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Strapi (Headless CMS)を使ってみたので使い方まとめ + GraphQL

Last updated at Posted at 2020-01-08

とよももです!
お仕事でHeadlessCMSのstrapiを触る機会がありました。情報が少なくて苦労したので、誰かの助けになる様にまとめたいと思います。

ちなみにvue + strapiでアプリを作ってみました。axiosでgraphqlを使いたい方など、参考に見てみてください。
レポジトリ

Strapiでの認証方法記事も書きました。
Strapiに認証機能を追加する(特定のユーザしかAPIが呼べない仕様に変更する)

事前知識

CMSとは

CMSとは、Contents Management Systemの略です。CSSやHTMLなどのWEBサイトを構築するための専門的な知識を持っていなくてもWEBサイトやコンテンツを構築し、管理ができるシステムです。

最も代表的なCMSは「WordPress」。「はてなブログ」や「Qiita」、「Note」もCMSです。

CMSを使うことで、簡単にWEBサイトを構築できます。詳しくは下記の記事がわかりやすいです。
CMSとは?初心者でもわかるCMSの基礎知識とメリット、導入事例

Headless CMSとは

コンテンツを管理するバックエンド側だけを提供するのが「Headless CMS」です。

ここでいうヘッド(Head)というのは、画面に表示するビュー(フロントエンド)のことです。ヘッドレス(Headless)なので、フロントエンド側のないCMSということになります。

従来のCMSは、コンテンツを作って管理するバックエンドと、コンテンツを表示するフロントエンド、2つの機能があります。Headless CMSは、コンテンツを制作して管理するバックエンドしかありません。そのため、APIとしてHeadless CMSを使用することで簡単にコンテンツを管理できます。

Headless CMSの説明についてはこちらの記事がとてもわかりやすいです。
ヘッドレスCMSとは何か?従来CMSとの違いやメリデメを解説!

Strapiセットアップ

では早速Headless CMSのStrapiを触っていきたいと思います。
image.png

Strapiをインストール&新規プロジェクトを作成

下記コマンドを実行してstrapiをインストールします。

$ npm install strapi@alpha -g

次に、strapiアプリを新規作成しましょう。

$ npx create-strapi-app my-project --quickstart

// または
$ yarn create strapi-app my-project --quickstart

管理者アカウントを作成

インストールが終わると、Strapiのアカウント作成画面が自動で開くので、登録を完了させます。自動で開かない場合は、http://localhost:1337/admin にアクセスします。
image.png

ローカルサーバを動かすコマンド

万が一ローカルサーバを止めてしまったら下記のコマンドで動かしてください。

$ npm run develop

コンテンツタイプの作成

いきなりコンテンツタイプと出てきて混乱してしまいますが、通常のデータベース

  • コンテンツタイプ → テーブル名
  • フィールド → カラム名
  • エントリー → レコード

だと思って進めるとわかり易いです。

初めてのコンテンツタイプを作成

まずは「テーブル名」となるコンテンツタイプを作成していきます。
本記事では、「Restaurant」というコンテンツタイプを作成します。また、「name」と「description」という2つのフィールドを作成します。

左側のタブから「Content Types Builder→「Create new collection type」を選択します。
Display Nameを入力し、「続ける」を押下します。ちなみに、Display Nameは単数形で問題ありません。Strapiが自動で複数形に直してくれます。
image.png

content typeフィールドを選択し、名前を入力し「Finish」を選択します。今回は「text」タイプの「name」というフィールドを作成しています。
image.png

最後に、画面右側に詳細が表示されるので、保存ボタンで上書きしましょう。

エントリーを作成

次に、レコードとなるエントリーを作成していきます。左側のタブからRestaurantsを選択し「Restaurantを追加」ボタンを選択します。
レストラン名と詳細を入力し保存すると、レコードが作成されます。

image.png

レコードが作成されたあと、右上の「Publish」ボタンをクリックします。
image.png

権限の設定

CRUD操作を行うには、別途権限を付与する必要があります。設定を行ってない場合は、APIを呼び出しても404エラーになってしまうのでこの設定は忘れない様にしてください。

