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TRIAL&RetailAIAdvent Calendar 2024

Day 11

わく枠アウトプット術

Last updated at Posted at 2024-12-08

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はじめに

TRIAL&RetailAI Advent Calendar 2024 の 11日目の記事です。

昨日は @satoshihiraishiさんの『Quarkusで作ったアプリケーションをCloudRun関数で動かしてみる』という記事でした。

結構デプロイサクっとできそうでいいですね!あと記事本文関係ないですが、「フルマラソン完走」とさりげなくと書いてありめちゃくちゃ驚きました。

さて、この記事では「わく枠アウトプット術」と題して、私の普段のアウトプット方法をメソッドとして紹介したいと思います。
楽に学んで楽にアウトプットできるのでオススメですよ!

本記事の流れ

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  • わく枠アウトプット術とは
    「わく枠アウトプット術」の定義や特徴について解説します

  • 経緯
    イベントが始まったきっかけと背景を振り返ります

  • 成果
    イベントの成果(イベント実施回数、アウトプット数)を紹介します

  • 必要なもの
    イベントを成功させるために欠かせない2要素について解説します

  • やり方
    イベントの進め方を4つのステップに分けて説明します

    • 枠の設定
    • 共同編集ノートの作成
    • イベント実施 (実施イベントについても紹介します)
    • 実施結果をアウトプット (アウトプットのコツも紹介します)
  • 旧イベント紹介(こんなのやってました)
    過去に実施していたイベントをざっと紹介します

わく枠アウトプット術とは

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「わく枠アウトプット術」は、忙しい中でも気軽に学びとアウトプットを楽しむための方法論です。この取り組みは、学習や創作のハードルを下げ、仲間とともに柔軟かつ持続可能な形で知識やアイデアを共有することを目的としています。

基本コンセプトは「枠を決める」ことで、日常的な習慣としてアウトプットを無理なく取り入れるというものです。具体的には、ゆるやかで準備の少ないイベント形式を活用し、インプットとアウトプットの両方を効率的に行える仕組みを作り上げています。

経緯

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このメソッドは、もともと同僚(メンターとメンティー)だった私サカモトとタニグチさんが会社で行ってきた勉強会がベースとなります。
当時、前準備不要のゆるい勉強会を頻繁に(朝、夕など一日2回近く)行っていた(計500回以上やりました)のですが、二人とも会社が変わりそのイベントも立ち消えになっていました。
しばらくして、久しぶりに再会した際「また何かやろう」という話が持ち上がり、それが「わく枠アウトプット術」誕生のきっかけとなりました。これを機に、実際にイベントを企画し、ついでとしてその実施成果をYouTubeに公開する形で、学びとアウトプットを両立させる新たな取り組みがスタートしました。

成果

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「わく枠アウトプット術」の取り組みを開始したのは8月からで、これまでに約4ヶ月弱の期間が経過しています。この間にイベントは合計で25回程度実施され、成果としてはYouTubeに18本の動画を投稿しました。この投稿数は、本気のYoutuberの方に比べたら量・質的にもそれほどではないですが、一般的なエンジニアのアウトプットとしては悪くないと思います(あまりエンジニアの方でYoutube投稿してる人自体少ないので明確な指標はないですが。。)。

ここでのポイントとしては、イベント自体は「無理なくゆるく」を意識して運営しているにもかかわらず、結果として継続的なアウトプットが実現できている点です。このように、あまり負担を感じずに取り組んでいる中でしっかり成果を積み上げている点が特徴です。この継続性と気軽さが、「わく枠アウトプット術」の大きなポイントといえます。

必要なもの

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成功するためには、以下の2要素が欠かせません。

  1. 気の知れた仲間
    まず重要なのは、「学ぶ意欲のある気が知れた仲間」の存在です。これは、アウトプットの場をスムーズに進行させるうえで欠かせない要素です。お互いの知識や学びたいことが共有されていると、事前準備や説明がほとんど不要になり、効率的に進行できます。また、気心が知れていることで、リラックスした雰囲気の中で意見交換がしやすくなり、結果的に質の高いアウトプットにつながります。

  2. イベントの枠
    もう一つの重要なポイントは、「イベントの枠を決める」ことです。定期的なスケジュールを設定することで、習慣化が促されます。枠があることで、「やらなければ」という軽いプレッシャーが自然と生まれ、実際にイベントを実施する流れが作りやすくなります。この枠は、無理のない頻度と長さで設定するのがコツです。

