モバイルシステム技術検定2級の出題パターンを徹底解説!サンプル問題から見る効率的な学習方法
こんにちは、もちこいし(@mochikoici)です。
この記事で分かること
- モバイルシステム技術検定2級の出題形式と特徴
- 公式サンプル問題から見える学習のポイント
- 効率的な学習方法のヒント
はじめに
モバイル通信技術のスキルアップを目指している方、モバイルシステム技術検定2級の受験を検討されている方へ。
この記事では、公式サイトで公開されているサンプル問題を徹底的に分析しました。
出題される問題形式を5つに分類し、それぞれの特徴と対策を解説します。
限られた学習時間の中で、合格に近づくための効率的な学習方法を提案します。
X(旧Twitter)でモバイルシステム技術検定2級の
問題を毎日配信中
「自分の実力がわからない」「どんな問題が出るか不安」
そういった方々のために、私は毎日練習問題をで発信しています。
なぜこの記事を書いたのか
モバイルシステム技術検定は、モバイルシステムに関する幅広い知識とスキルを証明するための重要な資格です。
しかし、多くの資格試験と同様に、以下のような課題に直面することがあります。
- 学習のポイントが掴みにくく、どこから手をつければ良いか分からない
- 受験に関する情報が限られている
- 公式の過去問題集が市販されていない
このような状況で効率的に学習を進めるため、公式サンプル問題を分析し、合格に必要な知識と対策を明らかにすることを目的としています。
この記事の特徴
- 公式サンプル問題を5つの問題形式に分類し、それぞれの特徴を解説
- 各問題形式の具体的な例題と、ポイントを押さえた詳しい解説を提供
- サンプル問題全体の傾向から、試験で問われる能力を考察
資格試験の基本情報
- 試験名: モバイルシステム技術検定 2級
- 試験形式: CBT方式(コンピュータベース)
- 出題形式: 多肢選択式
- 公式の過去問・問題集: ほぼないに等しい(サンプル問題12問のみあり)
- 参考書・問題集: モバイルシステム技術検定 第10版
サンプル問題の分析と対策
1. 全体の特徴
サンプル問題は全12問で構成されており、分析した結果、以下の傾向が見られました。
- 用語の正確な理解: ルーティングや暗号方式など、基本的な技術用語の意味を正しく理解しているかが問われます。
- 構造的な理解: LTEコアネットワークの構成など、システム全体のアーキテクチャやコンポーネント間の関連性を把握している必要があります。
- 実務的な知識: 省電力化技術やアプリケーションの動作原理など、実務における判断力を試す問題も出題されます。
2. 問題形式の分析
サンプル問題は、以下の5つの形式に分類できます。
① 穴埋め問題(単一空欄)
- 形式: 文章中の空欄[ Ⅰ ]に当てはまる最も適切な語句を4つの選択肢から1つ選ぶ形式です。
- 該当問題: 問題1、2、5、6、7、8、11
- 特徴: モバイル技術に関する基本的な用語や概念の知識が直接的に問われます。
② 穴埋め問題(複数空欄・組み合わせ)
- 形式: 2つの空欄[ Ⅰ ], [ Ⅱ ]に当てはまる語句の正しい組み合わせを4つの選択肢から選ぶ形式です。
- 該当問題: 問題3、4
- 特徴: 関連する2つの用語や概念をセットで正しく理解している必要があります。
③ 穴埋め問題(長文読解型)
- 形式: 1つの長文や図を共通資料として、複数の空欄(問題)に答える形式です。
- 該当問題: 問題5、6、7、8(EPCネットワーク図に関する共通長文)
- 特徴: 文章の前後関係や図から内容を正確に読み取り、各要素の役割を理解する読解力と知識が求められます。
④ 正しい記述を選ぶ問題
- 形式: 4つの記述の中から、正しい(または最も適切な)記述を1つ選ぶ形式です。
- 該当問題: 問題10
- 特徴: 技術の原理や仕様について、複数の選択肢の中から正確な記述を見分ける能力が必要です。
⑤ 不適切な記述を選ぶ問題
- 形式: 4つの記述の中から、誤っている(または不適切な)記述を1つ選ぶ形式です。
- 該当問題: 問題9、12
- 特徴: 細かな違いや例外事項に注意し、明確な誤りを見つけ出す注意力と正確な知識が求められます。
具体的な問題例と解説
作成したオリジナル問題を例に、各形式の例題をピックアップして解説します。
(例1)穴埋め問題(単一空欄)
モバイルデバイスの業務利用を安全にするための運用管理ツールであり、従来のMDM(Mobile Device Management)やMAM(Mobile Application Management)の機能を統合して含むものは、【Ⅰ】と呼ばれます。
① BYOD
② EMM
③ SaaS
④ DRM
