公式の解説がわかりやすかったので、その焼き増し(自分の理解用)です。
まず、$n$を素因数分解します。 ($p$は素数で、$a$は正整数です。)
$n=p_1^{a_1}×p_2^{a_2}×…×p_N^{a_N}$
約数の個数$d(n)$は、
$d(n)=(a_1+1)×(a_2+1)×…×(a_N+1)$
です。
($d(4)$であれば$2^0,2^1,2^2$の$3$つ、$d(6)$であれば$2^0×3^0,2^0×3^1,2^1×3^0,2^1×3^1$の$4$つといった具合で機械的に求められます。)
$n^2$を素因数分解すると
$n^2=p_1^{2a_1}×p_2^{2a_2}×…×p_N^{2a_N}$
となるので、$d(n^2)$は、
$d(n^2)=(2a_1+1)×(2a_2+1)×…×(2a_N+1)$
です。
さて、$d(n^2)=3d(n)$を満たすためには、
$\frac{2a_1+1}{a_1+1}×\frac{2a_2+1}{a_2+1}×…×\frac{2a_N+1}{a_N+1}=3$
となる必要があります。
$\frac{2a+1}{a+1}$の部分だけ考えると、
$a=1,2,…$と増やしていくと、$\frac{3}{2},\frac{5}{3},…$となり$2$に収束するので、
$\frac{3}{2}≦\frac{2x+1}{x+1}<2$になります。
$(\frac{3}{2})^2<3<(\frac{3}{2})^3$
$2^1<3<2^2$
なので、$p$は$2$種類ということがわかります。
($p$が$1$種類ではどんな条件でも$3$より小さくなり、$3$種類では$3$より大きくなってしまうため)
一旦、素数$p$は置いておいて、指数の$a_1,a_2$を考えます。(便宜的に$a_1≧a_2$とします。)
$3$は素数なので、
$a_1+1=2a_2+1$ $…①$
$2a_1+1=3×(a_2+1)$ $…②$
で確定しても問題なさそうです。
$①$を変形した$a_1=2a_2$を$②$に代入すると
$2×(2a_2)+1=3×(a_2+1)$
$a_2=2$
$a_1=4$
となります。
つまり、$p_1^4×p_2^2$の形になることがわかります。
(この時点で、$p_1$と$p_2$の大小関係はわかっていません。)
あとは最小の$n$を知りたいので、小さい素数を割り当てるだけです。
なので、$(p_1,p_2)$は$(2,3)$か$(3,2)$です。
$2^4×3^2<3^4×2^2$なので、解は$n=2^4×3^2=144$となります。