これら二つの要素が揃えば、ゆるやかでありながらも効果的なアウトプットの場を作り上げることができます。

やり方

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具体的な進め方について解説します。基本的には4つのステップを踏むだけで、インプットとアウトプットを効率的に進められる仕組みを作り上げることができます。

  1. 枠を定義する
    まず最初に行うのは、枠の設定です。これは単純に定例のイベントをカレンダーに追加するだけです。

  2. 共同編集ノートの作成
    次に、イベントで扱う内容や記録をまとめるための、共同編集可能なノートを作成します。このノートは事前の情報の共有やイベントでの記録に使います。

  3. イベントの実施
    設定した枠に従い、実際にイベントを実施します。事前に決めていたりその時やりたいイベントを実施します。基本的に準備を強調しない「気軽さ」を重視します。この際、のちのアウトプットのためにイベントの様子は録画しておきます

  4. 結果をアウトプット
    最後に、イベントの録画をもとにアウトプットします。アウトプットにはAIをフル活用することで動画、ブログ記事、ポッドキャストなど、形式を問わず多様な方法で共有が可能です。

これらのステップは、どれも簡単に始められるものばかりで、無理なく実践できるのが特徴です。具体的な各ステップの詳細については、以降の見出しでさらに掘り下げていきます。

1. 枠の設定

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まずは参加メンバーにとって、無理なく継続できる頻度や時間の相談し定例会議をカレンダーに設定します。
さんこうまでに、私たちの場合では週3回30分の枠を設定しています。

また、理由も気にせず直前のドタキャンも許容するくらいのラフな空気感を作っておくことも重要です。これにより、イベントが「重荷」ではなく「気軽に参加できる場」として機能するようになっています。

さらに、イベント終了時には、次回の内容をざっくり話し合うこともポイントです。これにより、「せっかく次のイベントあるし学んでみるか」というきっかけにもなりますし、イベント開始時に何をやるかで時間を取られずに済みます。ただし、次のイベント当日に気持ちが変わったり準備ができなったなどで内容を変更するのは全然OKで、ともあれ柔軟かつ緩い運営を心がけましょう。

2. 共同編集ノートの作成

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参加者全員が編集可能なノートを作成します。共同編集ノートは、イベントの内容や進行状況を管理するためのものです。最近では、多くのカレンダーツールが共同編集機能を提供しており、たとえばGoogle WorkspaceやMicrosoft Officeのオンラインツールが挙げられます。また、Notionのような専用ツールを使用するのも便利です。これにより、参加者全員が自由に編集できる環境を整えられます。

ノートのフォーマットや書き方は自由ですが、効率的に利用するために基本的なテンプレートを用意することがオススメです。我々の例では、以下の要素を含むテンプレートを使用しています。

  • 日付: イベントの日付を記載
  • アジェンダ: イベントで取り上げる話題や流れ
  • 録画に関する通知: イベントが録画される場合の記載
  • やる内容と結果: イベントで行った内容や得られた結果のメモ

コツ

ノートには、その日のイベント内容だけでなく、将来的に取り上げたいアイデアや進行中のタスクも記載することで、次回の準備を簡単にする工夫が施されています。特にやりたいことを記載する「ネタ帳」のセクションを作っておくと、特に準備のない場合でもアイデアを取り上げやすくなります。

また、ニュースチェックのような頻繁な更新が求められる場合は、テンプレート準備の手間を省くために専用のセクションを用意することも効果的です。

3. イベント実施

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イベント実施の段階では、事前にある程度内容を決めておくものの、当日の状況に応じて柔軟に進行します。イベントの開始時には「今日何をやるか」を参加者同士で話し合い、その時点で最も興味や熱意の高いテーマを選びます。このアプローチにより、内容が自然発生的に決定し、無理なく進行できる環境を整えています。

さらに、実施中の様子は機密情報などを扱わない限り、ぜひ録画してください。この録画データは、後のアウトプット作業(文字起こしや要約、記事作成など)の元となるため、アウトプットするにあたり欠かせません!

