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crystalのシャローコピー、ディープコピーについて

Last updated at Posted at 2015-12-05

ブログからの転記です。

slack上でのcrystal-jaコミュニティで、いろんな議論(大体私からは不明点を聞くだけ)してるのですが、 ちょっとcyrstalで気になってたのが、シャローコピー、ディープコピーはどうするのか、というもの。

例えば、以下のコードはrubyだと


class ClassA
  attr_accessor :a
end

clsa = ClassA.new
clsa.a = 1
clsb = clsa.clone
clsb.a = 2
p clsb.a #=> 1
p clsa.a #=> 2

となります。 では、crystalではどうなるかというと


(同上)
p clsb.a #=> 2
p clsa.a #=> 2

となってしまいます。(attr_accessorはpropertyで読み替え)

どうもcyrstalでのやり方では、

を見る限りだと、「子クラスで override して使う前提」みたいです。 (@pine613さんの見立てでは) なので、ディープコピーの各クラスの実装例だと、以下のような感じになります。(同@pine613さんのコード)

class ClassA
  property :a

  def self.new 
    i = self.new 
    yield i
    i 
  end

  def clone 
    ClassA.new { |i|
      i.a = self.a
    }
  end
end 

因みにですが、crystalではStructクラスも用意されています。

classクラスとの違いは

を見ると

  • 構造体に対して new を実行するとヒープではなくスタック領域が割り当てられる
  • クラスが参照渡しであるのに対して、構造体は値渡しである
  • 構造体は暗黙的に Struct を継承し、Struct は Value を継承している。一方クラスは Reference を継承する

とあります。オブジェクト間で値をやり取りするようなことがあるなら、こっちを使うべき、という設計みたいですね。

@makenowjustさん曰く

「それと、 record マクロを使って定義した構造体には clone メソッドが定義されてます」
とのことで、実際に調べてみると以下のようになっています。

上記情報に従って書き直すと

struct ClassA
  property :a
end

record ClassA

classA = ClassA.new
classA.a = 1

classB = classA.clone
classB.a = 2

p classA.a #=> 1
p classB.a #=> 2

となり期待する動作になりました。

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