背景
- 所属している会社でOKRを運用していますが、そもそもOKRって何だっけ?が気になったためです
- 知識と経験をまとめることで、OKRが気になって導入を検討している人たちに少しでも有益な情報を提供できるのでは?と思いました
- エンジニア組織においても、OKRが導入されてきたから需要あるのではと考えたため、書こうと考えました
ゴール
- OKRってこうあるべきだよね、を理解している
書いていないこと
- OKRの運用方法
- 例えば、毎週頭にチェックインミーティングをやりましょう、みたいなことは書きません
項目
- OKRとは
- なぜOKRが組織の力を最大化するのか
- なぜOKRがうまく機能しないのか
- OKRを運用する上で必要なこと
- OKRのアンチパターン
OKRとは
Objective and Key Resultの略。難易度の高い目標を掲げて、進捗率を可視化する手法・仕組み。OKRを用いるとチームや個人が高い目標を達成することができると言われ、googleなどで採用されています。
なぜOKRが組織の力を最大化するのか
googleのre:Work「OKRを設定する」から抜粋すると
・数々の研究から、目標を定めて取り組むと従業員のパフォーマンスがあがることがわかった
・目標の難易度を上げて明確なゴールを設定した方が、達成に向けて従業員のエンゲージメントがより一層あがる
とあります。
なぜOKRがうまく機能しないのか
ここで、後者の
- 目標の難易度を上げて明確なゴールを設定した方が、達成に向けて従業員のエンゲージメントがより一層あがる
に着目したいと思います。
エンゲージメントとは一般に、「従業員のひとりひとりが企業の掲げる戦略・目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲」のことを指します。
高い目標を掲げると、貢献意欲が高まる、、、何か文脈が欠けている気がします。
例え企業が高い目標を掲げたとしても、個人としてそれを達成したいと思わなかったら、貢献意欲は決して高まらないと考えられます。
きっと何か文脈が隠れているはずです。この隠れた文脈を明らかにしないままOKRを運用しているから、OKRがうまく機能しないと考えられます。
OKRを運用する上で必要なこと
高い目標を掲げると、貢献意欲が高まる
に隠された文脈を見つけるために、『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』を読みました。
すると、いくつか見えてきたことがあります。
OKRは組織で運用するものなので、組織の構成員を大きくリーダーとメンバーの二つに分けます。
それぞれで運用のために必要なことをまとめると、
- メンバー
- 自分自身が達成したいことは何か、を言語化すること
- それをリーダーに正しく伝えること
- リーダー
- 個人個人がどんな目的を持っているかを理解すること
- 組織の目指すとこを理解すること
- 個人の目指すとこと、組織の目指すとこを繋げるOKRを設定すること
と考えられます。
メンバー
『本気でゴールを達成したい人とチームのためのOKR』では、人は 「ワクワク」 している時にエネルギーが発揮できると書いてあります。
ここで「ワクワク」は、「これから起こる未来の出来事に対して、期待や喜びなどを抱いた時に、自然と湧き上がってくる感情」とします。
「ワクワク」していると、普段以上の力を発揮できると言われています。例えば、会社へ出勤するための早起きは億劫だけど、旅行するための早起きは全然億劫でなかったりするのは「ワクワク」があるからです。
では仕事が「ワクワク」できる未来に向かっているものであれば、エネルギーが発揮できると言えるはずです。
そのためにも個人個人は「自身が達成したい未来の出来事」を言語化して、かつリーダーに正しく伝えることが必要だと言えそうです。
(そもそも自身が達成したい未来の出来事を言語化できていないければ言語化する必要がありますし、言語化した結果、組織の方向性とどうにも合わない、となれば転職などを考えるべきかと思います)
リーダー
リーダー一人だけでOKRを設定するわけではないですが、ここではリーダーの定義を「主体性を持ってチームのOKRを設定する人」とします。
リーダーは、メンバーの章で書いた
仕事が「ワクワク」できる未来に向かっているもの
とするために、
- 個人個人がどんな目的を持っているかを理解すること
- 組織の目指すとこを理解すること
- 個人の目指すとこと、リーダー自身の目指すとこと、組織の目指すとこを繋げるOKRを設定すること
の三つが必要であると考えられます。
OKRを設定する前に、ちゃんとメンバーとすり合わせる必要があります。もちろんリーダー自身の目指すとこも考慮から外してはいけません。
ひとりひとりのエンゲージメント向上に繋がるため、ここはみんなが納得するまですり合わせるだけの価値があります。
OKRのアンチパターン
上記までで、OKRの効果、機能しない理由、運用する上で必要なことを述べてきました。
この章ではそれらの情報をもとに、OKRのアンチパターンを一覧にします。一般にアンチパターンであると言われているものですが、これをやっているからOKRがうまくいっていない、と言及するわけではないので参考程度に考えていただければ幸いです。
- 毎回達成率が100%
- 難易度の高い目標を達成するための仕組みとしてOKRを使用しているのに設定レベルが低いと思われます
- 補足ですが、大体60~70%が健全と言われています
- 従業員の評価をするためのツールとして使う
- 100%到達しないと評価が下がる仕組みでは、難易度の高い目標を設定しづらくなるためです
- 否定や叱責を行うこと
- 怒られることを避けるため、難易度の高い目標を設定しづらくなるため
- OKRの設定がストレッチゾーンにあると説明しないまま、運用すること
- 毎回達成率が70%とかダメなチームね、となってしまう恐れがあります
- 振り返らないこと
- 振り返らないと、目的を忘れ、目の前の仕事の意味がわからず意欲的ではなくなる恐れがあります
- また、OKRの達成率が高かった時や低かった時はOKRが健全に運用されていない恐れがあり改善する必要があります
- 特定の誰かがチームの合意を取らずOKRを設定する
- 個人個人の「ワクワク」を無視したOKRは達成したいと思うことができないでしょう
- ただし、個人個人の「ワクワク」を完全に把握している人ならできると考えられます
終わりに
以上OKRについてまとめてみました。自分なりに考えをまとめてみたのですが、まだまだ未熟な部分があると思います。読みづらい部分やそもそも個々の解釈間違っているんじゃない?などありましたらご指摘お願いいたします!