どうもエンジニア2年目を迎える元教員です。
この記事は
「チームに異業種からのエンジニアに転職した人がいる人」
「採用担当者」
「教育に興味ある人」
に読んでほしいなと思います。
今の会社に入って「アジャイル」って言葉をよく耳にするようになりました。
「スクラムマスター」と名乗る組織作りのプロが居たりと興味を抱いたこの頃・・・。
そこで色々書籍を読んだのですが
スクラムマスターがやっていることってクラス運営と同じやん!!
これが感想でした。
今回のまとめ
忙しい人のため、先に結論です。
「教員はスクラムマスターに向いている。ただ最低限の技術はちゃんと学べ」
「これからの世代からがスクラム人材豊富」
これでこの記事閉じてもらっても良いですが詳細気になる方いれば・・・・・・
現在の学校教育
昔は学級運営もトップダウン思考が強く、
生徒は先生の言うことを絶対に聞く!!
って風潮がありました。
おそらく軍国主義的なところから根付いたのだと思います。
これはトップダウン的な側面のあるウォーターフォール型の開発に似ているのではと思います。
しかし教育は変わりつつあります。
今の学習指導要領では
- 「知識及び技能」
- 「思考力、判断力、表現力等」
- 「学びに向かう力、人間性等」
この3点に趣きを置いています。
昔は 「点が取れれば優秀である」 というイメージが強くありました。しかし現在はそのこと以上に
「自分で考え、どのように行動していったか」
というプロセスが重要視されています。
この高校での変化と共に大学入試も変わりつつあります。
今では「総合型選抜(昔のAO入試)」が広がりつつあります。
この試験で「この子はどのように考え、高校生活を歩んできたのか」という点が評価されるようになりました。
結果よりプロセスが評価される時代になったのです。
「探究学習」「アクティブラーニング」
そんな言葉をメディア等で耳にしたことないでしょうか?
これらが変化した学習体系の一例となります。
一般職に転職して気づいたのですが、学生時代に重要視されていた項目が変わりつつあることを一般企業が知らないケースが多いようです。
「私の学生時代はこうだったから」
の考え方は通用しない子達が社会へ飛び出していることを人事や採用担当者は感じ取るべきだと思います。
現在の教員の姿勢
生徒へ身につけてほしい力が変わったことで、教員のやるべきことも変わりつつあります。
・その子がどういう子なのかを見極める
・やりたいことがある場合は、実現可能なようにサポート
・クラスや集団行動ではその子の力を発揮できるように、適材適所へ配置できるように促す。
・できる限り表には出ず、陰でサポート(サポートされている感がないのがベスト)
簡単に言うと担任はクラスメンバーが動きやすいようにサポートするのが仕事となります。ティーチングというよりコーチングの要素が強くなりつつあります。
こちらの記事でコーチングとティーチングの違いについてわかりやすく説明されています。
30人以上の集団であるクラス内で、それぞれの強みが活かせるようにコーチングしていく必要があるのです。
強制力を働かしすぎてもダメ
何もしない子を作ってもダメ
こんな風に投げ出したくなっても、生徒のため頑張ります。
スクラムマスターと教師
アジャイル開発のスクラムにおいて、PMやスクラムマスターに求められる力と教師が求められる力は同じではないかと思います。
こちらの記事でスクラムマスターについて詳しく書かれていました。
こちらの方も「学校の先生みたい」って書かれていました。
同じと感じたのは僕だけやないみたいなので、一安心(笑)
これから社会に出る人たちはスクラムが当たり前
現在の学校教育を受けた子たちは我々おじさん、おばさんの世代に比べ
「個人でもチームでも自ら必要なことは何かを考え、行動していく」
が自然にできる子たちになります。
そのためスクラムを組んでの開発思想が当たり前になるのではと思います。
トップダウン手法、ウォーターホール開発に違和感を感じる世代になるはずです。
スクラムを組んでのアジャイル開発を自然とできる組織で新しい世代の子たちを迎えることが大切となります。
スクラムが正義?
さてこういう話をすると、
「教員はみんなスクラムマスターになれる」
「トップダウン的な考え方やウォーターホール開発は悪」
とかいう人がいます。それは違います。
教育現場のプロである教員が医療現場に入って医者へ指示出しできると思いますか?
医療現場の当たり前や医療の知識なく指示を出すと、医療ミスにつながりかねません。
それと全く同じことが言えます。畑が変われば、最低限畑の知識を持つ必要があります。
また、トップダウンで指示をした方が短時間で終わることだってあります。そのため、必ずスクラムの形でやらないといけないわけではないのではと考えます。どういった形がベストなのかを、自ら考え、選択することが大切なのだと思います。
最後にプロフェッショナルな皆さんへ
教育現場に10年ほどいたからか、いまだに
エンジニアの当たり前に違和感
エンジニア1年目にいた会社は異業種からの転職者が大半だったため、社内ではそういった違和感はほとんどありませんでした。
しかし社外の強強エンジニアばかりのチームに入ったときとかかなり違和感が強かったです。
現在社会的にDX化の促進を目指しています。エンジニアの皆さんはDXのプロとなるのですが、これからDXする人たちは違います。
私の当たり前はあなたの当たり前ではない
これを理解した上で良い組織づくりを目指してほしいと思います。
お読みいただき感謝!!