と呟いてみたら、思いのほか反響を頂きました。
SIerに限らず、社内SE(いわゆる情シス)もIT技術系コミュニティには参加した方が良いよなー、と思う。もはや、外注丸投げで何とかなる時代は終わった。自らも技術に積極的に関わって業務をすべきだと思うんですよね。 https://t.co/S2UCe5TUcH
— Motuo@8/8は松戸でWatsonハンズオン (@motumotuo) June 23, 2019
私自身SIerから社内SEに転身した立場なので、何となく双方の気持ちがわかるような気がします。
折角なので、なぜ反響があったのか、自分自身の解釈をまとめてみました。
※あくまでも個人の見解です
SIerの思い
それはそれは、情シスにはかなりの頻度で振り回されます。
要求が論理的に破綻していたり、過去の要求と異なる事を言われるのは日常茶飯事です。
しかも、言われてカチンとくるものの、自らも会社員である以上、正々堂々と喧嘩を買うこともできず…なんてことは私自身の経験としても身に覚えがありすぎるくらいあります
この原因として下記のことがあるのではないかと思います。
- 情シス自身、自分の言っていることが滅茶苦茶だということに気づいていない
- 気づいていても、結局は事業部門のユーザーの言いなり
- SIerはITに関してスキのないプロフェッショナルだという妙な思い込み
※裏を返すと、システムの設計はSIerが全て提案すべきで、その責任はSIerが全て負うべきだという発想
SIerからすると、「お前の会社の事だろ。丸投げせずにしっかりしろ!」と言いたいシーンもあるのでしょう。
ただ、前向きに捉えるならば、技術系コミュニティに一緒に参加して技術のトレンドやアーキテクトをしっかり学んでパートナーとして、良いシステムを作り上げていこうよ、という解釈もできるかもしれません。
情シスの思い
一方で、情シスだって当然ながらサボっているわけではなく、一生懸命に仕事をしているわけで…
この背景としては
- 情シスは全社から見ると明らかに異端。もはやオタク集団と思われている可能性もあり。故に業務を改革する権限などある訳もなく、エンドユーザーには逆らえない
- 基幹系システムのお守・パソコンのヘルプデスクなど、現行のシステムを動かすだけで手一杯。新しいことを学習する余裕がない。
- そもそも何を学習すべきかわからないし、モチベーションも上がらない
があると考えています。
我が国企業のIT関連費用の80%は現行ビジネスの維持・運営(ラン・ザ・ビジネス)に割り当てられている。
だの
経営層の関与が薄く、改修して利用し続けた方が安全であると判断される割合が多い
という文言がありました。私個人の実感としても、割と妥当な見解なのではないかと思います。
情シスにも自社のIT環境に対して危機感を感じている方がいるのではないかと思います。
そのような方々の、もっと技術を身に着けて、自分の会社を良くしたいという声だったり、**技術を身に着ける有用性を経営層にもわかってほしい!**という思いがあったのかな、と勝手に解釈しています。
最後に
IT技術系コミュニティは技術に触れる機会であることはもちろんですが、SIerも情シスも飛び越えて色々な立場の人々が交わる機会があります。飛び込んでみると、自社に閉じこもっていては見えなかった知見が得られることは間違いないと思います。
技術系のコミュニティは一部のギークな人たちの物ではありません。一発で自分に合うコミュニティには出会えないかもしれませんが、情シスに属している方の拠り所となる場所はきっと存在するはずです。
はじめの一歩はハードルが高いかもしれませんが、勇気を出して一歩を踏み出すことをお勧めします。