はじめに
サーバーやPCで追加のストレージが必要になった際に通常のディスクをマウントすると高額になることがある。例としてAzure Managed Diskの場合、1TBで月額2万円弱になってしまう。安価に回避する方法としてOneDriveやSharePointドライブマッピングがある。(ブラウザだけでは不便なんですよね・・・)
制約条件
■共有フォルダのように排他制御の厳密さは期待できない
■読み取りに時間がかかる、Web通信が発生するので読み書き速度は遅い(一部のツールではキャッシュ対応しているが、キャッシュにも限界があるのでサーバー自体のディスクと比較すれば断然遅い)
メリット
■バージョン履歴管理、ランサムウェア対策として期待できる
■ドライブをマッピングするかブラウザ経由でどこのPC、サーバー、スマホからも同じデータを閲覧できる
■ドライブマッピングをしてデータの保存をしてもPCやサーバー自体のディスクスペースを取らない(直接Microsoftのサイトに書き込みにいきますからね・・・)
ドライブ容量や必要ライセンス(すでにO365使っていれば追加ライセンスは要らないかも)
SharePoint Online Plan2 相当が使えるサブスクリプションが5本以上あるテナントはSharePoint Online Plan2相当のライセンスを割り当てたユーザーにはデフォルトで5TB, 無い場合はOneDriveが使えるライセンスが割り当たっているユーザーであれば1TBが使える。Office E3などのユーザーも5本あればシステム側で設定すればデフォルトで5TBまで使える。5TB使い切る頃にはサポートに依頼すると段階的に25TBまで増やしてくれて、以後、別のSharePointサイトとして25TBを増やしてくれる仕組み。OneDrive for Business Plan2 とSharePoint Online Plan2は価格は同じだがSharePoint Online Plan2はOneDriveをカバーしているため、OneDriveを単品で買うならSharePoint Online Plan2が良いであろう。
(https://www.microsoft.com/ja-jp/microsoft-365/sharepoint/compare-sharepoint-plans)
ドライブマッピングのツール
■Air Live Drive(キャッシュ機能がある、自動起動対応、無料版あり)
・・・類似製品も多数見つかるがキャッシュ機能があり無料で一定程度使える、日本に代理店がある、世界で使われている実績などを鑑みると一番無難にみえた
■PowerShellでマッピング(OneDriveMapperというツールがあり複数ドライブSharePointなども対応 https://www.lieben.nu/liebensraum/onedrivemapper/)
■DOSでマッピング(SSOやInternet Explorer問題の回避が無い模様、)
実際にAzure上にあるVMのサーバー(世界どこへも持ち運び可能なマイPC環境です)にOneDriveをマッピングしたイメージ:
応用編
同時アクセスが無いか極めて少ないサイトの場合で在宅ワーク中心、データ量が大でない場合、ファイルサーバーとして使うことも実現できています(問題ないですよね?)。SharePoint Online Plan2で共有アカウントとして一つ作成し、OneDriveのフォルダ階層を定め、フォルダ毎(人事、総務、ITとか)に共有アクセス権設定(可能であればO365グループを作成し)を事前にする(これ重要、ファイル数が多いとOneDrive/SharePointでは後から権限変更できません・・・)。PowerShellやDOSバッチプログラムを配布しドライブマッピングさせてしまいTBクラスの爆速共有フォルダの出来上がり。ドライブマッピングが上手く動かなくても最悪ブラウザで何とかなる。適切な共有権限を設定し各O365ユーザーが利用可能としておくことでそれぞれのO365利用者は自身のログインでアクセスができますし更新者情報もそれぞれの利用者情報が残ります(Teamsライクです)。フォルダごと読み書き両方、読み取り専用とか設定ができます。