ガートナーがきれいにまとめてくれていた資料をベースに2017年に自分なりに整理していた資料。少し古いが現時点でも有効な資料として活用できる。当時はBi-modal IT, バイモーダルITと言う言い回しが海外ではされていたかと思う。
アジャイル、アジャイルと言うが、アジャイル手法が使えるのはイノベーション系のシステムで要求事項がクリアではなく(事前にクリアにすることもできず)、ソリューション自体が使ってみないとわからない状態でテストしないと結果がなんとも言えないもの。
一方で基幹システム(わかりやすく言うと人事のマスタ関連や、財務会計(制度会計)やサプライチェーン(在庫管理など))は法的に決まっている要素もそれなりにあり、例えば例として勘定科目体系の変化がコロコロ起きては膨大な周辺のシステムやレポートの作成し直しが発生してしまい困る。この手の類のシステムは結果として何が必要なのかは事前に明確にしてから開発する手法、いわゆるウォーターフォールが最適になる。
ガバナンスが強く必要か否か、変化が多くあって良いかいけないかはシステムの特性によって異なる。
この基本的なフレームワークと言うか考え方を理解をしていないSIer、ITコンサルタント、ITエンジニア、もっと言うと経営層(とにもかくにもアジャイルがベストでウォーターフォールは時代遅れ的な考え方を持った人たち)がかなり多い気がする。考えてみれば当然なことだが、なんか時代の雰囲気に乗せられてしまっている人が多い。
私が火消しに回ったプロジェクトの根本的な問題もここ(ウォーターフォールでかっちりやらないといけないのにアジャイルをする社内SE, SIer)にあったりした。基幹システムの構築で詳細な要件一覧、課題管理表が無いってどういうこと!ってことからスタートしたのは2年前ではなく、今年に入ってから、つい前の話だった。
ちなみにIT投資(保守運用含む)がされているかされていないか、妥当な金額かどうかの判断基準の一つが売上の1%〜2%。こちらもガートナーからきていたと思うが、FinTechのような先行投資しないとビジネスにならない企業もあれば製造業もあるので必ず妥当かと言うと困ることもあるが一般的な事業会社として何か参考となる値はと聞かれたら売上の1%〜2%は覚えておいた方が良さそう。これは基幹システムやアジャイルなイノベーション系のシステム全てを含めた費用感になる。