はじめに
エンジニア職は、コンサルや営業などのフロント部門と比較すると、議事録を取る必要のあるミーティングの機会は少ないと思います。
それでも製品企画や設計などの各種レビューや、ユーザーへの業務ヒアリングやユーザビリティテストなど、議事録を取る場面はやってきます。
これまで読みやすいと思う議事録に出会うことがしばしばあり、そういった議事録を取れるように精進せねばな、と感じます。
また私自身、議事録を取るのが割と好きで、私がミーティングの主体でない場合、特に依頼されずとも議事録を取ることが多いです。
・・・まあ、私が書いた議事録について「わかってんじゃん」と言われたことはありませんが、これまで議事録を読んできて、そして取ってきて、ここポイントだな、と感じている点をまとめてみます。
なお今回書くポイントは、私がよく出席する以下の2種類のミーティングの議事録の取り方に寄っていると思いますので、その点ご容赦ください。
- 製品開発フローの中の各種レビュー
- ターゲットユーザーへの業務ヒアリング
「わかってる」議事録を取るときのポイント、要点のみ先に
-
議事録速報編
-
詳細記述編
-
その他
そもそもなぜ議事録は必要なの?
各ポイントの詳細を書く前に、タイトルの点言及しておきます。
大前提として、ミーティングで決定した内容は、誰もが理解しやすい形式で要約されているべきです。しかし、その詳細や背景を知るためには、当時の議事録はとても有用です。
いくつか議事録が有用なシーンを例示します。
ミーティングの内容やTODOの確認のため
多くの場合、参加者がミーティングで出たTODOを確認したり、内容自体を振り返ったりするために必要です。
また、欠席者がミーティングの内容を把握するためにも必要です。
これらの用途での利用は、ミーティング直後~1週間以内がほとんどだと思います。
でも、数か月後、数年後に読み返すことも意外とあります。
(各種レビュー議事録の場合)ある機能が現在の仕様になった背景を確認するため
たとえば、ある機能のある仕様について調べているとき、結論としての現在の仕様はソースや何らかのドキュメントに残っています。でもなぜその仕様になったのかは、よほど丁寧にコメントなどが書かれていない限りは残っていないことがほとんどではないでしょうか?
そんなとき、製品開発段階のレビュー議事録は、その当時にどんな議論をなされた結果その仕様になったのかが具にわかるため貴重な資料となります。
(ユーザーヒアリング議事録の場合)ターゲットユーザーのターゲット業務の詳細を知るため
また、過去に実施されたターゲットユーザーへの業務ヒアリングの議事録は、業務アプリ開発者にとって製品開発のヒントの宝庫です。
新たに機能担当となったとき、その機能がどんなユーザーのどんな業務を実施するための機能なのか、ユーザーの業務視点で知りたいときにも活用できます。
あるいは、あるユーザーのある業務を行うための機能に機能追加をしようとしたとき、その当時は盛り込み切れなかった業務についても丁寧に言及されていることがあります。
改めて、「わかってる」議事録を取るためのポイントとは?
議事録速報編
何はともあれTODOを漏れなく、迅速に書ききり、共有する
ほとんどのミーティングの目的は、何かを決めて前進することです。その阻害要因となるTODOを共有し、解消していくことはなにより重要です。
TODOはミーティング終了後10分以内の共有を目指します。この時点では議事録の中身は荒削りでもよく、とにかく誰が、いつまでに、何をする、がすべてわかっている状態にして共有するのが肝要です。
何をする、の部分がよくわからない場合は、臆することなくミーティング内で確認すべきです。
いつまでに、誰が、がわからない場合も、同様にミーティング内で確認します。最悪でも、ミーティング終了後に確認します。
議事録を取りながらTODOをまとめられたらベストですが、発言者の速度や自身のタイピングスキル的に難しい場合もあります。
その場合、議事録の中でTODOにあたる発言部分にマークをつけると、あとで検索でき、TODOの列挙の時短になります(私は★
をつけています)。
なお、議事録本体が粗削りなことは一緒に伝えます。
議事録の体裁や語尾、タイポや補足情報等を追記し終えたら再度共有します。
オンラインドキュメントエディタで議事録をリアルタイム共有する
少し緊張感は増しますが、Google Docsなどのオンラインドキュメントエディタで議事録用ファイルを作成し、事前にミーティング参加者に共有しておきます。これにより、ミーティング中にリアルタイムでタイポやニュアンスの違いなどの指摘を受けることができます。
