Firebase Analyticsで計測したイベントを、DebugViewで確認する方法をまとめます。
エンジニア以外に配布したapkファイル、ipaファイルでインストールしたアプリのデバッグ有効化方法についてもまとめます。
DebugViewとは?
Firebase Analytics、またはGA4にはDebugViewという機能があり、デバッグモードが有効になっているアプリのイベント、イベントパラメータをほぼリアルタイムで確認することが出来ます。
このボタンをタップした際に、想定通りにイベントが計測されているか、イベントパラメータに設定されている値は正しいか、ということが、BigQueryなどを使わずにGUIで確認可能です。
リアルタイムにイベントを確認するには、リアルタイムビューでも可能ですが、リアルタイムビューだと、他のユーザーのデータも含まれます。DebugViewだとデバイス選択を行うことができ、他のユーザーのデータの干渉を受けずに自分のデバイスで発生したイベントだけを追うことが出来るメリットがあります。
アプリのデバッグモード有効化
Android
下記のadbコマンドで有効化できます。
adb shell setprop debug.firebase.analytics.app <パッケージ名>
iOS
Xcodeで下記のコマンドライン引数を指定して実行します。
-FIRDebugEnabled
エンジニア以外がデバッグモードを使うには?
ここまで紹介した内容は、エンジニア向けのデバッグモード有効化の方法で、ヘルプに載っている情報もこれだけです。
でも、デバッグモードを有効にしてDebugViewで確認したい人って、エンジニアだけじゃないですよね?
テスターだったり、マーケターだったり、エンジニアじゃない人がDebugViewを使う方法はないの!?ってことで、GTMを使ったデバッグモード有効化の方法もご紹介します。
※debug_modeのパラメータが含まれるイベントはレポート集計に影響を及ぼす可能性があるため、本番環境で使用しているGTMコンテナでは使用しないでください。
対象アプリ
GTM SDKが導入されているアプリが対象です。
GTMのタグ設定(OS共通)
AndroidもiOSもタグの設定内容は同じです。
- 「Google アナリティクス(Firebase)」タグを選択
- アクションに「イベントを修正」を設定
- 追加または編集するパラメータにキー「debug_mode」、値「true」を追加
- トリガーに「All Event」を設定
- 保存してタグを公開 (※タグ公開前にインストールしていた場合、GTMの設定をすぐアプリに反映させるためには再インストールが必要です)
注意点
今回の方法は開発環境での動作を想定しています。
debug_modeのパラメータが含まれるイベントはレポート集計に影響を及ぼす可能性があるため、本番環境で使用しているGTMコンテナでは使用しないでください。
大事なことなので2回書きました。
まとめ
この方法を使うことで、社内にipaファイルやapkファイルで配布したアプリでも、デバッグモードを有効にすることが可能になります。
GTMの設定だけで有効にできるので、エンジニアはipaファイルやapkファイルの作成だけして、その後はエンジニア以外の人でも操作可能なので、デバッグモードでの動作確認がエンジニアしかできない!という事態も回避可能です。