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GrimoireJSのノード・コンポーネントの仕様詳細

Last updated at Posted at 2016-12-14

(この記事はGrimoireJSアドベントカレンダー13日目の記事です。)

こんにちは、GrimoireJS-Coreのコアコミッターmoajoです。
GrimoireJS-Coreは、html上に埋め込まれたgomlをパースしてGOMツリーを構築し、GomlNodeの相互作用を管理するのが主なお仕事です。
今回はGrimoireJSの根幹であるGomlNode/Componentの細かい仕様についての話です。

新しいノード・コンポーネントを作る

GrimoireJSを拡張するときは、まず機能をComponentとしてモジュール化して、それらをコンポーネントやノードとしてまとめます
具体的には、

index.js
gr.registerComponent("Component1", {
    attributes: {
      hogehoge: {
        converter: "String",
        defaultValue: null
      }
    },
    $mount: function (arg) {
      console.log("mount");
    },
    $awake: function (arg) {
      console.log("awake");
    },
    $hoge: function (arg) {
      console.log(hoge);
    }
  });
gr.registerComponent("Component2", {
    attributes: {
      hugahuga: {
        converter: "Number",
        defaultValue: 0
      }
    },
    $huga: function (arg) {
      console.log(this.getAttribute("hogehoge").Value);
    }
  });
gr.registerNode("node1", ["Component1"]);
gr.registerNode("node2", ["Component2"], {hugahuga:100}, "node1")

ここではコンポーネントとノードを2つづつ登録してますが、こんな感じでGrimoireInterfaceに登録します。
登録はこれで完結してます。つまり、コンポーネント・ノードに必要な情報はすべてここに含まれてます。
コンポーネントの方から仕組みを見てみましょう

Componentの作成

gr.registerComponentの引数は、先頭から

  1. コンポーネント名
  2. コンポーネントのインスタンスかコンストラクタ
  3. 継承元コンポーネント名

です。

コンポーネント名

コンポーネント名は先頭大文字のCamelCaseが推奨です。基本的にそうしましょう。**ノード名はsnake-case**です。

コンポーネントの属性

コンポーネントは**attributesというフィールドで、そのコンポーネントが持つ属性を決めます**。
属性は、

index.js
attributes:{
  属性名:{
    converter:コンバータ名,
    defaultValue:デフォルト値
  }
}

というフォーマットです。
コンバータは、NumberStringBooleanEnumなどが最初からありますが、

index.js
gr.registerConverter("ConverterName", function(attr,val){
  console.log("this attribute is " + attr.name);
  console.log("value is " + val);
  if(typeof val ==="string"){
    return Number(val)
  }
  if(typeof val ==="number"){
    return val;
  }
});

という感じで追加できます。受け取った値を適切に変換して返すだけの関数ですね。
gomlで文字列で指定された属性は、属性に指定されたコンバータを通して変換され使われます
また、コンバータは属性値を設定した時ではなく、取得するときに遅延実行されます

コンポーネントの$関数

コンポーネントが$で始まる関数を持つとき、それらはGrimoireJSのメッセージレシーバとして扱われます。
GrimoireJSではコンポーネント間でメッセージのやりとりがありますが、それらの対象として扱われるのは先頭に$がつく関数のみです。
この関数内では、thisはこのコンポーネントのインスタンスにバインドされます

コンポーネントの継承

コンポーネントは継承できます
継承するとすべての属性と関数が引き継がれます。
また、ノードのgetComponent関数で継承元コンポーネントを指定したときに継承したコンポーネントも対象になります。つまり、ポリモーフィズムを持つことができます。

GomlNodeの作成

ノードは単純に複数のコンポーネントを入れる箱です。
コンポーネントとそれらの属性の初期値を決めて、タグとしてまとめられます。
gr.registerNodeの引数は、

  1. ノード名
  2. デフォルトコンポーネントのリスト
  3. 属性値
  4. 継承元コンポーネント名

です。
コンポーネントのリストはそれが最初から入っているというだけです。属性値もコンポーネントのデフォルト値を上書きしてるだけですね。

ノード名

さっきも書きましたが、snake-caseです。

ノードの継承

ノードも継承できますが、ここにポリモーフィズムはありません
継承によって、コンポーネントリストや属性値を引き継ぎますが、属性値を隠すこともできます。
ノードの継承は、単に追加機能にエイリアスを付けているだけという感じです。

その他

  • 属性値の優先順位は、goml>Nodeの初期値>Componentの初期値です。
  • コンポーネントやノードの継承関係は、gomlのパース時に評価されます。
  • コンバータは、変換できないときはundefinedを返します。
  • また、コンバータにundefinedを通そうとするのは許されず、例外を投げます。
    • 従って、属性初期値にundefinedは設定できません。
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