ライティングってそれ、エンジニアの仕事ですの? と言われれば間違いなくそんなことはないわけですが、何から何まで一人でこなす個人開発者を例に上げるまでもなく、生きていれば文章を書く機会は避けられません。
たとえばリリースノートであればエンジニア自ら筆を執ることもあるでしょう。
またある時はせっせとドキュメントを書く必要に迫られるかも知れません。
そうでなくともコロナ禍以降、テキストコミュニケーションの重要性の高まりは天井知らずです。
導入で風呂敷を広げすぎて早くも着地点が見えませんが、明日からのライティングが少しでもいい感じになるあれやこれやをご紹介します。
ターゲットを絞る
まずは誰に読ませたい文章なのかをイメージしましょう。
たとえば当記事であれば、
- 何かライティングのメモ書いとくか
- どうせならSEOとかのこととかも触れよう
- じゃあ自分に近い属性の人の役には立つかもなぁ
- ハイ、エンジニア向け
みたいな流れです(私がエンジニアかはさておき)。
ターゲットが「自分に近い属性のエンジニア(風の人)」と決まれば、次はふわっと内容を考えていきます。
具体的には「私は文章を書く時、何で困って、どういうキーワードで調べるっけ?」です。
キーワードを選ぶ
ふわっと考えたら、今度は無心でそれっぽいキーワードをリストアップします。
- タイトル
- キーワード
- SEOライティング
- 長さ
- 起承転結
- 導入
- ドキュメント
- リリースノート
- テキストコミュニケーション
- 改行
あまり長々書いてもアレなのでざっくり10個くらい書きました。
これだけでもすでに当記事で登場しているキーワードがいくつかありますね。
もっと広げたい場合は、このキーワードからGoogleでサジェストされるものを見てみたり、Google トレンドなんかを見てみるのもおすすめです。
文章の骨子、プロットを書く
プロットは、シナリオライティングなんかで用いられる手法で、あらかじめ起承転結のざっくりとした道筋を立てておくやり方です。
あまり私以外でこの手法をWebライティングに取り入れている人を見たことがないのですが、めちゃくちゃ親和性が高いのでおすすめです。
さっそく先述のキーワードをパズルが如く散りばめつつ、プロットを考えていきましょう。
- 導入
- リリースノート・ドキュメント・テキストコミュニケーション
- ターゲット設定
- キーワード選定
- プロットの紹介
- 具体例(起承転結)
- 文章の広げ方
- 長さ
- SEOライティング
- タイトルの付け方
- おわり
まだ「改行」が漏れていますが、なんとなくキーワードを網羅しつつ、ざっくりとしたプロットができました。
このままだとそのままただのプロットですが、これを下記のように書き換えるとあら不思議、そのままマークダウン記法での記事のテンプレートになります。
# 導入
リリースノート・ドキュメント・テキストコミュニケーション
# ターゲット設定
キーワード選定
# プロットの紹介
具体例(起承転結)
# 文章の広げ方
SEOライティング
長さ
# タイトルの付け方
# おわり
本当はリストのネストされていた部分は h2
にしたいところですが、そこまでやるとめちゃくちゃ文字数が増えます。
個人的にWebの文章は長すぎてもかったるいため、2,000文字程度に抑えたく、ここでは一旦ただの段落 p
にする方向で進めます。
しれっと「長さ」に触れたところでついでに改行にも触れると、だいたい2-3行程度が読んでいて疲れない間隔だと聞いたことがあります(諸説あり)。
最近だとモバイル(スマホ)が主流だと思うのでもっと短いくらいでもいいのかも知れないですね。
プロットから文章を広げる
上記ではめちゃくちゃ雑に広げましたが、プロットをもとにすればスタートとゴール(次の章)が決まっているので過不足なく進めやすいです。
例えば、この「プロットから文章を広げる」の章では文章の広げ方を説明しつつSEOライティングに触れ、次の「タイトルの付け方」に繋げなければなりません。
なおかつ、1段落を2-3行、章ごとに3-5段落程度で次の章に進みたい、みたいなことも事前に決めておくと迷わず書き進めやすい気がします。
さて、SEOライティングについてですが、ハック的なものはどうしてもGoogle先生といたちごっこの末いずれは廃れてしまいます。
あくまで少しでも有益なコンテンツを残そうという気持ちと、そのコンテンツを必要としている人に届けたいという気持ちだけあれば良いのではないでしょうか。
それはそれとして、
- キーワード選定を頑張る
- 表記揺れを避ける
- 避けつつも類義語なんかは入れてみたりする
- 定期的にアップデートして情報を古くしない
- トレンドには乗れたら乗る
- プラットフォームの優位なタイミングに投稿する
みたいな定石? はあるかも知れません。
タイトルの付け方
ここまできたらもうほぼ本文はできているので、あとは命名するだけです。
奇をてらう必要は全然ないのですが、
- 重要なキーワードを(私的)重要度ランキングの上からひとつかふたつ含む
- (場合によっては)ありがちすぎない
くらいは抑える必要があります。
重要なキーワードは言わずもがなですが、あまりにありがちなタイトルでも他と重複して検索性が下がります。
Xに関する変数名を未だにtwitter
にしているのと同じです。
おわりに
「風呂敷を広げすぎて早くも着地点が見えません」なんて導入で書いておきながら、すべてはプロット様のお導きのままでした。
こういうのを書くと、日頃からすごく計算高く書いているみたいに思われそうで若干アレなのですが、一生懸命書いたものが誰にも見られない悲しさったらないのでしょうがないですね!
あと、豆知識なんですが、あんまり漢字を多用しすぎないほうが一周回って賢そうに見えるそうです(「開く言葉」でぐぐってください)!
以上です!