これは LINE WORKS Advent Calendar 2024 の 1日目の記事です。
アドベントカレンダー初日です!昨年のアドカレでも 【2023年版】LINE WORKS Developersでできること という記事を書きましたが、2024年版にアップデートしてまとめます。
この記事でLINE WORKS Developersの概要を知ってもらえると嬉しいです。
LINE WORKS Developersとは
LINE WORKS Developersでは普段のLINE WORKSに+αするための開発者向け機能が提供されています。
LINE WORKS上の一部作業の自動化や、他のサービスとをつなぐ連携の仕組みを実現できます。
LINE WORKSと連携するメリット
これらDevelopers機能はLINE WORKSとの連携の口として存在しています。
LINE WORKSではトークやカレンダー、掲示板などさまざまな機能が提供されていますが、外部サービスと連携することでより業務プロセスにマッチした高度な仕組みを構築できます。
特にLINE WORKSのAPIやBotは、LINE WORKSを起点としたより幅広い業務改善・効率化を実現するために活用されます。
また、社内サービスやその他外部サービスなど、普段の仕事で複数サービスを使っている場合には、フロントエンドをLINE WORKSにまとめることができ、複数アプリを行ったり来たりするようなことのないシンプルな形にもなります。
結果として多くの業務をLINE WORKS上に集約させることができ、利便性や生産性の向上にもつながります。
さまざまなサービスがLINE WORKSとの連携に対応
このDevelopers機能をベースに、既に数多くのサービスがLINE WORKSとの連携に対応しています。一から連携アプリを開発しなくともそれらを活用することで利便性の高い仕組みを早く構築できます。
以下のページにて130以上の連携ツールを紹介しています。
また、「アプリディレクトリ」という連携アプリのためのマーケットプレイスもあり、ここで提供されている連携アプリは管理者画面から簡単にインストールできます。
これらに対応していない外部サービスや自社の独自システム等とLINE WORKSを連携させたい場合は、Developers機能を使って自身で連携アプリを開発することができます。
Developersの活用事例
LINE WORKSの事例ページにて、連携アプリの活用事例もたくさん掲載されています。
■ 株式会社中日新聞社
- 書類の未提出者へのリマインドやシステム障害発生をBotで自動通知
■ 関西クリアセンター株式会社
- 「WOFF」の活用で社内申請や配車依頼、そしてそれらの完了通知をトーク上で完結
■ 株式会社別川製作所
- チャットボットが自動通知する仕組みで警報への対応が迅速に
- WOFFアプリで機械の点検作業を1時間から20分に軽減
その他の事例はこちらのページ参照。
連携を構築するための3つの機能
LINE WORKSとの連携アプリを作る開発者向け機能として、大きく3種類あります。
- Bot : 連携の ”基本となる” 機能
- WOFF : 連携の “幅を広げる” 機能
- Incoming Webhookアプリ : 連携を “より手軽にする” 機能
作りたい連携アプリの要件に合わせて使い分けます。
1. Bot
連携の ”基本となる” 機能
LINE WORKSのチャットボット機能です。トークルーム上で動くチャットボットアプリを作ることができます。
多くの場合でこのBotを活用できます。
特徴
- チャットボット機能として、トークルーム上でやりとりする会話形式のUIを提供
- ユーザーと会話するの同じような体験で利用できます
活用
このBotにより、トークをインターフェースとしたチャットベースのアプリケーションをLINE WORKS上に実装でき、システム連携の窓口として活用されています。
例:
- 商品マスターBot
- トークを通じて商品コードや商品名から商品内容を検索
- 売上管理システムBot
- 日次の売り上げ結果などを定期的にトーク上へ配信
- 監視カメラBot
- 違反を検知したらその画像と一緒にトークへ通知
- 安否確認Botなど
- 緊急時や定期連絡として安否確認メッセージをトークへ自動送信
2. WOFF
連携の “幅を広げる” 機能
WORKS Front-end Framework(WOFF) は、LINE WORKS上で動くWeb アプリを実装できる開発プラットフォームです。
このWOFFで作られた Web アプリ(= WOFFアプリ)は、トークメッセージなどからシームレスに立ち上がるミニアプリとして、幅広い連携を実現します。
特徴
- LINE WORKS上で動くWebアプリとして、アプリ内ブラウザを通してグラフィカルなUIを提供
- Webベースに、WOFFブラウザ上に自由なレイアウトで情報を表示
使い所
- 複数項目を入力させたい時
- 複数の情報を一度に入力し、フォーム送信 (e.g. 実績登録、予約登録など)
- 取得したユーザーIDを使って、送信ユーザーの特定も可能。
- 情報検索や複雑な情報の表示をしたい時
- 情報の検索や表示をするケース。 (e.g. 在庫管理、ファイル検索など)
- テーブル表示やエクスプローラー機能をWOFFアプリで実現
- メッセージ送信機能でトークルームへ共有も可能
- QRコードのスキャン機能でQRコードから検索するといったことも可能
- グラフィカルなUI/UXを提供したい時
- グラフィカルなUIを表示させて、自由度の高い体験を実装したいケース。(e.g. 実績表示、使用量表示、分析結果表示など)
- 取得したユーザーIDを使って、表示したユーザーに合わせてコンテンツを変えることも可能
WOFFについてはこちらもご参考ください。
3. Incoming Webhookアプリ
連携を “より手軽にする” 機能
他のWebサービスや自社システムからの情報を、LINE WORKSのトークルームに簡単に送信できるようになるチャットボットアプリです。
特徴
- 機能としてはシンプルで、このアプリで発行したWebhook URLへHTTPリクエストを送ることで、トークルームにメッセージが送信されます
- 通常のBotと比べて通知連携を簡単に構築できます
- 連携支援ツールと組み合わせてノーコードで開発できます
Incoming Webhook アプリについてはこちらもご参考ください。
まとめ
上記で紹介したものも含め、Developers機能としては以下のものがあります。
機能 | 説明 |
---|---|
Bot | LINE WORKSのトークルーム上で動くチャットボット。 |
WOFF | LINE WORKS上で動くミニアプリを開発。 |
Webhook | LINE WORKS のトークルーム上で通知を受け取ることができる Incoming Webhook アプリを提供 |
API | LINE WORKSとの連携アプリを開発するためのWeb API。 |
App Link | LINE WORKSの特定のサービスを開くUniversal Linkの機能。 |
SSO | LINE WORKSへのSSO (Single Sign On) を実装する機能 (SAML)。 |
LINE WORKSの可能性を広げるDevelopers機能をぜひご活用ください。
QiitaにもさまざまなTipsが投稿されているので、実際に開発する際は参考にしていただくと良いと思います。