$1$は素因数分解できませんが、$1^{1^1}=1$であり、約数は$1$個で偶数ではありません。
(以下、$n=1$は考察から除外します。)
$2$以上の整数$n$を素因数分解したときに
$n=p_1^{a_1}×…×p_k^{a_k}$
となる場合、約数の数は
$(a_1+1)×…×(a_k+1)$ $…①$
になります。
奇数は何回かけても奇数にしかならず、偶数を$1$回以上かけると偶数になります。
よって、
$\lbrace a_1+1,…,a_k+1\rbrace$のいずれかが偶数
つまり、
$\lbrace a_1,…,a_k\rbrace$のいずれかが奇数 $…②$
の場合に$①$が偶数になります。
問題文を見てみると、$n^{n^n}$の約数の数が問われています。
$n^{n^n}$を素因数分解すると、
$n^{n^n}=(p_1^{a_1}×…×p_k^{a_k})^{n^n}$
$=p_1^{a_1×n^n}×…×p_k^{a_k×n^n}$
となり、約数の数は
$(a_1×n^n+1)×…×(a_k×n^n+1)$ $…③$
になります。
よって、
$\lbrace a_1×n^n+1,…,a_k×n^n+1\rbrace$のいずれかが偶数
つまり、
$\lbrace a_1×n^n,…,a_k×n^n\rbrace$のいずれかが奇数 $…④$
の場合に$③$が偶数になります。
$n$が偶数の場合、
$n^n$も偶数なので、
すべての$\lbrace a_1×n^n,…,a_k×n^n\rbrace$が偶数
となり、$④$の条件を満たしません。
$n$が奇数の場合、
$n^n$も奇数なので、$④$を満たすには、
$\lbrace a_1,…,a_k\rbrace$のいずれかが奇数
であればよく、この条件は$②$です。
したがって、$n^{n^n}$の約数の数が偶数であるための条件は、
$n$が奇数、かつ$②$
ということになります。
($②$は$n^{n^n}$ではなく、$n$についての条件です。)
$n$が$1$以外の奇数のときに$②$を満たさないのは、
$\lbrace a_1,…,a_k\rbrace$がすべて偶数
であり、$9(=3^2),81(=3^4),225(=3^2×5^2)$などが該当しますが、これらはすべて平方数です。
$2≦n≦1110$のすべての奇数の数は
$\frac{1110}{2}-1=554$
$2≦n≦1110$のすべての奇数の平方数の数は、$33<\sqrt{1110}<34$より
$\frac{33-1}{2}=16$
よって、約数の数が偶数であるものは、$554-16=538$