参加者としても活字でミーティング内容を確認できると、リアルタイムに耳と目両方から内容を把握できるので理解が深まったり、数分前に話した内容の確認などが容易にしやすくなったりと、いいことが多いです。
詳細記述編
ヘタな要約や省略をしない
ミーティングの内容に明るくない場合は、一言一句書きとるのが基本です。
でないと自分が端折ったポイントが実は重要だった、ということが起こり得ます。
また、製品開発をしている場合、想定ユーザーがどのような業務をしており、どこに困っているかを実際にヒアリングすることがあります。その場合、ユーザーによる回答の一言一句が重要なことが多いので、省略しない方がいいです。
・・・とはいえ、さすがに発言者の口癖や「えーと」といった間を持たせるような発言まではいらないです。1
もちろん、自分がミーティングトピックの有識者であれば、必要に応じて要約や省略をしてOKです。
さらに余裕が出てきたら、ミーティング中に省略されていたがニュアンスで感じ取れていた類の内容を、カッコ書きなどで補足できるようになると「おぬしやるな・・・?」と思ってもらえるのではないでしょうか。
わからない用語や内容は調べたり、有識者に確認する
中には、先輩方がわからない単語でわからないトピックについて語っていて、もう何が何やら・・・ということもあります。
でも、ここは諦めずに一言一句戦法で議事録を取っていきます。
しかしながら、わからないまま書いた文章は、的を射ていないことが多いです。
用語がわからなかった場合、その意味がわかることで、議事録全体の見通しがぐっと良くなることがあります。
まずは一般用語かどうかを判定するためにWeb検索してみます。
社内用語の場合、社内のチャットツールなどで検索するとヒットすることもあります。
このくらいであれば、ミーティングの最中でも可能です。
文脈全体がわからなかった場合、可能であればミーティング中に質問します。それが難しい場合、ミーティング後に訊いてみましょう。
「あの話ってXXXということですか?」と訊ければいいですが、わからなかったら「あのトピックの内容がよくわからなかったんですが・・・」という相談から始めていきましょう。
なお、ミーティングの内容がよくわからなかったということを伝えたり、それについて質問するのは気後れしてしまう・・・と思うかもしれません。
しかし訊かれる側としては、わからないことを伝えてもらえるのはありがたいことだったりします。
有識者は初心者には戻れません。取り上げたトピックに関して、有識者にとっては常識となってしまっているような背景や基本的な解説が抜けていることに気づかない場合があります。
まあ単純な知識不足な場合もあります。そんな場合でもそれを叱責する人はそうそういないでしょう。知識を底上げするために有効なWebサイトやマニュアル、書籍などをきっと紹介してもらえるはずです。
聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥の精神で果敢に質問していきましょう。
質問をすることに関するお話はたくさん記事化されているのでいろいろと読んでみるといいと思います。
複数のトピックに分かれる場合、小見出しをつける
たとえ30分のミーティングでも、議事録はかなりの分量になります。
トピックごとに小見出しがついているだけで、後から見返したときに目星がつけられて探す手間が格段に減り、読む側は大変助かります。
アジェンダがあらかじめ決まっている場合、最低限アジェンダで分けるようにしましょう。
一発撮りならぬ一発書きを目指す
ミーティングの録音録画は、許されるのであれば残すべきです。特に一言一句が重要なミーティングの場合、録音録画は決定的な事実だからです。
ただし、議事録担当はそれらに頼りすぎるべきではないとも思います。
録音や録画から議事録を書き起こすのは、会議に2度出るのと同じことです。加えて一時停止などができてしまうため、実際のミーティング以上の時間がかかってしまうことも間々あります。
議事録に時間をかけすぎないためになるべく一発撮りならぬ一発書きを目指しましょう。
とはいえ最初は内容的にもタイピングスキル的にも全くついていけないことはあります。話に追いつけなかった部分だけ議事録内でマークをつけておき、そこを確認するために録音録画を活用しましょう。
資料に書いてある内容は割愛してもOK
資料を利用したミーティングの場合、その資料を見ればわかることは割愛しましょう。タイピングの休憩にもなりますし。
ただし、資料の内容について説明していたという事実と、その資料のリンク先は明示します。
資料は大体アジェンダに沿って説明されるはずなので、資料のアジェンダを小見出しにするといいと思います。
そのうえで、資料に載っていない補足情報や説明内容に関する質問・議論があった場合は記載します。
