はじめに
zsh
は高機能なシェルであり、カスタマイズ性が非常に高いことで知られています。本記事では、開発効率を向上させるための .zshrc
設定を紹介します。この設定を参考に、自分に合った環境を構築してください。
.zshrc
のサンプルコード
以下は便利な .zshrc
の設定例です。
# .zshrc file
# Terminal 設定
export TERM=xterm-256color
# 履歴設定
HISTFILE=~/.zsh_history
HISTSIZE=100000
SAVEHIST=100000
# 言語設定 (root の場合は C)
export LANG=ja_JP.UTF-8
[[ $UID -eq 0 ]] && export LANG=C
# キーバインドを Vi モードに設定
bindkey -v
# プロンプトの設定
autoload -U colors && colors
PROMPT='%F{cyan}%n@%m%f:%F{blue}%~%f %# '
# 補完の有効化
autoload -U compinit && compinit
# エイリアス設定
alias ls="ls --color=auto"
alias la="ls -A"
alias ll="ls -lh"
alias grep="grep --color=auto"
alias vim="nvim"
# エイリアスを拡張する
setopt ALIASES
# ヒストリのオプション
setopt APPEND_HISTORY # コマンド終了順で履歴を保存
setopt HIST_IGNORE_SPACE # スペースで始まるコマンドを履歴に保存しない
setopt HIST_REDUCE_BLANKS # 不要な空白を削除して保存
setopt HIST_VERIFY # 実行前に履歴展開を確認
# 自動ディレクトリ移動
setopt AUTO_CD
# コマンド補完時にリストアップ
setopt AUTO_LIST
# リスト表示の際の整列
setopt LIST_PACKED
setopt LIST_ROWS_FIRST
# リダイレクト設定
setopt NO_CLOBBER # ">" のリダイレクトで既存ファイルを上書きしない
# スペルミスを訂正
setopt CORRECT
# 見やすい ls のカラー設定
export LS_COLORS="di=36;49:ln=35;49:so=32;49:pi=33;47:ex=31;49:bd=34;46:cd=34;47"
# Zsh Line Editor (ZLE) の設定
setopt ZLE
setopt PROMPT_SUBST
# 快適な開発のためのオプション
setopt AUTO_MENU # 自動メニュー補完
setopt UNSET # 空の変数を空白として扱う
setopt FLOW_CONTROL # Ctrl+S/Q のフロー制御を無効化
setopt TRANSIENT_RPROMPT # コマンド実行後に右プロンプトを削除
# 環境変数
export PATH="$HOME/bin:$PATH"
設定内容の解説
1. Terminal 設定
export TERM=xterm-256color
により、ターミナルのカラー表示を有効にします。
2. 履歴管理
以下の設定で履歴を便利に管理します:
-
HISTFILE
: 履歴ファイルの保存先を指定。 -
HISTSIZE
/SAVEHIST
: 履歴の最大保存件数。 -
APPEND_HISTORY
: コマンド終了順で履歴を保存。 -
HIST_IGNORE_SPACE
: スペースで始まるコマンドを履歴に保存しない。
3. プロンプトのカスタマイズ
PROMPT
を設定することで、見やすく情報量の多いプロンプトを表示します。
4. エイリアス設定
頻繁に使用するコマンドを短縮形で登録します。
-
ls
コマンドにカラー表示を追加。 -
vim
をnvim
にマッピング。
5. オプションの設定
以下のオプションで作業効率を向上させます:
-
AUTO_CD
: ディレクトリ名だけで移動可能。 -
CORRECT
: コマンドのスペルミスを自動訂正。 -
NO_CLOBBER
: リダイレクト時の上書きを防止。
まとめ
本記事では、Zsh の .zshrc
をカスタマイズする方法を紹介しました。この設定を利用して、快適なターミナル環境を作りましょう。自分の作業内容や好みに合わせて、さらに改良を加えてください。
何か質問や改善案があれば、コメントでお知らせください!