はじめ
情報機械システム工学科4年の水谷悠人です。
今回はロボコンの大会で使用された回路が暴走してしまったのでその原因について考えたいと思います。
起こったこと
説明が難しいので下の動画を見てください
基盤に100mmほど離れた場所から手をかざすとモーターが回りだしました。
基盤について
今回の現象を起こした基盤に使われている部品。
ロジックIC・FET・コンデンサ・ダイオード
この4種類しか使われていない単純な回路で通信用にXHコネクタ、直流電源用にターミナルブロックが使われていた。
考察
なぜ手をかざすだけでモーターが回ってしまったのか?私の知識で2つの説を考えてみた。
①XHコネクタ(オス)のアンテナ化(出力)
②ICの内部が浮いてしまった
①XHコネクタのアンテナ化(出力)
この説が考えられる一番の理由がアルミ缶をかぶせると速度が上昇したことだ。これにより外部からの電波などによる影響は関係ないと考えられる。又、金属であればよく電波を反射する。このことから私はコネクタから指向性の高い電波が出してしまいその電波が障害物で跳ね返ることによって起きたのではないかと考えた。
しかし、この説はほぼあり得ない...
直流しか流れていない状態の回路において電波を出す要素がないからだ。
この回路は今までロボットが走ったりしてる状態で制御されていたのでノイズが高周波の交流信号となったとも考えられない。
よって、アンテナ化ではないはず
②ICの内部が浮いてしまった
この説ではトランジスタやFETのベースやゲートが静電気によって浮いてしまい電流が流れてしまう現象から考えられるものである。この現象はよくある話で企業さんなどでは徹底して静電気対策が行われているほどだ。
しかし、もし本当にこの現象が影響を与えているなら蓄電しすぎ問題がある。最初に見てもらった動画からわかるように回路と手は100mmほど離れている。
この距離放電するには何V必要かを計算すると
空気の絶縁耐力が 3[kV/mm]のため
V=3000×100=300,000[V]
30万Vなら実はあり得る数値なのだ。
実は冬の静電気でいたいのも数千~1万V流れているからだ。
ただ今回は金属を触った時にではなく空中放電なのでスパークの発生がないとおかしい
又、何度でもできる場合私たちに発電器官が備わっていることになる。
何よりもアルミ缶に反応することは100%ないので、静電気は関係なさそうである。
結論と対策
静電気や電波などの影響は関係なさそうだが、IC内部が浮いてしまった可能性はある。
今回何が原因だったのかはわからないが対策は出来る。ユニバーサル基盤ではなく、GNDベタができる基盤で作ればノイズなどに強くなる。静電気も金属を触るだけで対策できる。
なんでこうなったのかわかる人がいれば教えてください