資料の内容以上の議論がなかった場合も、「質問・議論なし」など一言添えておくとわかりやすいです。
発言者の名前を明記する
ミーティングで議論された内容に不明点があった場合、発言者に意図を聞くことがあります。
しかし誰の発言だったかはミーティング参加者でも記憶とともに薄れていきます。
欠席者、不参加者であればなおさらです。
そんなときに議事録を活用できるよう、誰の発言かは議事録の中で可能な限り明示します。
とはいえミーティング中に全発言者の名前を綺麗に書くのは無理なので、
あらかじめ参加者を把握しておき、なるべくタイピングしやすい省略形を割り振っておきます。
ただしあとで一括置換しやすいように議事録内で一意になるようにするのが大事です。
私はよく頭文字+コロン(:)
を割り当てます。山田さんならや:
という感じです。
たとえば同じミーティングに山田さんと山口さんが参加される場合などもあります。その場合は、より発言確率の高い参加者に短い省略形を割り振ると効率がいいです。
また、最も発言が多くなるであろう参加者の省略形はあらかじめクリップボードにコピーしておき、貼り付けるだけでいいようにするとかなり時短になります。
社内ミーティングであれば発言者の名前は敬称は略して問題ないでしょう。社外の方もいらっしゃるようなミーティングの場合、社外の方には様
を付けて記載しましょう。
なお、社外の方とのミーティングの場合、事前に参加者やその役職・役割などを確認しておくとよいです。
そのうえで、自己紹介セクションがあれば名前と座席位置などをメモしておきます。(最近はWebミーティングかつ1人1台PCを利用していれば、名前が表示されるので便利ですね)
会議室全体を投影していて複数人映っている、しかも自己紹介もなかった場合、自己紹介を促すことができればベストです。それが難しい場合は、社内チャットなどでどなたかを確認しましょう。それも難しい場合、発言内容などからミーティング中に相手がどなたかを全力で探りつつ、ミーティング後に自社サイドの参加者に確認しましょう。
関連資料のリンクをつける
ミーティング内で利用していた資料は最低限リンクを貼りましょう。
自力で収集できる場合は自力でリンクを貼りますが、
資料の在処がわからない場合はそれを知っている人にリンクを貼ってもらうよう依頼しましょう。
ミーティング内容を録音/録画した場合は、そのデータのリンクも記載します。
文責を書く
議事録の担当者を明確にするために議事録担当者として自身の名前を記載しましょう。
議事録に書いてある内容を加筆修正したい場合やしてほしい場合、誰に連絡をすればいいかすぐわかるようにするためです。
また、文責として自分の名前を載せると、議事録を取る自身の心が引き締まります。
その他
タイピングの速さや正確さに自信がない人は練習する
議事録を取るためには一定のタイピングスキルは必要です。タイピングに自信がない人は練習しましょう。
世の中にはタイピング練習用のサイトがたくさんあります。
弊社では寿司打がタイピングの速さ・正確さを測るのにしばしば使われています。
議事録担当でなくても議事録を取ってみる
議事録担当は割と若手に回ってきがちですが、何人か若手がいる場合、持ち回りになることがあります。
個人的には、議事録担当でない場合でも、議事録を取るのがいいと思います。
議事録を取り慣れていない場合、ミーティングの速度感にタイピングを慣らすための練習になります。
また、会話という音だけでは理解しきれなくても、それを文字化することで理解が深まる場合もあります。
議事録担当者と自分の議事録を比較し、自分の理解が追い付いていなかった点を把握したり、逆に議事録担当者が議事録を取り漏れている点などをフォローしたりするのもいいと思います。
議事録を疑似的に取ってみる
ここまでを踏まえ、実際に議事録を取ってみます。
今回は、小売業界向け勤怠エラーチェック機能 企画レビュー
という疑似レビューで議事録担当をする場合を想定します。
以下の4段階で議事録の粒度やポイントなどを照らし合わせていただければと思います。
議事録の例は省略長いので折りたたんであります。適宜開いてみてください。
また、議事録のテンプレートは会社ごと、部署ごと、ミーティング体ごとにある程度テンプレート化されていると思うので、参考程度にしてください。
事前準備段階
議事録の例
# 小売業界向け勤怠エラーチェック機能 企画レビュー
2023年4月21日 14:30-15:30
参加者
レビュワー:相沢、金田、佐藤
レビュイー:阿部
文責:長江
レビュー録画ファイル:後ほど添付★
## TODO
## 議事録
## 関連資料
- 製品企画書:https://docs.google.com/document/...