録画に対して文字起こしするのもお勧めです。文字起こしはSaaSを使うと結構値段(1時間200円程度)するので、GPUを積んだPCをお持ちの場合はオープンソースの音声認識ツール「Whisper」などを活用するのをお勧めします。この文字起こしをLLMの入力として利用する等することで、発言内容を効率的に文章化たり、ブログ記事化や字幕作成に役立てることができます。

イベント紹介(こんなのやってます)

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枠を決めて好きなことをやるといっても何やればいいのかよくわからないかもしれません。参考までに私たちがやっているイベントを紹介したいと思います。

1. ニュースチェック

ニュースチェックは、一番簡単で学びも多い オススメ なイベントです。最新情報をシェアし、知見を得るためのものです。会議前に会員各自気になるニュースを検索してもらい、共同ノートに追加します。会議ではそれを読み上げるからシェアし、期待の他の意見や話し合いを行います。

[参考] 私の場合、FeedlyとGPTを使い、ニュースの要約をサクッと書くようにしています。

  • 手順1: 気になるニュースのURLをコピー
    image.png

  • 手順2: ChatGPT(GPTs)で記事要約作成

    • 貼り付けやすい形式(見出し/URL/要約)をまとめて出す簡単なGTPsを作って使ってます
      image.png
  • 手順3: 共同編集ノートのニュースまとめ欄に張り付け
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2. 使ってみた、学んでみた

新しいツールやソフトを実際に試し、その結果をシェアします。

  • AIツールなどの実践結果を会員間で分析したり、問題点を検討します。
  • 相互の知見を共有し、スキルアップに繋げます。
3. 学ぼうと思う

「使ってみた、学んでみた」における事前準備をそのまマイベントでやってしまおうというものです。
ツールのインストールや設定などをその場で調べながら進めます。イベントの時間制限とほかのメンバーと一緒に行っているという緊張感の中で、個人では後回しにしがちな作業を集中して進められるのが特徴です。

4. 週間振り返り

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カンバンボードを使い、習慣化したいことを状態管理します。少しずつ努力の跡を可視化することで、自分達の成長を確認していきます。

  • 每週のプロセスを見直し、イベント内でチェックを行います。
  • 習慣化したいことを記録し、成果を確認。

4. 実施結果のアウトプット

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イベント終了後は、記録した成果(録画結果)を基にアウトプットを行います

  1. 録画の活用
    イベント中の様子を録画し、それを元にさまざまな形でアウトプットを行います。録画したデータは、動画編集や文字起こしを経て、以下の用途に活用されます。

    • 動画コンテンツとして公開
      録画した内容を編集し、YouTubeやその他の動画プラットフォームにアップロードします。これにより、イベントの記録を広く共有することができます。
    • 文字起こしを利用したコンテンツ化
      Whisperなどの文字起こしツールを用いて録画内容をテキスト化します。そのテキストを基にブログ記事やその他の形式に変換します。
  2. 複数メディアへの展開
    録画や文字起こしを活用し、以下のように様々なメディアへ展開が可能です。

    • ブログ記事化
      文字起こしを要約・編集し、学びや成果を記事形式にします。これにより、イベントの内容をより整理された形で共有できます。
      • 本記事もこの方法で作りました
    • ポッドキャスト配信
      音声データを切り出し、ポッドキャスト形式で配信することも可能です。
    • 字幕の生成
      動画編集の際に文字起こしデータを字幕として利用することで、視聴者の利便性を高めます。

アウトプットを効率化するために、AIやその他のツールを積極的に活用することが推奨されています。たとえば、文字起こしツールや動画編集ソフトを駆使することで、短時間で高品質な成果物を作成できます。

【参考:本記事の元となる動画での使用AIツール】
Recraft(画像生成AI) : 資料内画像/エンディング背景
https://www.recraft.ai/

whisper-large-v2 (音声文字起こし) : 字幕 / ブログ記事用ソース
https://huggingface.co/openai/whisper-large-v2

AivisSpeech(文章音声合成)
https://aivis-project.com/

Suno AI(音楽生成AI) : BGM
https://suno.com/

ChatGPT : ブログ記事作成
https://openai.com/ja-JP/chatgpt/overview/

アウトプットのコツ

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アウトプットを継続的に行うためには、完璧を求めすぎず効率的に進めることが重要です。この章では、効率的にアウトプットを行うためのポイントについてお伝えします。

