【バグ報告】PropertyFieldの2重描画 (最新版では解決済み)

こんにちは、ユーゴです。
今回は、2021.2.10fを使用していたときに発生したPropertyFieldの2重描画バグについて共有します。おかしいな？と思った方の役に立てば幸いです。
なお、最新版の2021.3.3f(2022/5/26現在)では解消されている問題なので、2021.2系から2021.3系に上げてしまえば解決します。なので、バグレポートの方は必要ないかと思います。

1.環境

以下の環境で発生しました。
・Windows10
・Unity 2021.2.10f

また、発生しなかったバージョンは以下です。
・Unity 2019.4.32f
・Unity 2020.3.28f
・Unity 2021.3.3f

2.具体的な事象

結論から言うと、本来１枚目のように描画されるところ、２枚目のようにヘルプボックスが２重描画されました。
原因は不明です。

使用したプログラムは、以下２つです。

HelpBoxAttribute.cs

using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
#if UNITY_EDITOR
using UnityEditor;
#endif

namespace YugoInspector
{
    public class HelpBoxAttribute : PropertyAttribute
    {
        public MessageType messageType;
        public string text;
        public float height;

        public HelpBoxAttribute(MessageType messageType,string text,float height)
        {
            this.messageType = messageType;
            this.text = text;
            this.height = height;
        }
    }
#if UNITY_EDITOR
    [CustomPropertyDrawer(typeof(HelpBoxAttribute))]
    public class HelpBoxEditor : PropertyDrawer
    {
        HelpBoxAttribute _attribute;
        public override void OnGUI(Rect position, SerializedProperty property, GUIContent label)
        {
            _attribute = attribute as HelpBoxAttribute;

            var pos1 = new Rect(position.x, position.y, position.width, _attribute.height);
            EditorGUI.HelpBox(pos1, _attribute.text,_attribute.messageType);
            var pos2 = new Rect(position.x, position.y + _attribute.height, position.width, position.height - _attribute.height);
            EditorGUI.PropertyField(pos2,property, label);
        }
        public override float GetPropertyHeight(SerializedProperty property, GUIContent label)
        {
            _attribute = attribute as HelpBoxAttribute;
            return base.GetPropertyHeight(property, label)+_attribute.height;
        }
    }
#endif
}

AttributeTest.cs

using System.Collections;
using System.Collections.Generic;
using UnityEngine;
using YugoInspector;

public class AttributeTest : MonoBehaviour
{
    [HelpBox(UnityEditor.MessageType.None,"OK",20)]
    public float f=2;
}

HelpBoxだけでなく、LabelFieldもダメでした。それ以外は試してませんが、2/2でアウトなのでダメな気がします。
また、EditorGUIだけでなく、EditorGUILayoutでも発生しました。最も、PropertyDrawerにEditorGUILayoutを使用するのは確か2021から許されたので、原則使用しない方がいいでしょう。

余談ですが、EditorGUILayoutはエディタ拡張、EditorGUIはカスタム属性という組み合わせが原則だと考えています。時間があれば、エディタ拡張とカスタム属性の違い・共存についても書こうと思います。

3.解決策

先述の通り、バージョンを変更する他なさそうです。コードの記述順を変えたり、EditorGUILayoutならどうだと試したわけですが、ダメでした。
LTSの2021.3系にするのが一番いいですが、会社で使ってて迂闊にバージョン上げられない...ということもあると思うので、別の解決策があればぜひ教えてください。

4.まとめ

いかがでしたでしょうか。Unityのバージョンを上げるときに、警告は出るけど「どうせ何も起きないでしょう！」と高を括っていると、インスペクタが壊れたりするわけです。バージョンを上げる際には、しっかりと動作を確認し、不具合込みで許容できるかを検討しましょう。

私の記事では、このようにUnityのコアでニッチな記事から、初心者向けの記事も書いていこうと思っています。
よろしければ、フォローの方お願いします。