概要
- WindowsでPython(pip使用)環境を構築した際のメモを記載
- 経緯:Anaconda(miniconda)を使用していたが、condaのチャネルでは配布されていないパッケージをインストールすることが増加したため
- 仮想環境はvenvでの作成を想定。pythonのバージョンはエイリアスの設定で対応
- 複数のPythonのバージョンを使用するために、PATHとエイリアスをbatファイルで設定
手順
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Pythonのインストール
- ダウンロードサイトから所望のバージョンをダウンロード
- ダウンロードファイルを実行し、インストール
- コマンドプロンプト実行時にパスを追加するため、インストール時の「Add Python to PATH」にはチェックを入れない
- 必要に応じて、複数のPythonバージョンをインストール
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エイリアスの設定1
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コマンドプロンプトを起動時にbatファイルを実行するように設定する
- ここでは、ファイル名cmdrc.bat として、%USERPROFILE% (=C:Users\〇〇)直下に配置する
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コマンドプロンプトの実行ショートカットを追加
- "/K" 以降が追記箇所
%SystemRoot%\System32\cmd.exe "/K" %USERPROFILE%\cmdrc.bat
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cmdrc.batの設定例は以下
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pythonのインストールフォルダは適宜修正する
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本例では、python3.11とpython3.12をそれぞれ、python311とpython312としてエイリアスを設定
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PATHにデフォルトのpythonを設定。以下の例では、python3.12をデフォルトに設定
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補足:setコマンドで追加した環境変数は、そのコマンドプロンプト内でのみ有効(閉じると消える)
set PATH_PYTHON_DIR=%USERPROFILE%\AppData\Local\Programs\Python doskey python311=%PATH_PYTHON_DIR%\Python311\python.exe $* doskey python312=%PATH_PYTHON_DIR%\Python312\python.exe $* set PATH=%PATH%;%PATH_PYTHON_DIR%\Python312
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venvで仮想環境を作成
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コマンドプロンプトで仮想環境を作成するファルダに移動
- 本例では、「%USERPROFILE%\venv_dir」下に作成する
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仮想環境を作成するpythonのバージョンで以下を実行
python -m venv 仮想環境名
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pythonのバージョンを指定する場合は、該当のpythonをインストール後に以下を実行。※3.8は所望のバージョン
py -3.8 -m venv 仮想環境名
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エイリアスの設定2
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必要に応じて、cmdrc.batにactivateのエイリアスを追加
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以下、設定例。コメント(@REM)以下が追記箇所
- cdvで仮想環境の作成フォルダに移動
- act_hogeで仮想環境hogeをactivate
set PATH_PYTHON_DIR=%USERPROFILE%\AppData\Local\Programs\Python doskey python311=%PATH_PYTHON_DIR%\Python311\python.exe $* doskey python312=%PATH_PYTHON_DIR%\Python312\python.exe $* set PATH=%PATH%;%PATH_PYTHON_DIR%\Python312 @REM --- 仮想環境のエイリアス(追記箇所) --- set VENV_DIR=%USERPROFILE%\venv_dir doskey cdv=cd %VENV_DIR% doskey act_hoge=%VENV_DIR%\対象の仮想環境フォルダ名(hoge)\Scripts\activate
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補足
- コマンドプロンプトからpythonを実行時に、Microsoft Storeが起動する場合の対処法
- 主原因:アプリの実行エイリアスが設定されている
- 対処法:スタートボタンを右クリック → 設定 → アプリ → アプリの詳細設定 → アプリ実行エイリアス → 「アプリ インストーラー」をオフにする
変更履歴
- 2024/11/10 投稿
- 2024/11/11 「補足」を追記