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新卒エンジニアのためのLinux基礎講座:概念からコマンドまで

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はじめに

新卒エンジニアの皆さん、Linuxの世界へようこそ!
学生時代にLinuxをたくさん触る機会が無かった方も多いのではないでしょうか?
この記事では、Linuxの基本的な概念とコマンドについて解説します。これを読めば、Linuxのディレクトリ構造や基本的なコマンド、設定ファイルについて理解できるようになります。
また、ローカル環境で気軽にコマンドを試せるよう、Windows上でLinuxコマンドを実行するためのWSL(Windows Subsystem for Linux)の設定方法も紹介します。

WSLのインストールと設定

まず、Windows上でLinuxを使うためにWSLをインストールしましょう。
もしすでにLinuxのお試し環境がある場合はスキップして問題ないです。

手順

  1. PowerShellを管理者権限で開く:

    • スタートメニューを開き、PowerShellを検索し、右クリックして「管理者として実行」を選択します。
  2. WSLを有効化する:

    wsl --install
    
  3. PCを再起動する:

    • インストールが完了したら、PCを再起動します。
  4. Linuxディストリビューションを選択してインストールする:

    • Microsoft Storeを開き、お好みのLinuxディストリビューション(例:Ubuntu)を検索してインストールします。
  5. インストールしたLinuxを起動する:

    • スタートメニューからインストールしたLinuxディストリビューションを開き、初期設定(ユーザー名とパスワードの設定)を行います。

これで、Windows上でLinuxのコマンドを実行できるようになります。

ディレクトリ構造

まず大まかなディレクトリ構造を理解しておくとコマンドの覚えも早いです。
Linuxのディレクトリ構造は階層的で、ルートディレクトリ / を起点とします。主なディレクトリは以下の通りです:

  • /bin : 基本的なコマンドのバイナリファイルが格納されています。
  • /etc : システム設定ファイルが格納されています。
  • /home : 各ユーザーのホームディレクトリが格納されています。
  • /var : ログファイルや一時ファイルが格納されています。

後に解説するlscdコマンドを使って自身の環境のディレクトリ構造を確認してみてください。

用語解説

  • ルートディレクトリ:すべてのディレクトリの親となる / ディレクトリ。
  • カレントディレクトリ:現在操作を行っているディレクトリ。pwd コマンドで確認できます。

ディレクトリやファイル操作の基本コマンド

ユースケース:プロジェクトのディレクトリとファイルの管理

以下では、Ubuntuを使用してプロジェクトのディレクトリやファイルを管理する具体的なユースケースを解説します。
実際にコマンドを打って動作を確認してみてください。

1. ディレクトリの作成

新しいプロジェクトを開始するために、ディレクトリを作成します。

mkdir my_project

2. ディレクトリの移動

作成したディレクトリに移動します。

cd my_project

3. ファイルの作成

プロジェクトに必要なファイルを作成します。例えば、READMEファイルやスクリプトファイルなどです。

touch README.md script.sh

4. ファイルの一覧表示

現在のディレクトリ内のファイルとディレクトリを確認します。

ls

5. ファイルのコピー

テンプレートファイルをコピーして新しいファイルを作成します。

cp script.sh script_backup.sh

6. ファイルの移動と名前変更

間違って作成したファイル名を変更します。

mv script_backup.sh script_old.sh

7. ファイルの削除

不要なファイルを削除します。

rm script_old.sh

8. サブディレクトリの作成と移動

プロジェクトの構造を整理するために、サブディレクトリを作成します。

mkdir src
cd src

Linux特有の設定ファイルとその役割

  • .bashrc:シェルの初期化ファイル。エイリアスや環境変数の設定に使用されます。
  • /etc/fstab:ファイルシステムのマウント情報を設定するファイル。
  • /etc/hosts:ホスト名とIPアドレスの対応を設定するファイル。

ファイル編集の際のバックアップとお作法

ファイルを編集する際は、必ずバックアップを取りましょう。例えば、example.txt を編集する前に以下のようにバックアップを取ります:

cp example.txt example.txt.bak

また、編集中にミスをしてもバックアップがあれば元に戻せます。適切なファイルパーミッションの設定や、作業後のクリーンアップも重要です。

まとめ

この記事では、Linuxの基本的なディレクトリ構造、用語、コマンド、設定ファイルについて解説しました。また、WSLを使ってWindows上でLinuxを実行する方法についても紹介しました。
新卒エンジニアの皆さんがこれらの基本を理解する助けになれたら嬉しいです。

これからも一緒に学んでいきましょう!

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