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語源学習の招待

Last updated at Posted at 2023-12-18

はじめに

これは「imtakalab Advent Calendar 2023」の 19 日目の記事です🎄

こんにちは!B2 の理系大学生です。
今回は英単語の語源について書いてみたいと思います🎉
(絶対 Qiita で書くような内容ではない・・・)

なぜ語源?

みなさんは語源と言われるとどのような印象を持たれるでしょうか。

語源といえば某大学受験塾の英単語帳なんかが有名だったりしますが、意識的に取り入れようとした経験がある方はそれほど多くないのではないでしょうか?

語源を知ることは単語を覚えやすくなるという恩恵もありますが、背景に持つ意味を知ることができてとても面白いのです。

そこで、語源を知ることの愉しさを感じてもらうために記事にしてみました。

e-sport って sport なの?

「e-sport ってやってるのはゲームだし、スポーツっていうのは変じゃない?」と思ったことはありませんか?

最初に紹介するのは sport の語源です。
sport という単語は disport からの変形で生まれました。disport を分解すると、dis(離れる)+ port(運ぶ)です。
そう、もともと sport は 「仕事から離れて足を運ぶ」、つまり「余暇」の意味だったのです。お手元の辞書で sport を引いてみると「楽しみ」や「娯楽」といった意味も出てくるはずです。ここまでくれば、e-sport という単語もしっくりくるでしょう。

sport の語源はわかったけど、せっかく dis と port の意味も知れたわけなので、同系統の語も見てみましょう。

まずは dis からです。例えば、discover なんてどうでしょう。これはイメージしやすいと思いますが、覆いかぶさっていたもの(cover)を離す(dis)わけですから「発見する」といった意味が出てきます。あとは displace, distribution, discriminate ... などなど挙げたらキリがないほどたくさんあります。

次は port です。例えば、export, import がありますね。export は ex(外に) + port(運ぶ)で「輸出する」、import は im(中に)+ port(運ぶ)で「輸入する」となります。ここで ex や im[in] を語源に持つ単語を調べれば芋づる式ですね。他にも report, transport, airport, support ... などたくさんあります。

知を愛する

哲学は英語で philosophy といいます。この語源はギリシャ語の philosophia です。 philo は「愛する」、shohia は「知識、知恵」の意味 です。

philoshopy を(希)哲学と訳したのは西周(にし あまね)ですが、philosophy の 原義は「知を愛すること」(=愛智) を指し、広義的に「知りたいという探求心」を表しています。よって、philosophy は学問全般を表し、学問博士を(Doctor of Philosophy;Ph.D)というのも納得がいくでしょう。

ちなみに、philharmonic は「harmony(ハーモニー)を愛する」から「交響楽団の、音楽愛好の」、philology は「log(言葉)を愛する」から「言語学、文献学」(log についても調べてみると面白いです)、philter は「愛するもの」から「惚れ薬」、philanthropy は「anthrop(人類)を愛する」から「人類愛、博愛」へと拡がっていきます。

ここで紹介したのは一部にすぎません。例えば、アメリカの都市フィラデルフィア(Philadelphia)など philophia を語源に持つ単語は他にもたくさんあります。

教養ってなに?

少し教養について考えてから語源の話に移りたいと思います。

教養という言葉を英語では liberal education とか liberal arts といいます。直訳すると、「自由な教育」となるわけですが、ここでの「自由」とは 「自由人を作る」 という意味が込められています。教養教育を受けることによって人が初めて 隷属状態から自由な状態へと変身できる ということです。

大抵、なにか必要があって勉強しているという人が多いと思いますが、そういった必要性から離れて、必要がないからこそ意義のある学びが教養なのです。

ですから、なにもクイズの問題に多く答えるといったようなことだけが教養ではないのです。

では最後に、liberal の語源の紹介します。
語源はラテン語で「自由な」、「束縛されない」と言う意味の liber からです。先ほどの話とつながりますね。
同系統の語としては、liberate(解放する)、liberation(解放)、liberty(自由)、liberalism(自由主義)、liberalize(自由主義化する)があります。
他には、deliver なんかもそうです。「自由にする」→「手放す」から「配達する」という意味になりました。

参考資料

  • 『教養の語源英単語』
  • 『言葉がひらく哲学の扉』
  • 語源英和辞典

さいごに

いかがでしたでしょうか。

私は語源を知ることは言葉に生命を吹き込むことに等しいと思っています。いままで無機質に暗記したものが、イミを知ると突如として活き活きとしはじめ、いろいろなものが有機的に結びつくのです。私は語源を知ることにこんな嬉しさがあると思います。

記事は以上となります。ありがとうございました~

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