はじめに
2025/8/23 - 2025/8/24に行われたサポーターズ様主催の技育CAMP ハッカソンに スポンサー企業として参加させていただきました。
ハッカソン
というもの自体、学生時代から一度も参加したことがなかったため、どのようなものなのか全く想像できなかったのですが、学生の頃から技術に興味のある層に触れることで受けた刺激がありましたので、記事として残すことにしました。
技育CAMP ハッカソンとは
技育CAMP ハッカソンは、サポーターズ様が主催している、技育プロジェクトの中の取り組みである技育CAMPにて開催されているハッカソンです。
技育(GEEK)プロジェクトは、
もの創りを行う学生を増やし、
未来の “技” 術者を “育”てる活動です。
名前がキャッチーで良いなと思います!
上記の活動の通り、ハッカソンには、技術の力で課題解決したい!という熱い気持ちを持った学生が多く参加されていました。
私の参加した回は77名の方が参加していました。
ハッカソン、様々な種類があるかと思いますが、このハッカソンは、制作物のテーマ・制約ともになく、 プログラミングを用いて制作したものであれば何でもOK とされていました。
事前開発可能期間が1~2週間ほどあったようですが、懇親会でお話を聞く限りは、就活だったり、お盆の帰省だったり、アルバイトだったりで、多くの方がほぼ時間取れず、2日間で作り切っていたようでした。
スポンサー企業は、2日目の午後より参加し、基本的にはその場でプレゼンテーション内容(2~3分)を聞き、30秒ほどのフィードバックコメントをする形でした。
参加して感じたこと
プログラミングほぼ未経験者でも2日間で仕上げていて驚き!
初心者大歓迎 と募集要項にはあるものの、実際には学校でプログラミングを学んでいる/使っている学生が多い印象でしたが、これが初めての開発!という学生も参加されていました。
テーマを決めることができても、それを2日間で解決するモノを作り上げるのは相当根気がいるだろうと思います。
初めてであることを感じさせないような発表をされていましたし、全チーム、デモを見せており、何も動かないというチームが1つもなかったのは本当に素晴らしいと感じました。
やっぱり開発って楽しむのが1番!
参加学生らの根底にある、何よりも 作るの楽しい! という強い気持ちがとても印象的で、私は刺激を受けました。
仕事をしていると、作りたいもの/開発したいもの/やりたいことばかりをやっているわけにはいかないですし、どちらかというとぱっと見ネガティブな印象のものを、どう楽しみながらクリアするかということの方が多いと思います。
純粋に 「やってみたい」「やってみよう」 の気持ちだけでがむしゃらに頑張れる姿を見て、その純粋さをしばらく失っていたような気がしました。
私たち社会人には、「やってみたい」の気持ちはあっても、「やってみよう」に至れないケースも多くあるなと感じています。
技術力がないからできないかもしれない不安/やらなければならない他の仕事があるから時間を割けないなど理由は色々あると思います。
でもやっぱり、開発者は「やってみたい」と思う自分の気持ちを大事にしないと、いつか蓋をし続け、その気持ちを持てなくなるときが来てしまうのではないかとも思っています。
純粋な学生たちのように、本気でやってみたいと思う気持ちを持って、それを実現するための手段や、阻害要因となっているものを洗い出し、消していくことを、少しずつでもやっていかないと、エネルギーがたくさんある若手に簡単に追い抜かれてしまうだろうなと感じました。
やりきることの大事さ
事前開発期間はあれど、実際にはほとんど2日間で開発していたようなので、懇親会では「徹夜した?」「どれくらい寝た?」という話題で盛り上がっていました。
賞はあるのでスタートで頑張るのは分かっても、正直、このハッカソンでサボったとしても何か困ることがあるかと言われると、ないと思っています。
それでも、最後までチームで粘り強く頑張り、見せられるところまで持っていき、発表する、というのは、気持ちを強く持っていないと難しいことです。
先に述べた通り、楽しんでいるというのが前提にはありますが、やっているときは楽しいだけではないはずで、諦めたくなる部分も出てきたのではないでしょうか。
全て見ているわけではないので、裏では色々諦めたりした部分もあったかもしれませんが、少なくとも発表で見た限りにおいては、どのチームも形があり、動き、ベース部分がきちんと開発されていたように思います。
開発するにあたり、どの技術をどれくらい使うか、メンバーのレベル・経験はどうか、作りたいものに技術が合うか、など、壁が多くありそうですが、それぞれがこだわりを持ちやりきったこと、また、やりきった上で次はこうしたいといった展望や、やってみての振り返りなどをできており、これはやりきった人にしかできないことだなと感じる点が多くありました。
それぞれの作品や技術をほめあっていたのも空気感がよく、その雰囲気づくりをしている運営の方々も素晴らしいなと感じます。
とても共感できる生成AIとの向き合い方に直面していた!
おそらくほとんどのチームで、生成AIを利用したコーディングを行っていました。
その上で以下のような意見を発表や懇親会にて聞くことができました。
- とりあえず動くものができるが、理解できず、不具合があったときの対処が大変だった
- 自分がpushしたソースコードだが、説明ができない
- 可読性が低すぎて、リファクタリングしなければならない残債をたくさん残してしまった
いずれも、私たちの身近なテーマになっていることだと思います。
製品としてリリースするには、さすがに、レビューを介すなどして、最終的には上記のようなものはない状態にしているつもりです。
ただ、一番最初にPull Requestを作成したとき、きちんとできているでしょうか?
弊社でもGitHub Copilotの導入により、格段に開発スピードが向上しました。
すごく便利ですし、私も毎日活用しており、なくてはならない相棒ですが、それと同時に、コード生成AIを活用するのはやはりきちんと知識を持っていることが重要だと思います。
AIを利用するのは開発速度を上げるために非常に大事ですが、それを開発物として提出するのであれば、自分が責任を持つことが重要です。
その感覚が、AI利用ありきで育っている若手には持ちづらいかもしれないなと思うなどしました。
おわりに
初めてハッカソンに参加してみて、純粋にモノづくりを楽しみ、切磋琢磨してやりきるパワーを感じ、非常に有意義な時間を過ごすことができました。
これを持ち帰り、まずは、自分が色々なことを諦めてしまっていないか?を見直したり、シンプルに触ったことのない技術に触れてみようと思えることができました。
改めまして、運営および学生のみなさま、お疲れ様でした!