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using文で初期化したDbConnection、Closeを書くべき?書かなくていい?

Last updated at Posted at 2017-07-17

はじめに

DBとのコネクションのために利用するDbConnectionクラス。

このクラスをusing文で初期化したならば、Close処理を良しなにやってくれそうなので、Closeメソッドの記述は不要だと思っていたのですが、Closeメソッドを記述しているソースコードを散見しました。

sample-dbclose.cs
using (DBEntities db = DbContext.CreateContext())
{
    db.Database.Connection.Open();
    // dbを使った処理
    db.Database.Connection.Close();  // Closeを明記している
}

結局、要るのか要らないのか調査しました。

はじめに結論

DBコネクションを1度閉じてusingスコープ内で再OpenするならばCloseを書くべし。それ以外は不要(あってもなくても良い)。

その理由を以下に説明していきます。

理由

using文とは

そもそもusing文とは何ものなのかという話。

こちらの公式ドキュメントによると、

IDisposable オブジェクトの正しい使用を保証する簡易構文を提供します。

using文は、IDisposableインターフェースを実装したクラス(Disposeメソッドを実装している)でないと利用できません。

利用例を見てみます。

sample-using.cs
using (Font font1 = new Font("Arial", 10.0f)) 
{
    byte charset = font1.GdiCharSet;
}

FontクラスはIDisposableインターフェースを実装しているクラスなので、using文の中で初期化が可能です。

そして、コンパイラはこのusing文を以下のように展開します。

sample-using-extended.cs
{
  Font font1 = new Font("Arial", 10.0f);
  try
  {
    byte charset = font1.GdiCharSet;
  }
  finally
  {
    if (font1 != null)
      ((IDisposable)font1).Dispose();
  }
}

using文は、try {} finally {XXX.Dispose();}をわざわざ書かなくてすむようにする糖衣構文ということです。

なので、using文で初期化されたインスタンスは必ずDisposeされることが保証されています。

DbConnectionクラスはIDisposableインターフェースを実装したComponentクラスを継承しているので、using文で初期化することで最後はDisposeされます。

Closeメソッドとは

こちらの公式ドキュメントによると、

you must explicitly close the connection by calling Close or Dispose, which are functionally equivalent.

functionally equivalentとあるように、 DbConnectionクラスにとっては、機能的にはCloseもDisposeもどちらも変わらない ということです。

なので、using文ではDisposeメソッドを必ず呼ぶので、結果、Closeメソッドは基本的に不要ということです。

しかし、1つ異なる点があります。

Closeメソッドは再度そのインスタンスを再Openできるのに、対し、Disposeメソッドは一度実行されたら、そのインスタンスにはアクセスできない

という点です。したがって「はじめに結論」での結論となります。

ではなぜCloseを書くのか

こちらの記事によると

It doesn't affect the behaviour of the code, but it does aid readability.

つまり、 可読性のため。(既存のコードに影響を与えないし) とのこと。複数のスコープがあるとどこでインスタンスがCloseされているのかがわかりにくくなるので、Closeを書くとよいということです。

おわりに

この記事の内容だけでは細かい理由が不十分だと思っています。追記するべき内容がわかったら適宜更新したいです。

補足

StreamReaderクラスについて

StreamReaderにも、Closeメソッドが用意されていますが、(Componentクラスを継承している)DbConnectionとは様子が違ってくるようです。こちらのQiitaの記事に詳細と議論が展開されています。

IDisposableインターフェースの実装

DbConnectionクラスはComponentクラスを継承しており、ComponentクラスでのDisposeメソッドでリソース管理の実装が記述されています。

独自にIDisposableインターフェースを実装したクラスを作成する必要があるとき、Disposeメソッドには、同様にリソース管理処理を実装する必要があります。

こちらの公式ドキュメントに具体的な実装方法が示されています。

この実装では、扱うリソースがGCの管理下かそうでないかを考慮して記述する必要があります。

参考

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