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データベーススペシャリスト試験に一発合格できた対策法

Last updated at Posted at 2024-01-30

R5秋期データベーススペシャリスト試験に挑み、70%以上で一発合格できました。

実務経験がゼロの状態で用語の理解からのスタートとなり試行錯誤する中で「どうやって学習すればいいか悩んでいる時間」よりも「内容の理解や解く時間にできるだけ時間を割きたい」と強く感じました。

技術的な内容や試験内容の得意不得意は人それぞれですので、どんな対策をとったのかを中心にご紹介させていただき、一例としてご参考になれば幸いです。

試験の概要

1.試験区分

大きく午前のマークシート4択問題、午後の記述問題に分かれます。
午後は複数の問題から好きな問題を選んで回答します。

4区分合わせて300分、休憩を合わせて7時間かかり知識に加えて体力と集中力の配分も重要になります。

各区分の合格ライン60%をクリアできないと、次の区分の採点がされません。

午前Ⅰ 午前Ⅱ 午後Ⅰ 午後Ⅱ
試験時刻 09:30~10:20 10:50~11:30 12:30~14:00 14:30~16:30
試験時間 50分 40分 90分 120分
出題形式 4択問題 4択問題 記述式 記述式
出題数 30問 25問 3問(2問選択) 2問(1問選択)
1問あたり 1.6分 1.6分 45分 120分
合格ライン 18問(60%) 15問(60%) 配点非公開(60%) 配点非公開(60%)

2.合格率

過去5年間で14%~18%で推移しており年々増加しています。
昨年R5年は最も高い18.5%でした。

時期 応募者 受験者 受験率 合格者 合格率
H31春期 16,831人 11,066人 65.7% 1,591人 14.4%
R2秋期 9,468人 6,536人 69.0% 1,031人 15.8%
R3秋期 10,648人 7,409人 69.6% 1,268人 17.1%
R4秋期 12,399人 8,445人 68.1% 1,486人 17.6%
R5秋期 13,121人 8,980人 68.4% 1,664人 18.5%

2.日程

試験は年1回秋期に実施されていて、例年10月の第2日曜日が試験日です。
(余談ですが、10月第2月曜日は「スポーツの日」で翌日が祝日になることが多くありがたいです。)

3.申込期間

申込期間は7月上旬から下旬までの約3週間の間です。

4.合格発表

合格発表は12月下旬で、試験日から約2か月後です。
詳細は試験開催日の20時頃にIPAのサイトで公開されます。

その他詳細はIPAのサイト等をご確認ください。

対策ポイント①時間

まずは時間の使い方についてです。

私は以下のような学習計画を立てて進めました。
image.png

1.総学習時間は250時間前後

多くのサイトで学習時間の目安は200~300時間とあります。

私の場合は220時間でしたが、経験者の方や応用情報を取得されている方はそれよりも少ない時間になると思います。

2.一日の学習時間

私の場合、一日の学習時間は以下の目標で進めました。

  • 平日2時間(朝30分、夜1時間半)
  • 土日6時間(朝2時間、昼2時間、夜1時間)

7月頭に学習を始めたため3か月集中して取り組みました。
1日にかけられる時間に合わせて学習期間を計画すると無理がないです。

3.時間配分

インプット3割・アウトプット7割

知識の深堀りは過去問を進める途中で必ず必要になります。
テキストをじっくり読んでも1回で理解するのは大変ですし終わりません。

そのためキーワードを抑えながら読み進めて細かいところは問題を解き
分からないところを復習する方が効率が良いです。

午前対策3割・午後対策7割

午前は選択式なので、1日の合間に分割して過去問を解く形で進めました。

午後は1問解き採点&振り返り1~3時間時間がかかり、途中で止められません。
午後対策のフェーズではまとまった時間を確保するのがポイントになります!

