この記事はモブプログラミング Advent Calendar 2018 2日目の記事です!
1日目は @TAKAKING22さんのモブプログラミングのよくある誤解
というグレートな記事でした!
今年は何冊の技術書を読みましたか?
自分の技術に磨きをかけたい! もっとレベルアップしたい!
現状のスキルを伸ばすだけではなく、新しい領域にもどんどん手を出していきたい。
そんな向上心にあふれる我々にとって技術書はとてもありがたい存在です。
しかし、意外と難しいのが読み切ること。挫折した技術書はいくつあるだろう?
この記事ではいかにして技術書を攻略するかについて考えていきます。
読み切れないときのパターン
技術書をきちんと読み切れないパターンはいくつかあります。例えば次の3つ。
- 積ん読: 買って満足してしまう
- N日坊主: 途中で止めちゃった
- 理解の壁: 内容が理解できなくてあきらめた
モブプロスタイルで技術書を読む
前述の問題を攻略するために様々な策を弄してきました。
プライベートな時間に気合いで読んだり、輪読会に開催したり、業務時間中に勉強会の時間をとってみたり。
その中でも非常に有力なのが「モブプロ(モブワーク)で技術書を読むこと」です。
モブプロでの読書会の進め方
読書会にモブプロのアプローチを適用するだけです。考え方は非常にシンプルです。
そもそもモブプロってどうやるんだろう? という方は下記の資料を参照してください。非常によくまとまっています。
- 明日からできる働き方改革「モブプログラミング」 WHOLE TEAM APPROACH / mobprogramming as work style reform」
- WEB+DB PRESS Vol.102
ここでは、特にポイントとなる3点にフォーカスして説明をします。
ポイント1. すべてを声に出して読む
書いてある文字はすべてを声に出して読みましょう。いいですか? 必ず声に出して読みましょう。
一定の文章ごとに交代で音読する。それだけ。どこで交代するか迷ったら文ごと交代するのがおすすめです。
声に出して読む行為は学習に大きく貢献します。もちろん音読自体は1人でも可能ですが、モブになると効果が超UPします! 更に、交代読むことにより負担がかなり減ります。実際にどれだけ効果があるかは実際に試してみてくださいね。
ソースコードについては写経しましょう。このときにマシンは1台あればOKです。ただ、キーボードやエディタが違うとストレスが大きいのでGitHubなどを使って交代のタイミングでPushとPullを行うのもアリです。
ポイント2. とにかく表明する
思ったことはとにかく表明しましょう。もー、とにかくなんでも言います。
全然まとまってなくてもいいです。声じゃなくて身振り手振りでもいいです。表現しましょう。
特に、わからないことだけではなく、わかったことも表明するところが重要です。
「めっちゃわかったー!!!」とか「読んだけど全然わかんねー!」とか。
無理に表明しようとしなくても、表情や声に現れることも多いです。例えば、意味がよくわからない文章はスラスラ音読できませんし、読んで違和感がある場合につい首をかしげたりすることがあります。反応は人それぞれですが、そういう感覚は何らかの形で出現します。
ポイント3. 予習をしない
一緒に読むので予習はしません。やるときは必ずモブで読みます。
予習ゼロの恩恵はかなり大きいんですよね。予習の負担は予習をやめてみるまでと気づきませんでした。
とにかく気が楽です。前日に慌てる必要はありません。予習をしていない自分にショックを受ける必要もありません。モブで読んでいるときだけ集中すればいいのです。
実際にやってみて気づいたこと
いろんな発見があるものです。3つお伝えします。
発見1. モブが消滅しても平気!
挫折理由の1つに内容が理解できなくてあきらめることがありますが、モブならそれを緩和できます。そのため、モブプロならそもそも挫折しにくいと考えていましたが、実際にそのとおりでした。とはいえ、モブが消滅してしまうこともありました。
しかし、ここで意外だったのは途中でやめてしまっても気分が悪くないんですね。逆説的ですが、やめてもいいんです。
毎回の学習効果が非常に高いので、仮に途中でモブが消滅してもそこまでに学習したことは個人内にきちんと残ります。だから、「なんか中途半端にやったけど全然みになってねえや\(^o^)/」みたいな自体にはならず、前向きに「今度またやってみようかな」という気持ちになりました。
発見2. 時間は必要なだけかかる
当初、全部音読するからすごく時間かかるのでは? と思っていましたが、そんなことはありませんでした。
モブにとって内容が簡単であれば時間はかかりません。難しい場合は相応の時間がかかる。ただそれだけです。
予習するタイプの読書会(例: 章ごとに担当者が発表するスタイル)のほうが短時間で済むようにみえますが、それは個人での予習時間が隠れているからです。真に比較すべきは最終的にどれだけ身についたのかということでしょう。
この議論はいわゆる「生産性おじさん」の話と似ています。
発見3. モブプロがうまくなる
モブプロのやり方を技術書を読むことに適用するわけですが、これは本家モブプロの上達にも繋がります。
タスクの対象が開発から技術書の理解になっただけなので当然といえば当然です。
モブプロでによる技術書攻略をやることで、読書会というかたちでモブプロを浸透させることができます。
「モブプロを社内で実践してみたいけどハードルが高いなあ」と思っている人はお試しあれ。
まとめ
この記事ではモブプロを読書会に適用することを考えていきました。
いくつかのポイントを書きましたが、まあとにかくやってみることですね。モブはモブの数だけバリエーションがあるので、やってみなくちゃあわからんのです。やってみてから考えようじゃありませんか。
記事で触れたこと以外にもメリットやデメリットはきっとありますが、そういうこと発見した場合はご一報ください!
また、「モブプロで技術書を攻略したいけど周りに人がいない」とか「ちょっとやってみたいかも!」という方はぜひ おーひら@mohirara までお声かけください! 一緒にモブモブしましょう!
3日目は...?
@PoohSunnyさんのウチのチームがモブってるときです!