はじめに
あらかじめ用意されているテンプレートをほんの少し書き換えるだけで、プログラミング無しで自分だけのAlexaスキルを作成できるAlexa Skill Blueprintsが2019/3/26にリリースされました。
これまで、スキルを作るにはプログラミングや開発ツールの知識が必要でしたが、このサービスを使うと簡単なスキルなら10分ほどで作成できます。
実際に使ってみたのでまとめます。
Alexaスキルとは
スキルは、Alexaのアプリのようなものです。既に何千ものスキルがそろっているため、Alexaアプリのスキルセクションで、ピザを注文したり車を手配するなど、Alexaをライフスタイルに合わせて自由に活用できます。
たとえば出前館のスキルを使うと声だけで出前を頼めたり、JapanTaxiのスキルでは声でタクシーの配車ができます。
最近私がお気に入りなのはバス案内 - 乗換案内シリーズ -です。
乗りたいバスの3本先までの時刻を声で教えてくれます。さらに、Echo showなど画面付デバイスであれば画面にも表示してくれます。出勤にとても便利です。
Alexa Skill Blueprintsとは
Skill Blueprintsでは、テンプレートを使って独自のAlexaスキルを数分で作成できます。ゲームや単語帳、グリーティングカードなどを、テンプレートを使って作成できます。たとえば、家族についてのトリビアスキルを作成すると、「アレクサ、私のトリビアを開いて」と言うだけでいつでも呼び出すことができます。
blueprint = 青写真なのでスキルの設計書というイメージでしょうか。
あらかじめ設計図があると作るのが楽ですね。
テンプレートの種類
2019/4/1現在利用可能なテンプレートを説明します。今後も増えていくようです。
カスタムQ&A
- 質問すると回答が帰ってくるスキルのテンプレート
あの資料どこにあったっけ?のようなQ&A集で使えそうです。
春のお便り/お祝い/ありがとう/誕生日祝い
- 画像、音声つきのメッセージを送ることができるスキルのテンプレート
- Alexaにメッセージを読んでもらうか、自分の音声を録音して送ることができる
お世話になったあの人へ、今年もハムを贈りますみたいな時に使えそうです。
フラッシュカード
- あらかじめ問題、答え、ヒントを入力し、Alexaが問題を読み上げて答えるテストモード、質問と答えをAlexaが読み上げる勉強モードがある
勉強に使えそうですが、登録する手間がかかるので数こなしてなんぼの勉強に使うのは向かないかもしれません。
ルーレット
- あらかじめ選択肢を入力し、Alexaがその中からランダムに選んでくれるスキルのテンプレート
人が決めるよりアレクサに決めてもらったほうが波風が立たないこともあるかなと。
トリビア
- 質問と選択肢を4つ入力しAlexaが出題するスキルのテンプレート
- 複数人で遊べるクイズゲーム
これを使ってクイズ大会を開いたら盛り上がりそうです。カルトQばりの。
実際に作ってみる
今回はカスタムQ&Aテンプレートを使ってどこに片付けたか忘れがちな物の収納場所を教えてくれるスキルと、ルーレットテンプレートを使って外食のジャンルをランダムに決めてくれるスキルを作ってみました。
前提として以下が必要です。
- Amazonのアカウント(お買い物するAmazonのアカウントでOK)
- そのアカウントに紐付けられたAlexaアプリかEchoデバイス
あれどこだっけ?
どこにしまったか忘れがちなものの場所を教えてくれるスキルです。
https://blueprints.amazon.co.jp/home
へアクセスしてカスタムQ&Aを選びます。
サインインしていない場合はここでサインインを求められます。
すでに入力されているサンプル質問は使わなそうなので消しました。
自分で用意した質問と回答を入力します。
同じ質問でも発話する人によって表現が異なる(私は発話ゆれと呼んでいます)ので、たとえば「ハサミはどこ」「ハサミどこだっけ」など質問のパターンを入力します。
入力したら次へ:スキルを作成をクリックします。
(質問と回答はスキルを作成した後でも更新できます)
はじめてスキルを作るときは情報を入力する必要があります。入力後アカウントを更新をクリックします。
作成が終わったらAlexaアプリかEchoデバイスへ**「アレクサ、私の質問を開いて」**と呼びかけてどこへしまったか忘れたものを聞いてみましょう。
(貴重品の場所は他人へ聞かれないようにしましょう)
外食ルーレット
外食何にしようかと迷ったときにAlexaが選んでくれるスキルです。
アレクサが言うならしょうがないかと感じるのってなぜなんでしょうか。
https://blueprints.amazon.co.jp/home
へアクセスしルーレットをクリックします。
すでに入力されているサンプル選択肢は使わなそうなので消しました。
スキル名を入力します。
「アレクサ、○○を開いて」の○○になるところです。
入力したら次へ:スキルを作成をクリックします。
AlexaアプリかEchoデバイスへ**「アレクサ、外食ルーレットを開いて」**と話すと外食先を決めてくれます。
いかがでしたでしょうか。とても簡単にスキルを作れることがわかったかと思います。
もっとすごいスキルを作ってみたくなったら
テンプレートを使うとスキルはとても簡単に作れますが、自由度はどうしても低いです。
もっとこうしたい、こういうスキルを作りたいという方は以下がおすすめです。
- ノンプログラミングでスキルが制作できるツール:NOID
- Alexa Skill Kit SDKを使ってプログラミング
AlexaのユーザコミュニティAAJUGも要チェックです。
オンラインディスカッションやハンズオンイベントが定期的に開催されています。
フレンドリーな方ばかりなので、AlexaやVUIに興味がある方は参加されてみてはいかがでしょうか。