのくらいで終わるんだよ」ってなることが多いので。
思ったことはすぐに言え 【チーム運営】
先ほどの仕様変更の話とも少し被りますが、後出しジャンケンはなしということです。思ったことはすぐ誰かに共有してみる。そして聞かされた側はダメだしもOKだけど、そのときに改善案も提示してあげるということです。改善案まであると、意見を出した側も「ダメなんだ」で終わることなく、「確かにじゃあこうしよう」と前向きになることができますね。
意見箱みたいなシステムがあると、確かにみんな気軽に思った意見を出せてよさそうですね。
苦労は忘れる、作品は残る 【仕事の姿勢】
サービスやシステムが多くのユーザーに使われれば、それまでの苦労は忘れる。マインド的な問題ですが、非常に良い言葉だと思います。「苦労は忘れる。作品は残る」
とにかくやれ!! 【仕事の姿勢】
こんな記事読んでないでいますぐ手を動かして進めた方がいいです。なんていうのは冗談ですが、とにかくやれ、いますぐやれ。毎朝見たい動画ですね。やる気はあとからついてくる。細かく考えなきゃいけないことなんてそのあと。とにかくやれ。10人チームは7人分 【チーム運営】
前半はチームマネジメントの話です。有能な人がマネジメントにまわると成果物を出せなくなるが、それはチーム運営としては仕方がないことだといのはとてもためになりました。あまり能力がない人がリーダーになっても誰もついてきませんからね。
後半はチームの意思疎通の話です。チームが大きくなると意思疎通をとることが大事になってくる。成果物報告会は面白そうな試みだと思いました。これ実践したらチーム全員桜井政博になれそうですね。
日報のすすめ 【チーム運営】
日報に関してはとても目から鱗で、これをもっと早くから教えてほしかったと思いました。新卒の頃、日報を書けと言われ、必要最低限度のことしか書いていなかった自分が恥ずかしいです。
日報に関してのメリットは
・自分が何者なのか知ってもらう
・情報共有として使える
・アウトプットのトレーニングになる
・進捗報告になる
とてもメリットだらけですね。日報をとてもおすすめします。
チケットでタスク管理 【プログラム・テクニカル】
多くの企業でも用いられていると思います。チケット管理システム。JiraやRedmine,BacklogやNotionでカスタマイズ等々。タスクを見える化して、業務をすべてチケット単位で進めるということです。そうすると、誰がこの業務を今しているのか、今どういう状態なのかが一目でわかりやすくなる。これ最初に思いついた人は天才ですね。なぜコラムを続けられたのか 【仕事の姿勢】
週刊ファミ通に長年コラムを投稿し続けた桜井さんがなぜ続けられたのかというお話です。 ・アウトプット ・手をかけない ・気負わない この3つが習慣づけられた要因だと語っていました。アウトプットの訓練っていうのは誰かに何かを伝えるためにもとても大切ですね。プランBに頼るな 【仕事の姿勢】
企画でAもいいしBもいいって悩んでる時にそれを誰かに委ねるのでなく、自分でビシッと決めて1本に絞りこむ。そこでプランAに関して話し合い、もしそれがダメだったら結果的にBに行くかもしれない。だけれども初めからBを作るなという話です。企画者なら自分の企画にちゃんと責任をもつ。インプットを太く、アウトプットも太く 【仕事の姿勢】
見聞も広めるし、発信も習慣づけてする。非常に大事なことだと思います。 桜井さんはずっとアウトプットが大切と何度もおっしゃってるくらいとても大切なことだと思います。そのアウトプットを強くするためにも、いろんな見聞を広めてインプットも強くすることも大事だというお話でした。階層アウトラインでまとめる 【企画・ゲーム設計】
テクニック的な話ですが、階層アウトラインで考えをまとめるというお話です。考えの整理にとても役にたつらしいです。自分もあまり使ってこなかった機能なので、使ってみようと思いました。内圧をカンカンに高める 【仕事の姿勢】
企画書に限らず何かを始める、企画するときにも使える手法だと思います。誰にも話さず自分の中だけで内圧をカンカンに高めて完成させる。自分としては、「そんなことないでしょ。誰かに話した方がいいと思うよ」と思ったんですが、誰かに話した企画はことごとく圧が抜けて何もしなくなったので、本気で何かを進めたかったら内圧をカンカンに高めることをおすすめします。終わりに
ゲームクリエイター以外にも通ずるようなお話をピックアップしてみました。スマブラのようなあれだけどでかくそして世界中から注目されているプロジェクトのディレクターから「直接」しかもタダでお話しを聞けるなんてめちゃくちゃありがたいです。このほかにも桜井さんの動画は面白く興味深い話がたくさんあります。桜井さんの携わってきたゲームの開発秘話など。週2~3くらいのペースで更新されていくので、みなさんぜひチェックしてみてください。