この記事を読んでくださっている方の中に、リーダーシップに自信がある人ってどのくらいいますか?
実際、リーダーシップをとって行動できる人って多くはないなと思います。
自分は一応何度か学生、社会人としてリーダーを経験したのですが正直めぼしい実績もなくてあまり自信をもってリーダーをやったぞ!とはいえないです。ですがリーダーをやってよかったとは思っています。
この記事では自分のリーダー経験を振り返りつつ、自分なりにリーダーのうまみとつらみについて書き連ねていければと思っています。凡人なりのリーダーシップ録です。リーダーに自分向いているのかな?とかリーダーやってみたいけど迷うな、という人の背中を押せたらと思い書いてみました。
最後まで読んでいただけたら嬉しいです。
学生時代
学生時代は体育会の陸上部に所属していたのですが、100人以上の部員の部活の副部長をしていました。
所詮は学生の部活といえばそうなんですが、今につながる経験をたくさんさせていただいたな〜と思っています。
具体的に言えば、この辺ですね。
- 組織の中の対立の仲裁をする経験
- 組織がちょうど良くモチベートされる目標を設定し、その達成に向けてチームを鼓舞する難しさ
- 組織の目的と個人の目的のバランスの取り方
特に一つ目と3つめは学生の部活ならではの経験だったんじゃないかと思っています。
体育会とはいえ、学生なので学業のこともあったり遊びたい!って人もいるし将来のことでも悩む時期です。そういう時期にあたる人々を組織としてどう纏めていくかを考えるのはとても難しかったように思います。
このおかげもあって、「人は組織の都合だけでは動けない」とか「自分が組織の中で成し遂げたいことをみんなも同じように成し遂げたいと思っているわけではない」とか、会社員として組織を作る上で自分が大事にしているものの基礎となる価値観を得たように思います。
社会人3年目ではじめてのリーダーになった
社会人3年目、2社目で、エンジニアとしては1年目の終わり頃にリーダーのチャンスが巡ってきました。
具体的には3~4人ほどのプロジェクト二つのリーダーと、そこに関わる部下の育成(=組織図上の上司)です。
人生で初めて自分が「ジョウシ」と呼ばれる存在になって混乱した記憶があります。
この人にとっては上司は他の誰でもない自分なんだ、この人の給料が自分の取り組み次第で変わる可能性があるんだと思うと、どこか自分ごとじゃない感じがしてソワソワしていたように思います。
上司として自分が大事にしていたのは、「部下の特性にあった働き方を一緒に考える」というスタンスでした。
当時の部下はみんな未経験からエンジニアになって1年もたたない人たちで、まだまだ将来のキャリアを絞るには早いと思ったからです。
日々の業務にがむしゃらに取り組んでいただきつつ、定期的に業務を振り返りながら自分の適性や将来目指したいものについて一緒に考えるような接し方をしていました。
これは本当に部下のおかげだと思っているのですが、当時の部下から一人社内表彰を受ける人がいました。他の二人も現在は組織のリーダーとして頑張っています。自分が携わっている人の成長は嬉しいですね。
一方のプロジェクトリーダーはというと、正直あまりうまくいきませんでした。
具体的にはお客さんの期待値の把握を誤ってしまい、プロジェクトメンバーのアサイン対してうまくオーダーを出すことができませんでした。
これってなんで失敗したんだっけな〜と思うと、メンバーに目を向けすぎていて組織全体のことやプロジェクト全体のことに目を向けられていなかったからなのかなと考えています。もっとプロジェクト全体におけるお客さんとの関係値や会社全体の中の自分の位置付けを意識してチームを運営せねばならないと感じた瞬間でした。
トータル3ヶ月で、はじめてのリーダー生活は幕を閉じます。
社会人5年目で2度目のリーダーに
社会人5年目、エンジニア3年目で2回目のプロジェクトリーダーになりました。
今回のリーダーでは、1度目の失敗を繰り返したくなかったので会社の上長やお客さんとのコミュニケーションを大事にし会社としてどういうアウトプットを期待されているのかを把握しながらチームを運営するようにしました。
結果としてプロジェクトは1年以上、現在に至るまで続いており前回よりもプロジェクト運営は上達したかな?と思っています。
ただ、お客さんや会社とのコミュニケーションを重視した一方でプロジェクトメンバーとのコミュニケーションはうまくいかないことがありました。プロジェクトメンバーとはリモートで仕事をしていたのですが、自分のコミュニケーション不足もありなかなか自分の気持ちをうまく伝えることができず、プレッシャーを感じさせすぎてしまいました。最大4人いたメンバーのうち2人がプロジェクトを離脱、うち1人は退職と正直メンタルにきました。
自分が傷つけられることに対してはある程度割り切れるのですが、人を傷つけてしまった経験はなかなか心にきました。緊張と緩和のバランスを考えながらプロジェクトメンバーが何を感じているのかをつかみ取れるようになる必要があるのだということを学びました。そして今までメンバーとして携わってくださった方が自分にいろいろ気を遣ってくださっていたことがとても痛感できました。
そして今の話
そして、ぼちぼち社会人6年目になる私ですが今はプロジェクトのリーダーとして1人のメンバーのサポートをしつつ社内的にはチームの後輩4人の育成をやっています。組織図的な上長ではない、ちょっとどっちつかずなポジションです。プロジェクトメンバーもずっと一緒にやっている方なので、「リーダー」という感じのポジションからは少し離れてリラックスして仕事をしています。(決して手は抜いていないですが)
リーダーをやったり、リーダーを降りたり、プロジェクトメンバーが離れていったりいろんな経験をしていく中で自分はリーダーに向いているんだろうかということを何度か考えたことがあります。正直、めちゃくちゃ向いているのかというと自信はないです。
リーダーとしてうまくいかなくなるたびに上長の方にサポートいただいたのですが、リーダーとして成果を出している人と比べると自分はあまりメンタルが強くないなと思いました。どれだけプレイヤーとして成果を出していたとしても、自分に乗っかっている責任を引き受ける器の大きさはまた別問題で、ネガティブな状況でも他責にせず問題解決のために前向きに取り組んでいくリーダーの方をたくさん見てきました。正直すごいの一言でした。
ただ、そんな自分でもリーダーをやってよかったとは自信を持って言えます。
なんでかというと、リーダーをやっている方へのリスペクトを持つことができたからです。
リーダーをやるということの緊張感や、それを理解してくれる方が少ないことの孤独感、自分の僅かな経験でも実感することがありました。そういった感情に自分の心が折れたことがあるので、ちゃんと向き合っている人はすごいなと思います。
リーダーをやっている方へのリスペクトを持つことができると、会社への不満みたいなものはあまり感じず周囲への感謝を感じながら働くことができるようになるように思います(もちろん100か0かではなく程度の問題だと思うけど)。それが仕事のパフォーマンスにもポジティブに働くような気がします。
さて、とても個人の主観でしかないお話でしたが最後まで読んでくださった方はいるのでしょうか。
もしいらっしゃれば嬉しいです。ありがとうございました。