はじめに
2025年度夏期検定で色彩検定3級を受検し、独学でストレート合格しました!
「色彩検定に興味があって調べている」
「これから色彩検定3級を受検する予定」
「独学でどんな勉強をしたら合格できるか不安」
などの方に向けて、試験の申込みから合格発表までの流れをまとめたいと思います。
また、私が行った試験勉強についても記載しておりますので、参考にしていただければと思います。
目次
色彩検定とは
色彩検定とは色に関する幅広い知識や技能を問う検定試験です。
文部科学省後援の公的資格で、UC級、3級、2級、1級の4種類があります。
各級のレベルは以下です。
対象 | 程度と内容 | |
---|---|---|
1級 | プロフェッショナル向け | 色彩と文化、色彩調和論、色と光、XYZ表色系、測色、色彩心理、色彩とビジネス、CMF、ファッション、景観色彩など。2級と3級の内容に加え、以上のような事柄を十分に理解し、技能を持っている。 |
2級 | 実務に応用したい方向け | 色のユニバーサルデザイン、光と色、マンセル表色系、色彩心理、配色技法、配色のイメージ、ビジュアルデザイン、ファッション、インテリア、景観色彩など。3級の内容に加え、以上のような基本的な事柄を理解し、技能を持っている。 |
3級 | 初めて色を学ぶ方向け | 色のはたらき、色はなぜ見えるのか、色の分類と三属性、PCCS、色の心理効果、色彩調和、配色イメージ、ファッション、インテリア、慣用色名など。以上のような色彩に関する基本的な事柄を理解している。 |
UC級 | 一般社会人、公共、福祉、設計者の方向け | 色のユニバーサルデザイン、色が見えるしくみ、色の表し方、色覚のタイプによる色の見え方、高齢者の見え方、色のUDの進め方など。配色における注意点や改善方法を理解している。 |
引用:色彩検定公式サイト-検定レベル
受検資格などは特になく、誰でも、どの級からでも受検が可能です。
また、どの級も資格の有効期限はありません。
2024年度の各級の受検者数と合格率は以下です。
1級 | 2級 | 3級 | UC級 | 合計 | |
---|---|---|---|---|---|
志願者(人) | 2,456 | 15,308 | 27,192 | 4,406 | 49,362 |
合格率(%) | 41.8 | 69.1 | 74.7 | 78.7 | - |
色彩検定3級の検定概要
- 実 施 時 期 :夏期(6月)、冬期(11月)
- 検 定 料 :7,000円
- 試 験 方 法 :マークシート方式
- 試 験 時 間 :60分
- 問 題 数 :全97問
- 合格ライン :200点満点の140点前後 ※ただし問題の難易度により多少変動あり
- 試 験 会 場 :希望エリアにもとづいた公開会場にて受検
申込みから受検までの流れ
申込み
申込み方法には以下の3種類の方法があります。
- WEB
- 郵送
- 書店
ここでは、1.WEBでの申込み方法を抜粋いたします。
① 色彩検定マイページにログインする。(新規登録はこちら)
② 申込みの注意をよく読み、必要事項を入力する。
③ 検定料金決済(クレジットカード決済かコンビニオンライン決済)の手続きをする。
④ 受付番号等、お申込み情報の確認メールが届く。
色彩検定の各級の試験時間は重複しないようになっているため、併願が可能です。
ただし、申込みは1回で行う必要があります。
※ 2回に分けて申込みした場合、試験会場が異なる恐れがあります
受検票到着
受検票は、試験日のおよそ10日前までに送付されます。
受検票には、受会場の簡易地図や会場へのアクセスなども記載されています。
-
2025年度夏期 受検票発送日
- 2025年5月29日(木)
氏名、住所等に変更がある場合は、必ず色彩検定協会に連絡しましょう。
※ 合格証書発送完了までは、マイページ上で「氏名」「生年月日」「住所」「電話番号」「性別」の変更・修正は行えないようです
当日持ち物
- 受検票
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身分証明書(運転免許証・健康保険証・パスポート・
マイナンバーカード・学生証・社員証など) - 筆記用具(HBかBの鉛筆、シャープペンシル・消しゴム)
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時計(スマートフォン・スマートウォッチ・タイマー不可、小型置時計は可)
※ 1、2は持参しないと受検できない場合があります
※ 記載のもの以外は机上に出すことができないため、シャープペンシルの芯の補充などは必ず事前に行いましょう
受検
例年、夏期は6月の第4日曜日あたり、冬期は11月の第2日曜日あたりに実施されているようです。
試験時間の10分前から注意事項の説明などが始まりますので、会場への到着時間には余裕を持ちましょう。
試験終了後は、試験問題を持ち帰ることができます。
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2025年度夏期 検定日程
- 3級:2025年6月22日(日) 10:30~11:30
- 2級:2025年6月22日(日) 12:30~13:40
- UC級:2025年6月22日(日) 14:30~15:30
-
2025年度冬期 検定日程
- 全級:2025年11月9日(日)
- 1級2次:2025年12月14日(日)
※ 試験開始に30分以上遅刻した場合は受検できません
※ 試験中は原則として途中退出ができません
受検後から合否発表までの流れ
模範解答
色彩検定公式では試験日の約1週間後に模範解答が出ます。
また、カラボ色大学では試験日当日に解答速報が出ます。