左側のタブから「設定」を選び、「ロールと権限」→「Public」を選択します。Restaurantの「findone」にチェックをいれるとレストランを1つだけ呼び出すためのAPIのURLが右側に表示されます。あとで「create」「update」「delete」もやるので、全てにチェックを入れておきましょう。右上の「save」ボタンを忘れずにクリックします。

image.png

保存をして、 試しに localhost:1337/restaurants/1 にアクセスしてみます。
取れた!
image.png

GraphQLを使ってCRUD操作を行う

プラグインを導入

GraphQLはデフォルトで入っていないため、プラグインとして別途導入する必要があります。

$ strapi install graphql
// ↑でインストール後エラーが出る場合、
// $ strapi uninstall graphql コマンドでアンインストールし、
// ↓のコマンドで試してみてください

//または
$ npm run strapi install graphql

//または
$ yarn strapi install graphql

導入が完了したら、 http://localhost:1337/graphql にアクセスします。
こんな画面が出てくるはず!ここでGraphQLをいじってデータを取ったり新規作成したりできます。
image.png

Graphqlの使い方を簡単に紹介

やりたいこと
・データを読み取るだけの場合は「query」を指定する
・データを修正したり新規作成などの編集を行う場合は「mutation」を指定する

CRUD操作の名前とコンテンツタイプ名
・get/create/update/deleteのどれかの後に、操作したいコンテンツタイプ名を指定する
・CRUD操作名は小文字から、コンテンツタイプ名は大文字から始める
・ここを間違えると動かないので注意

# 構文:

# やりたいこと(query/mutation) CRUD操作の名前とコンテンツタイプ名 {
  # コンテンツタイプ名(id: id) {
      # id
      # name
      # description
    # }
  # }

# 例えば: idが1のrestaurantのid・name・descriptionを取りたい時
query getRestaurants {
  restaurant(id: 1) {
      id
      name
      description
    }
  }

注意点

やりたいこと(queryまたはmutation)の後に続くCRUD操作の名前とコンテンツタイプ名は、GraphQLの決められたルールに基づいています。適当につけているわけではありません。

これを間違えるとCRUD操作が動かないので注意してください。

GET:レストランを一つだけ取ってみる

idが1のRestaurantを取り出してみます

query getRestaurants {
  restaurant(id: 1) {
      id
      name
      description
    }
  }

取れた!
image.png

CREATE: Restaurantを新規作成する

mutation {
  createRestaurant(input: {
    data: {
      name: "みっちゃん",
      description: "広島で有名なお好み焼き屋さん"
    }
  }) {
    restaurant {
      name
      description
    }
  }
}

image.png

無事できてるっぽい!
image.png
image.png

DELETE:Restaurantを削除する


mutation {
  deleteRestaurant(input: {
    where: {
      id: 3
    }
  }) {
    restaurant {
      name
      description
    }
  }
}

UPDATE:Restaurantを編集する

mutation {
  updateRestaurant(input: {
    where: {
      id: 26
    },
    data: {
      name: "モスバーガー"
    }
  }) {
    restaurant {
      name
    }
  }
}

image.png

Herokuにデプロイする

デプロイの準備

StrapiをHerokuにデプロイする方法です。詳しくは「公式サイト」にめちゃくちゃ丁寧な解説が載っています。詳しく知りたい方は公式ページを読みながら進めることを強くお勧めします。

デプロイの前に下記を行ってください。
・Gitをインストール
・Herokuアカウントの新規作成
・Heroku CLIのインストール

Gitを有効化、最初のcommitをしておきます。

$ cd my-app
$ git init
$ git add .
$ git commit -am "Initial commit"

Herokuアプリを新規作成します。

$ heroku create

image.png
この時点で、自身のHerokuアカウントを覗くと、アプリが作成されているはずです。

Postgresのアドオンを追加する

ローカルではsqliteを使用していましたが、Herokuでは今回はPostgresqlを使っていきます。HerokuのアドオンにPostgresを追加します。

$ heroku addons:create heroku-postgresql:hobby-dev

image.png

環境変数を設定する

heroku configを打つと、今入れたPostgresデータベースの情報が出てくると思います。
例:DATABASE_URL: postgres://ebitxebvixeeqd:dc59b16dedb3a1eef84d4999sb4baf@ec2-50-37-231-192.compute-2.amazonaws.com: 5432/d516fp1u21ph7b