1. 編集時間かけすぎない

動画であれポッドキャストであれ、編集作業は凝ろうと思えばいくらでも凝れます。自分の中で編集時間のメドを決めておき、それを大きく超えるような編集は行わないようにするのが燃え尽きず続けられるコツです。

私の場合、1イベントあたりの編集時間を1時間以内に収めることを目標としています(ただし、実際には3~4時間程度かかることも多いですが。。)。

たとえば、字幕を付ける場合でも、完璧を追求しようとすると膨大な時間を要します。大抵の場合、一部の誤字や不自然な表現があったとしても、視聴者にとって重要な情報が伝われば実質的に問題ありません。編集時間と品質をバランスにかけ、視聴者に致命的な誤解を与えるような誤り以外は場合によってはそのままで出してしまう判断も時には必要です。

2. 継続することで成長する

継続してアウトプットを行う中で、編集のスキルやクオリティは自然と向上していきます。まさに「継続は力なり」。最初から完璧を目指すのではなく、まずは「出すこと」を優先し、少しずつ改善を加えていくことで、結果的により良いアウトプットを生み出せるようになります。

3. 適切な期待値の調整

編集時間を変えすぎない事で品質が一定量下がる事の対策として、視聴者や読者が内容に過度な期待を抱かないように、適切に期待値を調整することが重要です。私の場合、プロフィールやチャンネル概要に「2,3割間違ってる可能性があります」「即アウトプット」などとを掲げることで、完成度よりもスピードや実験的な試みを重視していることを伝えることができます。このような工夫により、視聴者との間で誤解を避け、より気軽にアウトプットを続けられる環境を整えることが可能です。

旧イベント紹介

タニグチさんとサカモトが一緒の会社だったころに実施していたイベントを紹介したいと思います。イベント実施したいけど何やろうか迷っている方の実施の参考になればと思います。

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プログラミング道場

コーディング問題を共同で解く形式のイベントです。CodeWarsといったプラットフォームを利用し、短時間で完了する課題に取り組みました。

この手のプログラミング学習サイトは複数(LeetCodeやAtCoder)ありますが、個人的にはCodeWarsがおすすめです

LeetCodeなどの場合、難易度の段階が少なく(3段階程度)イベントで問題解決まで(解いてみる⇒解けないメンバーのヘルプ⇒解決)を完了しきるには適切な難易度の問題を選択するのが困難だったりします。
CodeWarsでは基本演算から高度なアルゴリズムまで8段階に難易度が分かれており、参加者の習熟度にあわせた問題を選択することができます。

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マイクロラーニング

参加者がそれぞれ短時間で学んだ内容を共有する形式です。一人あたり5分程度のプレゼンを行い、その場で議論や質問を交わします。
ニュースチェックに近いですが、どちらかというとLTに近いです(ただし、スライドなどは用意せず、ニュースサイト記事を使って解説を行います)

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雑談会

究極に参加難易度を下げたイベント。気軽な雑談を通じてメンバー同士の交流を深める場として活用しました。特に、新規参加者を巻き込むきっかけとして効果的でした。

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先輩巡り

職場の中で特異な経歴・専門性を持つメンバー(中途採用者など)に対してジュニアメンバーがインタビュー形式で経歴と専門技術についてヒアリングするイベントです。
2回に分けて実施します。

  • 初回は経歴のインタビューと次回掘り下げたい技術の選定
  • 2回目は専門技術の紹介(マイクロラーニングと同様にWebの記事などをつかって準備無しで解説)します

結論

以上が「わく枠アウトプット術」です。アウトプット術というにはあまりにシンプルな気はしますが、それだけ簡単に実施できる方法です。ぜひ一度お試しください。

ちなみに、この記事はもちろんアウトプット術の実践として、事前に実施したイベントの録画を元に作成しました。
記事作成時間はトータルで1時間程度です!
(ただ、元となる動画の方に気合入れすぎてそちらでは丸2日程度使ってますが。。)

普段はYoutubeでのアウトプットを行っています。ご興味ある方はのぞいてみてください

さいごに

明日は、@UtaMoriさんの「フルスタックNext.jsの新機軸!"Payload"で管理画面&WebAPIを自動生成!」という記事です。
個人的に疎い分野なので楽しみですね!では!

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