はじめに
卒論や修論の発表において、要旨が求められます。注意が必要なことの一つに、フォントを埋め込む必要があること。ここでは LaTex で要旨を書く皆様への tips となることを目指し、メモを書いておきます。Word だったらどんだけ楽だろう…
そもそも埋め込みサブセットとは?
文字を埋め込む、とは、簡単に言うと「どのデバイスでみても文字化けしないようにするための処理」です。
私は一時期「pdfはニアリーイコール画像だから、文字の編集などはできない」と誤解していましたが、実際は文字の編集はできるし、ノットイコールです。
何がいいたいかと言うと、
pdfの文字は環境依存する(PCによって見れるかどうか変わる) ということです。行書体が認識できないPCでは、行書体を見ることはできないのです。
文字が埋め込まれているかどうかを確認する方法
pdf を adobe で開き、文書のプロパティのフォントタブで確認できます。埋め込みサブセットとカッコ書きされているとOKです。
adobe で開く方法は、開きたいファイルをエクスプローラーで選択した状態で、右クリック→プログラムから開くにて可能です。
こんなアイコンのを選んでください。もしなかったら、インストールするか、adobe が入っている周りの人のPCを使って確認しましょう。
埋め込まれていない原因と対策?
多分、以下のどこかが原因です。LaTex を開き、原因となる場所を探すために、コメントアウトを繰り返してどこが原因か探してみましょう。
・ギリシャ文字がある(\alpha \beta \gamma etc.)
・図のどっかにある。マユラードローやPythonで作成しているのは特に怪しい
では、どうするのか。最適とは思えないけど、一応回避できた方法を書いておきます。
① ひっかかっている図を bmp にする。マユラードローからではなく、コピペでパワポに貼り付けて、パワポで bmp 保存も検討してもいいと思う。
② bmp から pdf にする。
③ \AtBegin... を挿入する。以下に挿入例を示す。
\documentclass[...
\AtBeginDvi{\special{pdf:mapfile dlbase14.map}}
\usepackage[dvipdfmx]{graphicx,color}
④ dlbase14.map を LaTex と同じフォルダに入れる。dlbase14.map の中身は参考記事 1 を参照してください。
⑤ 参考記事 2 を真似する。
これで対応できる…かと思います。多分。わざわざ重い bmp にしなくても、png などに変換してやるだけでできるケースもあるようですが、今のところ、詳細はわかっておりません。