はじめに
みなさん、こんにちは。今回は、コメントについて書いていきます。
実は CMake のコメントは以下の2種類あり、それぞれ違う特徴を持っています。
Line Comment
まず、Line Comment からですが、
これは#
文字から始まるコメントで、行末までが有効範囲になります。
普段はこちらを使うことになるでしょう。
message(a) # aと出力する
Bracket Comment
次に、Bracket Comment ですが、これは CMake 3.0 から追加されたコメントで、前回のコマンド引数の記事で示した Bracket Argument と似た構文を持っています。つまり、#
文字の直後の、二重の対となるブラケット[[
・]]
で囲われていて、ブラケットの間に任意の数の等号=
をいれることができます。この等号=
の数は対となるブラケットで同じでなければなりません。
message(a) #[[aと出力する]]
message(a) #[=[aと出力する]=]
message(a) #[==[aと出力する]==]
この Bracket Comment は次のように複数行に書くことができます。
message(a) #[[
aと出力する
]]
また、引数の間に書くこともできます。
message(a #[[値a]] b #[[値b]])
=
の数を変更すれば、ネストしたコメントアウトにも使えます。
#[[
message(a)
#[=[
message(b)
#[==[
message(c)
]==]
]=]
]]
おわりに
以上、コメントについてでした。CMake 3.0 で追加された Bracket Comment は複数行に渡るコメントを書くときに便利そうですね。
明日は、mrk_21 さんの『CMake: 変数』です。