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ソニー製デジタルカメラのMULTI端子について

Last updated at Posted at 2025-06-26

はじめに

MULTI端子とは、主にソニー製のデジタルカメラに付いているリモートコントロール用のインターフェイスです。
今回はリモートコマンダーRM-VPR1を分解し、カメラとの通信を調べ解析を行いました。

コネクターとピン配置図

下記はプラグ側から見たMULTI端子の図です。

MULTI-TERMINAL1.png

この図を基にピン配置を記したものが以下になります。
表中のCLxxはRM-VPR1の基板のテストポイントです。
Amazonで入手できるケーブル類についても調べてあります。

RM-VPR1 MULTI端子 信号 SONY VMC-AVM1 JJC VMC-MM1 備考
CL01 M1 D_3.1V/LANC_DC Green Black スタンバイ・電源オフ時は0V
CL02 M2 XRESET_REQ
CL03 M3 UART_TX/LANC_SIG Yellow Brown
CL04 M4 UART_RX/BOOT_IN Green
CL05 M5 AD_JACK_IN Orange Blue 100kΩでプルダウン
CL06 M6 LINEOUT_R/XAE_LOCK_SW Black White GNDに落とすことで動作
CL07 M7 LINEOUT_L/XSHUT_SW Brown Yellow GNDに落とすことで動作
CL08 M8 VIDEO Red
CL09 M9 AV_GND Shield
CL10 M10 XPWR_ON Gray GNDに落とすことで動作
CL11 U1 VBUS
CL12 U2 D- Purple
CL13 U3 D+ Orange
CL14 U4 ID
CL15 U5 GND Shield Red

JJC VMC-MM1の配線についてですが、電源がBlackでGNDがRedの電気屋の感覚と反対の色です。

以下はRM-VPR1にあるテストポイントの写真です。
2015_0606_000408_017.JPG

制御について

MULTI端子を使ってカメラを制御できる内容は以下になります。

操作 手順
フォーカスロック M6-LINEOUT_R/XAE_LOCK_SWをGNDに落とす
シャッターを切る M7-LINEOUT_L/XSHUT_SWをGNDに落とす
電源 M10-XPWR_ONをGNDに一定時間落とす
録画 コマンドによる
ズーム コマンドによる

上記の通り、一部の操作はUART_TX/LANC_SIG経由でコマンドを送らなければなりません。

MULTI-UARTコマンド

ここではMULTI端子のUART線経由で制御するコマンドのことを、MULTI-UARTコマンドと呼びます。
MULTI端子にリモコンを接続してカメラの電源を入れると、カメラ側から複数回以下のMULTI-UARTコマンドが送られてきます。

From カメラ
%000*

これに対し、以下のレスポンスを返すとカメラを制御できるようになります。

To カメラ
&00080*

通信内容の解析結果から、MULTI-UARTコマンドは以下のように組み立てられています。
値は全てASCII文字です。
MULTI-UARTコマンドを送ると、カメラ側からMULTI-UARTコマンドに戻り値を付加したものが送られてきます。

コマンド
ヘッダー ヘッダー コマンド 値1 値2? フッタ
# 7 1-5 0-7,9 0 *
コマンド例
#7100*
レスポンス
ヘッダー ボディ 戻り値 フッタ
$ MULTI-UARTコマンド(4byte) 0(成功)/2(エラー) *
レスポンス例
$71000*

対応していないコマンドを送った場合は戻り値が2(エラー)のレスポンスを返します。

コマンドリストは以下の通りです。
録画などのボタンコマンドは押下コマンドを送信後に200msほど後に離すコマンドを送信します。
ズームWIDE/TELEコマンドの送信後にズーム動作を止めるにはズームRESETコマンドを送信します。

操作 コマンド 値1
録画 1 0で押下/1で離す
フォーカス* 2 0で押下/1で離す
シャッター* 3 0で押下/1で離す
ズーム(TELE) 4 1-7 値が大きいほど速い
ズーム(WIDE) 5 1-7 値が大きいほど速い
ズーム(RESET) 5 9

フォーカスとシャッターについてはコマンドで操作できません。

ハードウェアについて

D_3.1V/LANC_DCはリモコンで使える電源ですが、ヒューズなどの保護素子は通されていないため、ショートした場合カメラが故障します。
他の端子も保護素子は付けられていないため、接続する際はカメラの電源をオフにしたあと接続してください。

D_3.1V/LANC_DCはリモコンで使える電源ですが、カメラが時間経過で省電力モードになった場合は0Vになります。

以下が接続例です。
スクリーンショット 2025-06-26 202112.jpg

MULTI端子 電流の方向 リモコン
UART_TX/LANC_SIG > RX
UART_RX/BOOT_IN < TX
LINEOUT_R/XAE_LOCK_SW > TR-C GND
LINEOUT_L/XSHUT_SW > TR-C GND
XPWR_ON > TR-C GND

トランジスターはMCU側でプルアップを切ることができてオープンドレイン出力にできるのであれば必要ないと思います。

UART_TX/LANC_SIGからLANC信号が出ていますが、デジタルカメラで対応している機種はないようです。
ビデオカメラ用のリモコンを変換アダプターを介して接続しても動かないのはそういう理由があるようです。

お決まりの注意について

以上は手持ちのリモコンとデジカメを使って調べたので正確だとは思いますが、この内容を元にして出てしまった故障や損害等に責任は負いません。

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