MTGSDKの扱い方

はじめに

多くの場合、先行結論型で話すのが理系だとはわかっている。
ただ今回は教科書的、メモ帳的に書くので目次だけで許してほしい。

1. カード情報の入手（基本）

2. 日本語カードの入手

3. 特殊な事例

4. 両面カード

5. 分割カード

6. 基本土地

カード情報の入手（基本）

まずmtgの公式sdk mtgsdkからデータをもらう

from mtgsdk import Card
cards = Card.all()

これで”カード情報”だけは手に入る。
筆記当時

>>>len(cards)
64521
>>>cards[0].name
‘Overtaker’

といったように手に入る。

日本語カードの入手

mtgsdkのCardクラスには、foreign_namesに他言語版のデータが入っている。

ktk(タルキール)のカードセットでは、

• foreign_names[0]=’German’
• foreign_names[1]=’Spanish’
• foreign_names[2]=’French’
• foreign_names[3]=’Italian’
• foreign_names[4]=’Japanese’
• …etc(計10言語)

のように格納されている。
格納自体は、

• foreign_names
  • 言語
    • name
    • text
    • type
    • flavor
    • imageUrl
    • language
    • multiverseid
      のようになっている。

よって、

for i in range(0,1,len(card[].foreign_names)):
 if card[].foreign_names[i]['language']=='Japanese':
  print(card[].foreign_names[i]['name'])

のようにすれば日本語カードの情報を掘り当てられる。

特殊な事例

mtgはしばらくはやっていないが、特殊なギミックがあるカードたちは多い

1. 両面カード
   変異や変身などで反転し別カードになる

2. 分割カード
   2つの呪文が入っているカードたち、1つの面にそれぞれの名前が書いてある

3. 各種基本土地
   同じ名前で同じ効果なのに同じパックで複数存在するカードたち

これらのカードはどのように処理されるのかを見てみる。

両面カード

両面カードなので当然カードの画像は2種類存在するし、
片面事に別カードである。
早速実験してみる。

#一応日本語カードがあるカードで選別
#フォーマットはイニストラード
card_isd=Card.where(set='isd').where(language='Japanese').all()

#まずは名前で調べる
name='Villagers of Estwald'
for i in range(1,len(card_isd)):
	if card_isd[i].name == name:
		print(i)
		print(card_isd[i].name)

上記の結果は

>>>

で何も表示されない。
次に、

#一応日本語カードがあるカードで選別
#フォーマットはイニストラード
card_isd=Card.where(set='isd').where(language='Japanese').all()

#調べてから表示してみる
print(card_isd[38].name)
print(card_isd[39].name)

結果は、

>>>38
>>>Thraben Sentry // Thraben Militia
>>>39
>>>Thraben Sentry // Thraben Militia

なんと連番で登録されており、かつ//で名前が分割されている。
検索の場合は、マッチングを利用してあげると検索でき、

#一応日本語カードがあるカードで選別
#フォーマットはイニストラード
card_isd=Card.where(set='isd').where(language='Japanese').all()

#名前をマッチングで調べる
name='Villagers of Estwald'
for i in range(1,len(card_isd)):
	if name in card_isd[i].name:
		print(i)
		print(card_isd[i].name)

結果は

>>>227
>>>Villagers of Estwald // Howlpack of Estwald
>>>228
>>>Villagers of Estwald // Howlpack of Estwald

とちゃんと表示される。

ちなみにどっちがどっちのカードかは、

>>> card_isd[227].text
'At the beginning of each upkeep, if no spells were cast last turn, transform Villagers of Estwald.'
>>> card_isd[228].text
'At the beginning of each upkeep, if a player cast two or more spells last turn, transform Howlpack of Estwald.'

の結果より、番号が小さい方が名前の左（表面）
番号が大きい方が名前の右（裏面）のようである。

分割カード

分割カードは両面カードの仕様とおそらくはほぼ同一だ。
早速実験してみる。

card_akh=Card.where(set='akh').where(language='Japanese').all()
#検索対象は徹頭＋徹尾
name = 'Start'
for i in range(1,len(card_akh)):
    if card_akh[i].name == name:
          print(i)
          print(card_akh[i].name

まあ、お察しだろうが結果は

>>>

何も出ないので、マッチングさせて、結果だけ表示させていただくが、

>>>219
>>>Start // Finish
>>>220
>>>Start // Finish

である。
どちらがどちらというと

>>> card_akh[219].text
'Create two 1/1 white Warrior creature tokens with vigilance.'
>>> card_akh[220].text
'Aftermath (Cast this spell only from your graveyard. Then exile it.)\nAs an additional cost to cast Finish, sacrifice a creature.\nDestroy target creature.'

となるので、名前左が番号が小さい方、
名前右が番号が大きい方とわかる。

以上が2枚分のカード情報があるカードのmtgsdkでの扱いである。

基本土地

基本土地カードは、正直、検索がものすごく面倒なカードである。
とりあえず検索してみよう。

name = 'Forest'
for i in range(1,len(card_akh)):
     if name in card_akh[i].name:
             print(i)
             print(card_akh[i].name)

結果は、

>>>268
>>>Forest
>>>281
>>>Forest
>>>282
>>>Forest
>>>283
>>>Forest

正直、どれがどの柄のForestかはわからない。
一応見分けの付け方だけ（コードは自前で用意してほしい）書いておく。

1. 調べたいカードの柄を用意（jpegなどで）

2. opencvで画像のマッチングを行う

3. 一致率を算出し最も近い画像を表示する。

となる。
これだけで探せるのでぜひ頑張ってほしい。

おわりに

とりあえず、mtgsdkで日本語カードを操作する方法の基礎は書いたつもりだ。
他のサイトを見ればCard.all()で取得したデータを保存しているが、
一時的な、セットを指定した操作ならすぐ終わるので、
セット毎に保存するのが一番賢いやり方だと思っている。
all()ですべて取得しても数ヶ月後には役に立たなくなるのも嫌な点だ。
更新か所は数か所で終わらすのがスマートな気がする。
mtgのカード量はここ数年で数万単位で増えている。
必要な個所だけ更新する術はmtgsdkを長く扱う上では必須項目であろう。

ではよいMTGライフを。