2025年度夏期検定は以下の日程で模範解答が発表されました。
※ 模範解答の内容については、予告なく変更される場合があります
-
色彩検定公式の模範解答
- 全級 :2025年6月30日(月) 15時
-
カラボ色大学の解答速報
- 全級 :2025年6月22日(日) 試験終了後順次
(2025年度夏期検定のスケジュール)
合否結果
試験日から約1か月程度で合否結果が出ます。
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マイページでの公開
- 3級 :2025年7月17日(木) 16時
- 2級・UC級:2025年7月17日(木) 15時
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Webでの一般公開
- 全級 :2025年7月22日(火) 15時
(2025年度夏期検定のスケジュール)
合格証書・資格証発送
合格者には合格証書と資格証が、不合格者には合否通知票が届きます。
合否結果から約1か月程度で発送されます。
※ 「合格証書」は再発行できません
※ 合格証書・資格証の氏名欄には、受検票の「ローマ字氏名」が記載されます。
勉強方法
私が行った勉強法を紹介してきます。
Udemy
私は会社でUdemyのアカウントを持っておりましたので、以下の講座を視聴しました。
【2020年度改訂対応版】文部科学省後援「色彩検定3級」対策講座
色彩学の基礎知識を学ぶのに最適な色彩検定3級の対策講座です。色彩の勉強が初めての方におすすめします。よく出るポイント、専門用語の解説、範囲ごとの模擬試験を含む、たっぷり6時間の動画講座です。
所要時間
約6時間(仕事のスキマ時間)
勉強内容
時間も6時間と長すぎないので、仕事のスキマ時間などに視聴していました。
公式テキストの内容に沿って説明してくれるので、テキストや参考書の勉強の前の予習になりました。
また、各セクションの最後に練習問題があるので、内容が定着しているかも確認することができます。
講師の方の声が耳に残りやすいので、ながら聞きでも意外と頭に入っていました。
参考書での学習
持ち運びしやすいので、公式テキストではなく、以下の参考書で勉強しました。
公式テキストの章立てごとの解説本文、解説の後の練習問題がセットになっています。
また、別紙でオリジナル模擬試験もついています。
必ず合格!色彩検定3級 公式テキスト解説&問題集 2026年度版(参考書リンク)
公益社団法人色彩検定協会が運営する「色彩検定3級」受験のための試験対策本です。夏期と冬期試験の出題傾向を徹底分析し、効率的に合格を狙うために必要な知識をギュッと詰め込みました。
本書は最新の公式テキストに完全対応し、試験の内容に即した詳細な解説と過去問題を踏まえた実践的な問題集を収>録。これにより、効率よく学習しながら、試験の重要ポイントを短期間で習得できます。忙しい方でも効率的に学ぶことができ、試験合格へ着実に近づくことができます。
所要時間
約4~5時間
勉強内容
解説本文はUdemyの内容で難しいと感じた部分のみを重点的に読みました。
(そのため、色彩心理以降の解説本文はほとんど読んでいません…)
その後、各セクションの練習問題を一通り解いていくのに3時間程度かけました。
オリジナル模擬試験は、試験前日の力試しとして時間を計りながら本番に近い環境で実施しました。
練習問題集
移動時間などスマホで勉強できるサイトを探し、以下のサイトの問題を解いていました。
色彩101(サイトリンク)
このページでは無料でご利用頂ける色彩検定®向けオンライン問題集をご紹介しています。
過去に色彩検定®学習者様に有料でご利用頂いていた問題集の最新版で、2025年6月22日(日)夏期試験に対応しています。すべてのコンテンツをクリアする頃には色彩検定®に合格する実力がついていることでしょう。
所要時間
約1~2時間(移動時間)
勉強内容
試験までの最後の一週間、電車での移動時間に利用しました。
特に、問題集の解説本文を読んでいないセクションや、慣用句名の問題を重点的に解きました。
個人的な所感
- 難易度について、3級の内容であれば、色彩の勉強を専門的にしていなくても、今までの知識や経験で補える部分も多く、難易度的にはそこまで高くないと感じました。
ある程度の色に興味がある方であれば、2~3週間集中的に勉強すれば合格できる難易度だと思います。
(特に、ファッションやインテリアのセクションは、ある程度感覚で解くことができる部分もあるかと思います。)
- 勉強方法について、公式テキストや参考書の解説本文を読むことも大切かもしれませんが、個人的には練習問題で問題の傾向になれる方が効率良いなと感じました。
PCCSやトーンなどを暗記した後は、問題集を繰り返し解くことに時間を使った方が良いと思います。
試験前は、参考書についていた模擬試験で8~9割取れていれば安心できるかなと思います。
- 私は公式テキスト、カラーカードは購入しませんでした。
(個人的には、試験に合格するのだけが目的であればなくても問題ないと思います。)
慣用色名は参考書を見て気合で覚えましたが、2級、1級を目指す方や仕事で色に触れる機会が多い方などは、カラーカードは購入してもいいかもしれません。
- 試験会場について、私は少し辺鄙な場所にある大学での受検だったこともあってか、大学生がほとんどのように見受けられました。(若干社会人はアウェーで切ない…)
また、最寄駅から会場までのアクセスはバスだったのですが、受検者数が多くバス停には長蛇の列をなしていました。
行き帰り共にかなりの臨時便が用意されていたようで、遅刻することはありませんでしたが、時間に余裕を持つことをお勧めします。(特に帰りはバスに乗るまでに数十分かかりました…)