2023年5月1日を持ちまして、株式会社KDDIウェブコミュニケーションズのTwilioリセール事業が終了したため、本記事に記載されている内容は正確ではないことを予めご了承ください。
はじめに
TRANSRECとは、月額324円で利用が可能なTwilioを活用した留守番電話のサービスです。個人の留守番電話としても利用できますが、法人の電話受付としてもかなり使われています。
今回は、このTRANSRECをkintoneと組み合わせて、簡単に自動電話受付システムを構築したいと思います。
※ちなみに、kintoneに触ったのは昨日が始めてですので、kintoneの説明は極力少なくしています(すみません)。
利用イメージ
050番号に電話がかかると、相手の音声が録音され、さらにそれが音声に変換された後、kintone上に蓄積されていくというものです。Twilioをベースに作られているので、同時に複数の着信が入っても話中になることがありません。今まで電話で受付していた業務を自動化するにはとても便利で安く作れるソリューションです。
準備
Node.jsのインストール。
TRANSRECの申し込み。
kintoneの申し込み。
インターネット上で公開可能なサーバ(デモプログラムの実行場所)。
インストール
デモプログラムのダウンロード
githubからサーバー上の任意のフォルダにソースコードをダウンロードします。
$ git clone git@github.com:mobilebiz/kintone_transrec.git
$ cd kintone_transrec
$ npm install
TRANSREC側の準備
TRANSRECのAPIキー(SID、Token)を取得し、/config/default.json 内のtransrecセクション内に記載します。 APIキーの取得方法については、こちらを参照してください。 なお、Ping通知設定欄の「Ping通知先」については、以下の通りに設定します。
- プロトコル: http
- ポート番号: 3000
- メソッド: POST
- 接続先ホスト: このプログラムを実行するサーバ(例:www.hoge.com)
- 接続先パス: /ping
- 発信者通知: OFF
- 着信番号通知: OFF
kintone側の準備
kintone側でアプリを作成し、録音データを格納するためのフォームを作成します。 フォームの名前と内容は以下のように設定してください。
- 着信日時(データタイプ:日時、フィールドコード:calledDate)
- 発信者番号(データタイプ:文字列(1行)、フィールドコード:phoneNum)
- メッセージ(データタイプ:文字列(複数行)、フィールドコード:message)
- 音声データ(データタイプ:リンク(URL)、フィールドコード:mp3) 作成したアプリのホスト名(例:hogehoge.cybozu.com)とkintoneのIDとパスワードを、/config/default.json内の、kintoneセクション内に記載します。

プログラムの起動
$ npm start
3000番ポートでWebサーバーが起動しますので、TRANSRECで取得した050番号に対して電話をかけて、何かメッセージを録音してみましょう。
次のようにデータが登録されれば成功です。
ちなみに、音声データ(mp3)は、public/mp3フォルダ内に作成されています。