対策ポイント②内容

1.午前対策

テキストによるインプットの後、過去問をひたすら解きました。
過去問道場以外に特に対策していません。

データベーススペシャリストは受験者数が多くないため、有料になる可能性がありそうです。(無料では申し訳ないので払いたいぐらいです。)※管理人の一言

2.午後対策

最初に決めておくこと

午後試験は「物理設計」と「論理設計」に大別されます。

  • 論理設計(概念データモデル、関係スキーマの完成)
  • 物理設計(データベースの実装)

どちらも学習は必須ですがメインを決めることでメリハリをつけて学習できます。

どうやって決めるか

自分にとってどちらが良いかを選ぶ十分な時間を取りました。

  • テキストの巻末にある過去問などを一通り解く
  • 過去問の傾向分析があれば、数年間分の出題傾向を読む
  • 自分に合う方を選ぶ

どちらが向いているかは人それぞれですが、私は以下の理由で論理設計を選びました。

  • 論理設計は題材が変われど出題方式は大きく変わらず対策しやすい
  • 物理設計の出題方式は数パターンあるのですべてに備えるのは難しいと思った

過去問をたくさん解いて、とにかく慣れる

午後1の90分・午後2の120分でさえ短く感じるほどで、時間勝負です。
試験の問題文や回答方法は独特で時間内に解くには一定の慣れが必要になります。

午後の過去問の進め方
解いて振り返りまで数時間かかり、過去問1年分を通しで解くのは非現実的なので数日に分けて進めました。

  • 1問を時間測って解く(1日目はR4年の問1、2日目は問2など)
  • 解いたらできるだけすぐに採点して解説をもとに振り返る
  • 点数が届かない問題は、忘れたころ(1~2週間後)にもう一度解く

記録する
どれから手を付けるか悩むと続かないし時間がもったいないので、淡々と進めました。
安定して点数を取れるまでカバー状況をメモしながら進めると対策しやすいです。
image.png

過去問の問題冊子&答案用紙を事前に印刷しておく

IPAのサイトには過去の問題冊子と解答例は載っています。
しかし答案用紙はありません。

繰り返し解くので事前に用意しておくと本当に楽です。
必要な年数分印刷して用意しておきましょう。
(やる気があるうちに問題に取り掛かれます!)

  • 答案用紙はA4に1問分を一面に印刷して、記入できる余白も残す
  • 問題冊子も書き込むのでできれば大きい方がよい
  • もったいないが合格には代えられないので惜しみなく印刷

タイトルなし.png

公式の過去問題はこちら。

答案用紙は以下のサイトなどを活用させていただきました。

過去5年分以上やると安心

数をこなせないためクセを掴むのに時間がかかります。
私は過去5年分に加えて苦手な問題をピックアップしました。

3.模擬試験

時間がなくて焦るので、初めての試験は特に本番と同じように解く予行が重要になります。
通信講座等を申し込まれている方は模擬試験を会場で受けると便利かもしれません。

受験の感想

当日の準備について

  • 昼休憩が1時間しかなく会場近くは混むので昼食は買っておく
  • 答案用紙にたくさん書き込むので、ノック式消しゴムなどあれば書き直すのにピンポイントで消せる

試験について

  • 午後1は想定していた傾向と違った(問1問3は論理、問2は物理と踏んだが違った)
  • 午後問題は傾向が変わったり勉強したテーマが出題されない場合もあるのでヤマを張らない
  • 午後問題は全然時間が足りない(SNSでも多くの人がつぶやいていた)
  • 自己採点するため問題冊子に書き込んでおく時間はない

答案用紙を取り寄せた結果

  • 答案用紙は取り寄せられる(結果発表日から可能、最短1か月後)
  • 午後1は解答例通りに自己採点した結果よりも本番の採点のほうが高かった(午後1:自己採点58点/結果71点、午後2:自己採点71点/結果70点)
  • 結論として採点方法はわからないが、過去問で安定して点数が取れれば合格できる可能性は十分ある

各設問の採点は黒塗りになりますが返却してもらえます。
image.png

答案用紙を取り寄せる方法は以下の記事を参考にさせて頂きました。

最後に

午後試験は特に対策に時間と労力がかかります。

しかし他の高度区分試験に比べるとデータベースは暗記量は比較的少なく過去問をベースに対策しようがある印象です。

今回、資格学習を通して気になる技術は深堀りでき、論理設計領域をメインにリレーションシップやER図の苦手意識を克服できました。結果としてデータベースに関する専門知識を付けることができて良かったです。

手探りの状態から勉強方法を確立した経緯から、皆様の「どうやって学習しようか迷う時間」を「問題を解く時間」に役立てて頂けたら幸いです。


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