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格安ノートパソコンでもスト6がしたい!助けて、AWS!!

Last updated at Posted at 2023-06-04

普段ゲームをしないので、Webブラウザが動けばいい程度のパソコンを使用しています。昔よくやってたスト2の続編が出ると知り、ちょっとやってみたくなったので、なんとかAWSを活用してできないか試してみました。

キーワード

  • GPU搭載インスタンス
  • NICE DCV

GPU搭載インスタンス

AWSには高速コンピューティングという区分でGPUを搭載したインスタンスが存在します。
高速コンピューティングにも複数あり、NVIDIA A100 Tensor Core GPUが8つ 搭載されているP4インスタンスやAWSが開発した Trainiumを搭載したTrn1、同じくAWSが開発した Inferentia2 と搭載したInf2があります。

流石に、スト6をするためにこんなモンスターは不要なので、今回は g4dn.xlarge インスタンスを使用しました。

g4dn.xlargeのスペックと価格

GPU : 1
vCPU : 4
メモリ (GiB) : 16
インスタンスストレージ (GB) : 1 × 125 NVMe SSD
ネットワーク帯域幅 (Gbps) : 最大 25
EBS 帯域幅 (Gbps) : 最大 3.5

オンデマンド料金/時間 : 0.894 USD(東京リージョン)

ゲームは1日1時間(by 高橋名人)で計算するとひと月たったの26.82ドル

おそらく、G系インスタンスの特徴は
G5 : AMD EPYCプロセッサー + NVIDIA A10G Tensor Core GPU
G5g : AWS Graviton2プロセッサー + NVIDIA T4G Tensor Core GPU
G4dn : 第 2 世代インテル Xeon スケーラブルプロセッサ + NVIDIA T4 Tensor Core GPUs
G4ad : 第 2 世代 AMD EPYC プロセッサ + AMD Radeon Pro V520 GPU

NICE DCVによる低遅延ストリーミング

NICE DCVとは

NICE DCV は、高性能のリモートディスプレイプロトコルです。さまざまなネットワーク条件で、リモートデスクトップやアプリケーションストリーミングをクラウドやデータセンターからあらゆるデバイスへ安全に配信できます。NICE DCV と Amazon EC2 を使用すると、グラフィックスを多用するアプリケーションを Amazon EC2 インスタンス上でリモートで実行できます。結果をより控えめなクライアントマシンにストリーミングできるため、高価な専用ワークステーションが不要になります。

管理者ガイドより抜粋

通信プロトコルはデフォルトでTCPのWebSocketが、さらにUDPのQUICを使用することも可能です。
サーバー側をEC2で実行する際は無料で利用できるようです。

また、コントローラーにも対応しており、手元のパソコンにUSBで接続したスイッチのプロコン(もどき)を自動で認識してくれました。

詳細なリファレンスはこちらです。

NICE DCVはNICE社の製品のようで、このNICE社はAWSに買収(?)されたようです。そのため、EC2上での利用は無料なんだと思われます。

GPUドライバーとNICE DCVのセットアップ済みAMI

NICE DCVサーバーのセットアップやGPUのドライバーがインストール済みのAMIが提供されています。
本日時点では以下のものが提供されていました。

non-graphics-intensive instancesは、T系、M系、C系など、GPUが非搭載のインスタンスタイプ向けのものです。

今回はNICE DCV for Windows (g4 and g5 with NVIDIA gaming driver)を使用しました。

NICE DCVクライアントのインストール

NICE社のダウンロードサイトから最新版のクライアントをダウンロードし、インストールします。ウィザードに従うだけなので特に難しいところもありませんでした。

ベンチマーク

環境が整ったところでベンチマークを実行してみました。

けっかはこちら! どーーん!!

image.png

ノーマルセッティングで 問題なくプレイできます とのことです。
ちなみにグラフィック設定をLOWやLOWESTにすると 快適にプレイできます となりました。

実際にゲームしてみた

動画を取りましたので見てください。(ゲームの下手さは気にしない。。)

動画では伝わりづらいところとしては

  • 動画には入ってませんが、音声は上手に再生されます
  • 映像もとてもきれいです

NICE DCVの解像度:1280x720

かなりカクカクしてます。画面左側のパネルにfpsを表示してますが、画面の変更が殆どない場面では60fps出ていますが、明転/暗転したり技のエフェクトが派手なときは数fps、場合によっては0fpsまで落ちてしまいます。

しかも、ストリーミングが追いついていないだけで、EC2側ではスムーズにゲームが進行しています。ほぼ目隠しでやってるようなものです。

NICE DCVの解像度を800x600に下げる

NICE DCVで設定できる最低の解像度まで下げて実行しました。

たまにfpsが落ちますが概ね60fpsを維持しています。先程よりは全然ゲームができる状態です。ギリギリOKかギリギリNGかの瀬戸際ぐらいです。真空波動拳も狙ったタイミング(?)で出せました。

ステージの背景がある場合

良さげなので、背景があるステージを選択してやってみました。

やはり画面上の変化点が多いとその分転送量が増え、追いつかなくなるようですね。

結論

  • NICE DCVの解像度:800x600
  • 背景なしステージ(トレーニングルーム)を使う

までやらないと、動作しないという結果になりました。
一生懸命働いて良いパソコン買いましょう

ただ、格闘ゲームじゃなかったら、意外と使えるジャンルもあるかも(?)と思いました。

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