「Firebaseと連携しているGA4の連携を解除して、新しいGA4と連携したい」
「リンクされたGoogleアナリティクスアカウントを変更したい」
「Firebaseを別のGA4を紐づけたい」
よくあるお問い合わせ内容になりますが、いろいろと痛みを伴うので注意が必要な操作になります。すでに今のGA4で本番運用を行っておりデータがたくさん溜まっている状態であれば、あまりオススメはしません。が、これまでのデータを捨ててでもこれから貯めるデータに全霊をかけるというのであれば止めません!
リンク先変更方法
設定自体はFirebaseコンソールから簡単に変更することができます。
「Firebaseコンソール>プロジェクトを設定>統合>Google Analytics>管理」と進むと下記キャプチャのような画面が表示されるので、
矢印の先のアイコン(これってケバブメニューって言うんですね!?)をクリックすると、
「このプロジェクトからアナリティクス...(を解除する)」という表示が出てくるので、これをクリックしてください。(大事なところが表示されてないのでしっかりして欲しい。。)
するとこんな警告文が表示されます。
「Googleアナリティクスのリンクを解除する」を押すと、現在リンクされているアナリティクスは解除され、Firebaseでアナリティクス機能が無効状態になります。
分析メニュー内のダッシュボードもこの通り。連携を解除した状態ではダッシュボード以外のEventsやConversionsもFirebaseコンソールからは確認ができなくなります。
当たり前のことですが、この状態で送ったイベントは計測対象になりません。なので計測を再開するためには新しいアカウントを紐付ける必要があります。
「Firebaseコンソール>プロジェクトを設定>統合>Google Analytics>有効にする」と進み、連携するアカウントとプロパティを選択します。プロパティはアカウント内に新しいプロパティを作成するか、まだFirebaseとリンクしていないプロパティを選択することが可能です。すでにFirebaseと連携済みのプロパティは選択できません。
アカウントとプロパティを選択して、「Googleアナリティクスを有効にする」をクリックすると、再連携も完了です。
Firebaseが失うもの(再設定が必要なもの)
さて、データの方は何が変わったのでしょうか?
連携解除する際に出ていた警告文に書かれていた、A/Bテストやユーザー行動の予測(Predictions)、FCMの送信ターゲットなどに影響があるのか、使ってないなぁと思って連携を解除すると泣くことになるかもしれません。
基本的には、分析配下のデータが全て消えると思ってください。
今までイベントレポートでパラメータを確認するために設定していたカスタムディメンション、カスタム指標、コンバージョン、ユーザープロパティ、オーディエンス、全部消えます。新しいプロパティと連携した後、再度各項目の設定が必要です。Firebaseから新しいGA4に設定が自動で反映されることはありません。
今まで使っていた設定は、今までリンクしていたGA4にだけ残ります。
この記事を書いている時点で、今までリンクしていたプロパティとすぐ再連携した際には解除前のデータが戻ってきました。が、Firebaseの仕様はすぐ変わりますので当てにしないでください。
同じプロパティと再連携したとしても、連携解除から時間が経っていたらデータは消えるかもしれません。試すときは別のプロジェクトで確認してから石橋を何度も叩いて実行することをお勧めします。
過去のデータを確認するには?
上でも少し触れましたが、過去のデータは「元々リンクしていたGA4にだけ」残ります。
カスタムディメンション、カスタム指標などの設定も含め、元々リンクしていたGA4は解除前と変わらずデータを確認することができます。
なので一度連携を解除して、別のプロパティに連携すると20XX年◯月まではこのプロパティ、20XX年△月からはこのプロパティ、というような状態になってしまいます。しかもFirebaseコンソール上では20XX年△月からのデータしか確認できません。
とっても不便な状態になります。
まとめ
FirebaseアナリティクスとGA4(旧アプリとウェブプロパティ)の連携が開始してまだ使用感がわからないという理由で、仮のプロパティと連携し、さて正式版に切り替えよう、となるとちょっと大変な印象です。過去データは失われるとご案内すると、やっぱり「えっ!?」となるお客さんが多いです。
FirebaseとGA4をリンクする際には、計測設計を行った上で、どのプロパティと連携するかよく検討することをお勧めいたします。