-
ポイント
- ミーティング前にわかっている内容は議事録に書いておきます
- ミーティングのタイトル、参加者、利用する資料などです
- 事前にミーティングのアジェンダやレビュー資料が共有されている場合、セクションを作っておいてもいいと思います
- セクションを先に作ることで逆にまごつく・・・という場合はミーティング内で適宜作成でもOKだと思います(私はまごつくので適宜作る派です)
- レビュー参加者を見て、発言者の名前の書き方を以下のように簡略化することを決めます
相沢:→あい:
金田:→か:
阿部:→あ:- 今回のレビューにはアイザワさんとアベさんが登場しますが、レビュイーの方が発言頻度が多いと予測できるので、より短い文字数にしています
ミーティング終了段階
議事録の例
# 小売業界向け勤怠エラーチェック機能 企画レビュー
2023年4月21日 14:30-15:30
参加者
レビュワー:相沢、金田、佐藤
レビュイー:阿部
文責:長江
レビュー録画ファイル:後ほど添付★
## TODO
## 議事録
### アウトラインについて
さ:
少し前にエラーチェックの企画書金田さん書いてなかった?
か:
書きました。ただ別業界向けなのと、予定段階のものだった。探しときます★
さ:
たぶん今回の参考になるはず。今日中に共有してあげてほしい
あい:
この企画書で店舗形態ごとにチェックしたい内容違いについて言及はある?
あ:
この後ふれます
### 業務内容について
### 顧客ニーズについて
(業種間比較資料について)★
あい:
これは小売業界とそれ以外の業界の話だよね?
小売業の中でも業態によってチェックしたい内容があるんじゃないかと思った・
そのあたり調べた?
あ:
すいません、調べてはあるんですがちゃんとまとまってないでs
あい:
調べてるならいったんOK、でもまとめといた方が後後役に立つはず
どのくらい時間かかる?まとめるの
あ:
来週中にはできると思う
あい:
OK,まとめたら見せて★
### 機能概要について
...
## 関連資料
- 製品企画書:https://docs.google.com/document/...
-
ポイント
- 致命的なタイポ(自分が清書するときに何が書いてあるか全くわからないレベル)以外は気にしすぎず書き進めます。でないと会話に置いていかれます
- TODOになる部分に★をつけます
- 自分の議事録的TODOもとりあえず★をつけます
TODO送付段階
議事録の例
# 小売業界向け勤怠エラーチェック機能 企画レビュー
2023年4月21日 14:30-15:30
参加者
レビュワー:相沢、金田、佐藤
レビュイー:阿部
文責:長江
レビュー録画ファイル:後ほど添付★
## TODO
- 金田:別業界向けの予定段階のエラーチェックの企画書をミーティング参加者に共有(4/21まで)
- 阿部:小売業内の業態ごとのチェック内容をまとめて相沢さんに共有(4/28まで)
- 長江:議事録にファイルリンクを貼る:業種間比較資料(4/21まで)、予定段階エラーチェック企画書(4/22まで※金田さんから共有され次第)
- 長江:ミーティング録画ファイルのリンクを貼る(4/21まで※録画データができ次第)
## 議事録
### アウトラインについて
佐藤:
少し前にエラーチェックの企画書金田さん書いてなかった?
金田:
書きました。ただ別業界向けなのと、予定段階のものだった。探しときます★
佐藤:
たぶん今回の参考になるはず。今日中に共有してあげてほしい
相沢:
この企画書で店舗形態ごとにチェックしたい内容違いについて言及はある?
阿部:
この後ふれます
### 業務内容について
### 顧客ニーズについて
(業種間比較資料について)★
相沢:
これは小売業界とそれ以外の業界の話だよね?
小売業の中でも業態によってチェックしたい内容があるんじゃないかと思った・
そのあたり調べた?
阿部:
すいません、調べてはあるんですがちゃんとまとまってないでs
相沢:
調べてるならいったんOK、でもまとめといた方が後後役に立つはず
どのくらい時間かかる?まとめるの
阿部:
来週中にはできると思う
相沢:
OK,まとめたら見せて★
### 機能概要について
...
## 関連資料
- 製品企画書:https://docs.google.com/document/...
-
ポイント
- ★をたどってTODOを作成します
- チェックボックスや担当者のアサイン、期日の指定ができるエディタもあるので、そういった機能も使いつつ、誰が、いつまでに、何をやるのか、を分かりやすく記載します
- 議事録内の人の名前はエディタの一括置換機能を使えば1分でできるので、このタイミングでやってしまいます
- ここまでをミーティング終了後10分以内の共有を目指します(と言いつつ15分後くらいになってしまうこともあります…)
完成段階
議事録の例
# 小売業界向け勤怠エラーチェック機能 企画レビュー
2023年4月21日 14:30-15:30
参加者
レビュワー:相沢、金田、佐藤
レビュイー:阿部
文責:長江
レビュー録画ファイル:https://drive.google.com/file/...
