10
6

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?

More than 1 year has passed since last update.

Mastodon向け簡易シェアボタン

Last updated at Posted at 2018-08-16

この記事の手法は2023年4月現在、使えなくなっています(Mastodon側での registerProtocolHandler の使用が無効化された)。関連issue:

背景

Twitter等のSNSは多くの場合、Webサイト構築者向けに「シェアボタン」や「フォローボタン」用のURLを用意している。

例えば、Twitterの場合はWebサイトに

https://twitter.com/intent/tweet?text=(内容)

という形式のリンクを貼れば、それが簡易的なシェアボタン(ツイートボタン)として機能する(詳細)。

例:

<a href="https://twitter.com/intent/tweet?text=%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%81%AF%E4%B8%96%E7%95%8C" target="_blank">「こんにちは世界」とツイートする</a>

「こんにちは世界」とツイートする

Mastodon向けにもこのようなシェアボタンを設置できれば良いが、MastodonはインスタンスごとにURLが異なるため、普通にやると特定のインスタンス用のシェアボタンになってしまう。(例えば、PixivにはPawoo専用のシェアボタンが設置されている)

一方、 Mastoshareマストポータル 等のサービスは「任意のインスタンス向けのシェアボタン」を提供しているが、トゥートするには

  • シェアボタン提供者が用意している「メジャーなインスタンスのリスト」から選ぶか、
  • インスタンスのURLを手打ちする

必要があり、マイナーなインスタンスの利用者にとっては敷居が高い。

しかし、Mastodon v1.6.0以降では、プロトコルハンドラーを使うことにより

  • 任意のインスタンス向けのシェアボタンを
  • インスタンスのURLを手打ちさせることなく

実現できる。(ただし欠点として、2018年現在では対応ブラウザーが限定される。そのため記事のタイトルを「簡易」とした)

(Webベースの)プロトコルハンドラー

(Webベースの)プロトコルハンドラーとは、 mailto:webcal: のような http(s): 以外のプロトコルをWebアプリケーションが処理できるようにするためのWeb APIである。詳しくはMDNを参照:

現時点でChromeとFirefoxは対応しているが、SafariとEdgeは未対応のようだ。

このプロトコルハンドラーを使うと、「任意のインスタンス向けの」シェアボタンを次のような流れで実現できる:

  1. Mastodonの各インスタンスは、JavaScriptで navigator.registerProtocolHandler() を呼び出すことにより、 web+mastodon: プロトコルを自身のURL(https://example.com/intent?uri=%s)に紐つける。
    この処理は、典型的にはそのインスタンスを最初に開いた際に行われる。ブラウザーによってはユーザーの明示的な操作を必要とする。
  2. Webサイト構築者は、シェアボタンを web+mastodon: プロトコルのリンクとして設置する。
    例:<a href="web+mastodon://share?text=...">Share with Mastodon</a>
  3. 閲覧者が web+mastodon: プロトコルのリンクをクリックする。
    ブラウザーは(必要なら選択のためのUIを表示して)登録済みのプロトコルハンドラーを呼び出す。
    閲覧者が複数のインスタンスを利用している場合、この段階でどのインスタンスにシェアするのかが決まる。
    1. で紐つけられたURL(https://example.com/intent?uri=web%2Bmastodon%3A%2F%2Fshare%3Ftext%3D...)が開かれる。後は、各インスタンスが、トゥートしたりフォローしたりするためのUIを提供する。

web+mastodon: プロトコル

2018年8月現在の最新版(v2.4.3)で確認する限り、実装されているURLの形式は次の通りである:

web+mastodon://share?text=(内容)
web+mastodon://follow?uri=(ユーザー名とドメイン)

text= および uri= 以下の引数は当然URLエンコードしておく。

なお、 (ユーザー名とドメイン)acct: から始まる場合、acct:は無視される。

URLの例:

web+mastodon://share?text=%E3%81%93%E3%82%93%E3%81%AB%E3%81%A1%E3%81%AF%E4%B8%96%E7%95%8C
web+mastodon://follow?uri=mod_poppo%40mstdn.jp

ボタンの例とデモ

ただのハイパーリンクだと味気ないので、適当にCSSで見た目を整えよう。また、プロトコルハンドラーに非対応のブラウザーでボタンを表示しても仕方がないので、その場合はボタンを非表示とすると良いかもしれない。

例:

<style type="text/css">
.mastodon-share-button {
  display: inline-block;
  vertical-align: middle;
  height: 20px;
  color: white;
  background-color: #49a0de;
  border-radius: 3px;
  text-decoration: none;
  font-size: 11px;
  padding: 0 8px 0 8px;
}
body.no-protocol-handlers .mastodon-share-button {
  display: none;
}
</style>
<a class="mastodon-share-button"
   target="_blank"
   rel="noopener noreferrer"
   href="web+mastodon://share?text=Mastodon%E5%90%91%E3%81%91%E7%B0%A1%E6%98%93%E3%82%B7%E3%82%A7%E3%82%A2%E3%83%9C%E3%82%BF%E3%83%B3%20-%20Qiita%20https%3A%2F%2Fqiita.com%2Fmod_poppo%2Fitems%2Fd80ff225b4cc93318ee8"
   >トゥート</a>
<a class="mastodon-share-button"
   target="_blank"
   rel="noopener noreferrer"
   href="web+mastodon://follow?uri=mod_poppo%40mstdn.jp"
   >@mod_poppo@mstdn.jpをフォローする</a>
<script>
if (!navigator.registerProtocolHandler) {
  document.body.classList.add("no-protocol-handlers");
}
</script>

見た目:

スクリーンショット 0030-08-17 0.02.11.png

デモ:Mastodon向け簡易シェアボタン デモページ

関連リンク

10
6
0

Register as a new user and use Qiita more conveniently

  1. You get articles that match your needs
  2. You can efficiently read back useful information
  3. You can use dark theme
What you can do with signing up
10
6

Delete article

Deleted articles cannot be recovered.

Draft of this article would be also deleted.

Are you sure you want to delete this article?