スマホで使っているアプリで、「大画面で見たいからタブレットに入れたいな」と思うことがあります。
しかし、タブレットでGooglePlayを開いて検索しても検索結果に出てこず、アプリページのリンクを直接タブレットで開くと「お使いのデバイスはこのバージョンに対応していません。」の表示が。
ただ、諦めるのはまだ早いです。
OSが対応している場合はインストールできる可能性があるので、その方法を記したいと思います。
仕組み
インストールできるOSは、アプリコードのminSDKVersionで決まります。
なので、対応していないOSの場合はapkのインストール時に弾かれるため、インストールすることはできません。
一方、OSは対応している場合は、制作側がGooglePlayコンソールで対応アプリから除外している可能性があります。
- タブレット端末で使われる想定をしていないアプリ
- 対象CPUが限られている場合
- 検証が十分にできていない場合
- 特定の機能が入っていない場合(位置情報やマイク・カメラなどなど)
- 端末固有の不具合が発生する場合
必要な機能が入っていない場合やCPUが対応外、不具合がある場合はインストールできたとしても使えないかもしれませんが、他の理由の場合はインストールして使うことができる可能性があります。
注意
制作側が意図して除外していると考えられるため、なにか不具合が生じても自己責任です。 制作側に問い合わせたり、うまく動かないとレビューするのはやめましょう。 あくまで、個人的にちょっと快適に使えたらなということで、備忘録がてら記事にしています。
インストール手順
3行で言うと
1. apkを探して持ってくる
2. 追加ファイルをコピーする(必要があれば)
3. インストールして追加ファイルを配置する
です。
簡単ですね。
1. apkを探して持ってくる
まずは、スマホにapkをインストールします。
この時、パッケージ名をメモっておきましょう。
GooglePlayのurlから調べることができます。
https://play.google.com/store/apps/details?id=パッケージ名
今回は、example.hoge.fuga
とします。
インストールできたら、端末をPCと接続して、adbコマンドを実行し、パッケージ名とapkの保存場所を調べます。
adb shell pm list packages -f example.hoge.fuga
すると、検索結果が出力されます。
package:/data/app/example.hoge.fuga中略==/base.apk=example.hoge.fuga
base.apkというのがapk本体なので、これをPCに持ってきます。
adb pull /data/app/example.hoge.fuga中略==/base.apk
こうすると、今のディレクトリにbase.apkがコピーされます。
(分かりづらいので名前を変更すると分かりやすいです)
2. 追加ファイルをコピーする(必要があれば)
100MBを超えるアプリの場合、obbという仕組みを利用して、apkとは別に拡張ファイルがスマホに入っています。
Android/obb/パッケージ名
ファイルエクスプローラーやターミナルで見られるので、探してフォルダごとPCにコピーします。
3. インストールして追加ファイルを配置する
ファイルが揃ったのでインストールします。
今回はタブレットに入れるのが目的だったので、タブレットを接続して下記コマンドを実行します。
adb install base.apk
apkのインストールは完了です。
追加ファイルがある場合には、ファイルエクスプローラーやターミナルを使い、先程コピーしてきたobbのフォルダをタブレットの
Android/obb
にコピーすればOKです。
タブレットにアプリが表示されるはずなので、起動して成功すれば完了です。
備考
GooglePlayからの配信形式がapkではなくaabの場合は、スマホにインストールした時点で解像度やCPUに最適化されたリソースだけがインストールされるため、タブレットで動かない可能性があります。
最後に
以上、タブレット非対応apkをタブレットにインストール方法でした。
あまりやる機会はないかもしれませんが、大画面で使いたいアプリが使えるようになるのは便利です。
なにか不具合が起こったとしても自己責任で、制作側にはなんの責任も落ち度もないため、試す場合はそれを理解した上で行っていただければと思います。
また、不具合が起きた場合はすぐアンインストールし、以後使わないようにしましょう。
アプリによっては制作側が不具合のログを取っている場合があり、それに雑音が加わる場合がありますので。