## TODO
※議事録本文に★で記載されている部分に言及あり
- 金田:製造業向けの勤務予定段階のエラーチェックの企画書をミーティング参加者に共有(4/21まで)
- 阿部:小売業内の業態ごとのチェック内容をまとめて相沢さんに共有(4/28まで)
- 長江:議事録にファイルリンクを貼る:業種間比較資料(4/21まで)、予定段階エラーチェック企画書(4/22まで※金田さんから共有され次第)
- 長江:ミーティング録画ファイルのリンクを貼る(4/21まで※録画データができ次第)
## 議事録
### [アウトライン]({レビュー資料内の対象セクションへのリンク})について
佐藤:
少し前にエラーチェックの企画書金田さん書いてなかった?
金田:
書いた。ただ製造業向けの、出勤予定段階のエラーチェックに関するもの。探しておく★
佐藤:
たぶん今回の参考になるはず。今日中に共有してあげてほしい
相沢:
この企画書で店舗形態ごとにチェックしたい内容違いについて言及はあるか?
阿部:
この後触れる
### 「業務内容」について
※質問・議論なし
### 「顧客ニーズ」について
(異業種間ニーズ比較資料について)
相沢:
これは小売業界とそれ以外の業界の話だよね?
小売業の中でも業態によってチェックしたい内容があるんじゃないかと思った。
そのあたりは調べたか?
阿部:
調べてはあるがちゃんとまとまっていない
相沢:
調べているならいったんOK、でもまとめておいた方が後々役に立つはず
まとめるのにどのくらいが時間かかるか?
阿部:
来週中にはできると思う
相沢:
OK、まとめたら見せてほしい★
### 「機能概要」について
...
## 関連資料
- [製品企画書](https://docs.google.com/document/...)
- [異業種間ニーズ比較資料](https://docs.google.com/document/...)
- [小売業界内他業態間ニーズ比較資料](https://docs.google.com/document/...)
- [製造業向け勤務予定段階エラーチェック企画書](https://docs.google.com/document/...)
ポイント
- 一通り自分が書いた議事録を読みます。必要に応じて以下対応します
- タイポを直します
- ですます調か言い切り調かを統一します
- 慣れてきたら議事録取る段階から統一した方が断然楽です
- 議事録本文のセクションをレビュー資料のセクションと合わせている場合、レビュー資料とセクション名を統一します。できれば資料へのリンクを議事録本文のセクションにも貼ります
- 議事録本文に関連資料の名前が出てくる場合も、関連資料セクションと名前を統一したり資料へのリンクを貼ります
- ★マークがあることでTODOだと認識しやすいものは敢えて残しておきます
- 議事録本文に★マークを残してある旨を補足すると後から読んだ人が追いやすいです
- 自分の議事録を書く上でのTODOはミーティングの本流と離れてしまうので★を消しておきます
- 後から資料を確認したり質問したりして解像度が挙がった部分を加筆します
- 今回は「別業界向けの、予定段階のもの」という、議事録を取っていた当初はあまりわかっていなかった内容について、後ほど共有された当時の企画書を読み「製造業向け」「出勤予定段階」ということを明記しています
おわりに:私が議事録を取るのを好きな理由2
議事録はあくまでミーティングの記録です。
そして現時点でもすでに、議事録を取る作業を人間が実施する必要性はなくなりつつあります。
それでも私は、議事録を取ることを無駄な作業だとは思いません。
だってミーティング時間+数瞬のみの短期集中タスク3にもかかわらず、
議事録を取るという大義名分を掲げてわからないことをがんがん質問できる好機、
議事録共有という否応にも訪れるレビュー機会。
そして集中力を途切れさせたら最後という緊張感で、眠気なんか起こしようがありません!
さらに、とりわけ理解しきれていない領域に関するミーティングにおいては、議事録を「わざわざ」取ることは有用だと思っています。
議事録を取っていると、否応にも自分がよくわかっていない部分が浮き彫りになります。それを質問/学習することで、少しずつ理解が進んでいきます。
このように、議事録をただの記録という単調な作業と捉えるのでなく、キャッチアップのための手段と捉えると、一気に魅力的な業務に思えてきませんか?私だけ?
まあこんな感じでポジティブに捉えて、みなさまの議事録er(ぎじろかー)ライフを実り多きものとしてみていただければと!