口で言うより行うことがErlang習得への近道と信じています。
算術
四則演算にはそれぞれ演算子 （+, -, *, /）が提供されています。 一点注目すべき点は、/が常に浮動小数を返すことです。
> 2 + 2
4
> 2 - 1.
1
> 2 * 5.
10
> 10 / 5.
2.0
整数同士の割り算や剰余が必要な場合、専用の演算子があります。
> 10 div 5.
2
> 10 rem 3.
1
論理
論理積と論理和にはそれぞれ２種類の演算子があることに注目。
| 演算子 | 機能 |
|---|---|
| not | 否定 |
| and | 論理積（完全評価） |
| andalso | 論理積（短絡評価） |
| or | 論理和（完全評価） |
| orelse | 論理和（短絡評価） |
| xor | 排他的論理和 |
> not true.
false
> true and false.
false
> true xor false.
true
> true or garbage.
** exception error: bad argument
in operator or/2
called as true or garbage
短絡評価を活用する場合。
> true andalso '元氣があればなんでもできる！'.
'元氣があればなんでもできる！'
> false andalso '元氣があればなんでもできる！'.
false
> false orelse '元氣があればなんでもできる！'.
'元氣があればなんでもできる！'
> true orelse '元氣があればなんでもできる！'.
true
最初の引数は真理値(trueとfalse)でないと怒られます。
> 42 andalso '元氣があればなんでもできる！'.
** exception error: bad argument: 42
比較
| 演算子 | 機能 |
|---|---|
| == | 等しい |
| /= | 等しくない |
| > | 〜より大きい |
| < | 〜より小さい |
| >= | 〜以上 |
| =< | 〜以下 |
| =:= | 厳密に等しい |
| =/= | 厳密に等しくない |
> 1 > 2.
false
> 1 /= 2.
true
> 2 == 2.
true
> 2 =< 3.
true
整数と浮動小数を厳密に比べるには=:=を使います。
> 2 == 2.0.
true
> 2 =:= 2.0.
false
比較対象はどんな型でも問題ありません。Erlang ではどんな型でも比較が可能でして、これは特にソートにおいて重宝されます。
number < atom < reference < function < port < pid < tuple < map < list < bitstring
他の言語では中々見られない比較が、Erlang では正当なものとして扱われるのは興味深いです。
> hello > 999.
true
> {hello, world} > [1, 2, 3].
false
文字列の連結
Erlang の文字列はリストですので、文字列の連結は簡単です。
> Aisatsu = "Hello!".
"Hello!"
> Namae = "猪木".
"猪木"
> [Aisatsu, " My name is ", Namae].
["Hello!"," My name is ",[29482,26408]]
> Aisatsu ++ " My name is " ++ Namae.
[72,101,108,108,111,33,32,77,121,32,110,97,109,101,32,105,
115,32,29482,26408]
io:format/2でフォーマットを指定して標準出力に印字できます。
注意点が一つあります。歴史的な理由なのか知りませんが、何もしてしないと 1 バイトの文字（ISO/IEC 8859-1）しか対応してくれません。多バイトの文字に対応するためには Unicode translation modifier（t）を指定する必要があります。詳しくは原典をご覧ください。
> Greeting = [Aisatsu, " My name is ", Namae].
> io:format("~ts~n", [Greeting]).
Hello! My name is 猪木
ok
> io:format("~s~n", [Greeting]).
** exception error: bad argument
in function io:format/2
called as io:format("~s~n",[["Hello!"," My name is ",[29482,26408]]])
*** argument 1: failed to format string
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