これをもとに環境変数を設定していきます。
postgres:// USERNAME : PASSWORD @ HOST : PORT : DATABASE_NAME

$ heroku config:set DATABASE_USERNAME=ebitxebvixeeqd
$ heroku config:set DATABASE_PASSWORD=dc59b16dedb3a1eef84d4999a0be041bd419c474cd4a0973efc7c9339afb4baf
$ heroku config:set DATABASE_HOST=ec2-50-37-231-192.compute-2.amazonaws.com
$ heroku config:set DATABASE_PORT=5432
$ heroku config:set DATABASE_NAME=d516fp1u21ph7b

:warning: ⬆️のデータベースは既に削除してます。本来であれば機密情報なので、⬆️のように大衆が見る場所にデータベース情報を晒さないよう、十分注意してください。

database configファイルの修正

./config/environments/production/database.jsonの中身を下記の様に置き換えます。

database.json
{
  "defaultConnection": "default",
  "connections": {
    "default": {
      "connector": "bookshelf",
      "settings": {
        "client": "postgres",
        "host": "${process.env.DATABASE_HOST}",
        "port": "${process.env.DATABASE_PORT}",
        "database": "${process.env.DATABASE_NAME}",
        "username": "${process.env.DATABASE_USERNAME}",
        "password": "${process.env.DATABASE_PASSWORD}",
        "ssl": true
      },
      "options": {}
    }
  }
}

pgモジュールをインストール

PostgreSQLのStrapiをインストールしていない場合は、下記コマンドを実行してpg nodeモジュールをインストールします。

$ npm install pg --save

最後にデプロイ!

準備が整ったら、最後にHerokuにstrapiアプリをデプロイしましょう。

$ git commit -am "database設定をアップデート"
$ git push heroku master

image.png

「herokuアプリのurl/admin」にアクセスすると、productionの管理画面にアクセスすることができます。

ローカルとプロダクションの違いや注意点

  • CRUD操作の権限は「ロールと権限」から付け直す必要がある
  • productionモードでは、コンテンツタイプの新規作成や削除はできない
  • よってコンテンツタイプの編集はローカルで行い、herokuにデプロイすることで反映させる必要がある
  • エントリーも作り直す必要がある

APIとして使用する場合

ローカルは「 http://localhost:1337/graphql 」で呼び出すことができます。herokuの場合は「 herokuアプリurl/graphql 」です。

複数のコンテンツタイプで一対多の関係性を持たせたい時

簡単なやること管理ツールを作ると仮定して「Project」と「Todo」というコンテンツタイプを作成しました。それぞれ「name」というフィールドを持たせています。

まず「Project has many todos」という関係性になるので、そのリレーションをはっていきます。

リレーションをはる

コンテンツタイプ作成から「Todo」、「Add another field」を選択します。Select a field for your content typeの画面で「Relation」を選択します。
Add new Relation fieldの画面で適したリレーションを選びます。今回の場合は「Project has many todos」ですね。「Finish」、「保存」を忘れずに。
image.png

リレーションをはったエントリーを作成する

左側のタブからTodosを選び、「Todoを追加」、nameを入力します。nameの横に「Project」と書いてあるボックスがあるので、そこで紐付けたいProjectを選択します。

image.png

TodoとProjectが取れるかどうかチェック

※ロールと権限から権限付与を忘れずに!

query getTodos {
  todos {
    id
    name
    project {
      id
      name
    }
  }
}

取れた!
image.png

すべてとれるか試してみる

今回は「status」というコンテンツタイプも作成しました。これは「todo has one status」というリレーションで紐づいています。

query getTodo {
  todos {
    id
    name
   status {
    id
  }
   project {
      id
    }
  }
}

取れた!
image.png

あるTodoのプロジェクトIDを変更してみる


mutation {
  updateTodo(input: {
    where: {
      id: 46
    },
    data: {
      name: "9時に起きる"
      project: 10
    }
  }) {
    todo {
      id
      name
      project {
        id
        name
      }
    }
  }
}

image.png

strapiをAPIとして使用しているアプリをvueで作っているので、axiosでgraphqlを使いたい方など、参考に見てみてください。
https://github.com/mtoyopet/vue-graphql-restaurant-list

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