はじめに
FlutterアプリをApp Storeにリリースする過程で、いくつかの躓きポイントがありました。この記事では、それらの問題と解決方法を共有し、同じ課題に直面している方々の助けになればと思います。
参考にしたサイト
主な躓きポイント
1. Bundle IDの変更に関する注意点
iOSディレクトリ内で、Bundle IDの変更が必要な箇所が2つあります。これを見落としやすく、後々の問題の原因となることがあります。
変更が必要なファイル:
ios/Runner.xcodeproj/project.pbxproj
ios/Runner/Info.plist
両方のファイルで Bundle ID が一致していることを確認してください。不一致があると、ビルドエラーの原因となります。
2. Xcodeが開けない問題
Flutterプロジェクトのディレクトリを選択してXcodeで開こうとしても、正しく開けないことがあります。これは、Xcodeで開く対象のディレクトリを間違えているためです。
解決方法
- Flutterプロジェクトのルートディレクトリではなく、
ios/Runner.xcworkspace
を直接開いてください -
ios/Runner.xcodeproj
ではなく、必ず.xcworkspace
を使用してください
この違いは重要で、.xcworkspace
にはCocoaPodsの依存関係情報が含まれているため、これを使用する必要があります。
3. Archive作成時のビルド失敗
Xcodeでアーカイブを作成する際(Product > Archive)に失敗するケースがあります。
主な原因
Archive作成時に、正しいプロジェクトファイルが選択されていないことが主な原因です。
解決手順
- Xcodeの画面左上で必ず
Runner.xcworkspace
を選択していることを確認 - Product > Archive を実行
- 必要に応じて、Signing & Capabilities の設定を確認
- TARGETS > Runner を選択
- Building Settings タブを開く
- 証明書が正しく選択されているか確認
まとめ
App Storeへのリリースプロセスでは、以下の点に特に注意が必要です:
- Bundle IDの設定は複数箇所で確認
- 正しいXcodeワークスペースファイルを使用
- ビルド設定での証明書の確認