英語が話せてプログラムも書けるようになったのでより就職が難しくなった件について
最初の記事にも書きましたが、日本を離れて10年以上、外資系の企業にて外国人と働き、または交渉事などをまとめ、何処に行ってもそれなりに不自由しない英語力を獲得し、さらにロックダウン中から2年あまり、毎日毎晩独学でコードを書き続けたことによって獲得したプログラミングスキルによりウェブアプリなどを自作できるようにまでなった訳ですが、そうして身につけた能力をフルに生かして条件の良い働き口を見つけてこましたろ と思った時に、そういった能力が身を助けるどころか、よりレッドオーシャンの荒波に我が身を晒すことになったことに気付き、愕然としてこの記事を執筆しています。
英語ができることによって競争が激化
例えば、自分は英語も話せて、プログラミングも出来ますよ となった場合、勿論グローバルな企業にて雇用されることを期待する訳ですが、日本だと日本語が話せる人口はせいぜい1億人で、そこでの勝負になる訳ですが、英語圏だと17億人あまり。英語を話せると言うことにより、競争が17倍以上も跳ね上がってしまう。
また、プログラミングやコードのスキルとなると、日本人でプログラマー志望は何人いるか分からないが、人口比率0.5%と見積もって50万人くらい。英語圏だと、0.5%でも8500万人くらいのプログラマー連中との競争になる訳である。
また、インドや中国などの、俺はプログラムで成り上がってこますと言うハングリー極まりない連中と命を削った勝負になる訳で、血の海である。
じゃあ、日本国内で探せばええやないか となると思うのですが、それは拙速で、日本国内には日本国内の事情というものがある。
ロックダウンで仕事も貯金も失い、日系企業に幾つかレジュメを送ってみたのですが、まず、日本の企業は年齢をかなり重視するのである。経験よりも年齢。
いつまでも18歳ではいられない。30代に日本を飛び出した自分はすでに40代。そこでハードルが相当に上がってしまっていることに気づいたのである。
また、日本企業って、弊社はグローバルな人材を なんていってるけど、あれはあくまでも建前であって、本当の意味でグローバルな人材なんてかなり厄介で使いづらく、海外経験は下手するデメリットにしかならない。
おっさん「弊社はグローバルでクリエイティブな人材を募集しておるわけだけど、キミは海外に10年とここに書いとるけど、今から日本の企業に馴染めるんかいな?うちは朝礼もあるし、残業もあるんやで、えっなんて、海外ではうんぬん言われても、ここは日本やさかいな、そもそも40過ぎとかアウトやさかい」
わし「さかい ころす」
今は一応日系企業の海外支社で働いている訳ですが、やっぱり本社の意思決定や色々な仕事の進め方をみていると、こりゃ無理だわとおもわざるを得ないのである。日本企業の体質とグローバルは水と油。
日本にいる時は、英語も出来てプログラムも書けるような人材なら、就職なんて楽勝っしょ って思ってたのですが、世の中、そんなにアマくありません。
日本語は逆にレアスキル
で、気づいたのは、英語を話せる人口は日本語を話せる人口の15−20倍もいるわけで、実は海外では日本語を話せます っていう方がレアスキルなわけである。
勿論、英語と日本語セットでっていう前提ではありますが。
ただ、日本企業がまだまだ日の出を迎えていた時代は、日本語の能力はかなり重宝されたであろうけど、今はほとんど存在感を失ってしまっており、その日本語を海外で生かせるスペースも減ってきている。今海外で日本といえば、電化製品などではなく、アニメや日本食である。
また、アプリ開発なんかのIT分野は、物流や生産拠点、サプライチェーンなんかを考えずにすむボーダーレスな分野なのに、海外のデベロッパーは最初からグローバルにむけて商品開発してるのに比べ、日本のITデベロッパーは、まず日本で のスタンスで、うまくいけば海外に進出しましょうなんていう、スタートから何万歩も遅れた事をやっている。 で、日本製アプリを海外でローカライズするという尻が頭のニコちゃん状態になっているような有様だ。
先輩デベロッパーの皆さん、そんなスピード感じゃダメですよ。
と言っても、一番最初の記事に書いたように、プログラミングをしていて英語を話せるメリットはメチャクチャあるし、何よりも人生の景色が45度くらいだったのが、360度くらいに広がるという体験もできるので、出来た方が絶対に良いよとは思います。
それによって、夢のような良い仕事が手に入るかと言ったら別の話だけどね というお話でした。