(例2)穴埋め問題(複数空欄・組み合わせ)
モバイル端末が電波の届く範囲内で待機状態、または通信中の状態にあるとき、画面上には【Ⅰ】や受信電力対干渉電力比などに基づき増減するバーの数として、【Ⅱ】がユーザーに表示されます。この空欄【Ⅰ】、【Ⅱ】にあてはまる最も適切な語句の組み合わせを、①~④の選択肢の中から一つ選びなさい。
Ⅰ Ⅱ ① 受信電波の強度 電波の強さの目安 ② 送信局までの距離 伝送速度の目安 ③ 送信電力 受信品質 ④ 伝送速度 電池の残量
(例3)穴埋め問題(長文読解型)
次の文章を読み、空欄【Ⅰ】から【Ⅳ】に当てはまる最も適切な語句を、それぞれ①~④の選択肢の中から一つずつ選びなさい。
この図はLTEのコアネットワークの構成である。EPCは、【Ⅰ】、【Ⅱ】、【Ⅲ】、【Ⅳ】、HSSにより構成される。EPCはコアネットワーク内でのデータ転送、IPアドレスの割当て、移動機の移動に応じた経路切り替えを実行する。【Ⅰ】は、移動機との制御信号のやりとりにより、移動管理やeNB、【Ⅲ】への通信経路の設定を行う。【Ⅱ】は、通信のポリシーや課金制御などを実行する。【Ⅲ】は、【Ⅰ】からの指示により、eNB、【Ⅳ】との通信経路を設定する。通信中の移動機の移動に伴い、通信経路を切り替る。【Ⅳ】は、インターネットなどの外部ネットワークとの接続点の役割を担い、移動機と外部ネットワーク間でデータを転送する。
問題6-1:空欄【Ⅰ】にあてはまる最も適切な言葉を、①~④の選択肢の中から一つ選びなさい。
① PCRF
② MME
③ P-GW
④ S-GW問題6-2:空欄【Ⅱ】にあてはまる最も適切な言葉を、①~④の選択肢の中から一つ選びなさい。
① PCRF
② MME
③ P-GW
④ S-GW問題6-3:空欄【Ⅲ】にあてはまる最も適切な言葉を、①~④の選択肢の中から一つ選びなさい。
① PCRF
② MME
③ P-GW
④ S-GW問題6-4:空欄【Ⅳ】にあてはまる最も適切な言葉を、①~④の選択肢の中から一つ選びなさい。
① PCRF
② MME
③ P-GW
④ S-GW
(例4)正しい記述を選ぶ問題
スマートフォン向けOSの特徴として最も適切な記述を、次の①~④の中から一つ選びなさい。
① フィーチャーフォン向けOSは、一般的にPC向けOSに比べ、プロセッサやハードウェアのアーキテクチャが統一されており、様々なプロセッサに対応する必要がない。
② スマートフォン向けOSは、PCと同じコンテンツを扱えるようにハードウェア・ソフトウェア共に最適化されており、多様なアプリケーションをダウンロードして自由に端末をカスタマイズできる機能を持つ。
③ モバイル端末のOSでは、消費電力を抑制するため、リアルタイム性が重視されず、タスクの切り替えに多少の待ち時間が発生しても問題ないとされている。
④ Android OSはApple社が開発したオープンソースのソフトウェアであり、iOSはGoogle社が開発したスマートフォン、タブレット向けOSである。
(例5)不適切な記述を選ぶ問題
音声や画像の圧縮技術に関する記述として不適切なものを、次の①~④の中から一つ選びなさい。
① 圧縮と伸長を行うハードウェアやソフトウェア、またはそのための規格を「コーデック」と呼ぶ。
② プログラムや文字データのように1ビットでも欠けると全く異なった結果になるデータには、完全に元の波形に戻せる「可逆圧縮」を用いる必要がある。
③ 非可逆圧縮は、人間の視聴覚特性に基づき、人間が認識しにくい成分を削減することで効率の良い圧縮を行い、可逆圧縮よりも圧縮率を上げることができる。
④ 圧縮データは雑音に弱くなりがちであるため、実際のデータ送受信ではエラー検出用のデータを挿入せず、受信側での再送要求やエラー訂正計算も行わない。
毎日練習問題をX(旧Twitter)で配信中
「自分の実力がわからない」「どんな問題が出るか不安」
そういった方々のために、私は毎日モバイルシステム技術検定2級の練習問題をX(旧Twitter)で発信しています。
まとめ
モバイルシステム技術検定2級のサンプル問題を分析した結果、単なる暗記だけでなく、技術の役割や仕組みを体系的に理解することが重要だと分かりました。
- 5つの問題形式を意識する: それぞれの形式で何が問われているのかを理解し、対策を立てましょう。
- 用語は役割とセットで覚える: 特にネットワーク関連の用語は、その装置やプロトコルが「何をするためのものか」を具体的に説明できるように学習するのが効果的です。
- 消去法も有効:「不適切な記述」や「最も適切な記述」を選ぶ問題では、明らかに違う選択肢を消していくことで、正答率を上げることができます。
この記事が、モバイルシステム技術検定2級の合格を目指す皆さんの助けになれば幸いです。