Excel VBA(えくせる ぶいびーえー)は Excel に付属するプログラミング言語(マクロ言語)です。Excel VBA を使うと Excel のセルやシートのデータを自動的に操作する事ができます。ここでは 18 歳の新入社員向けに Excel VBA の環境構築方法を紹介します。
VBA を使う利点
繰り返し作業の自動化
VBA を使うと繰り返し行う作業を自動化できます。例えば、毎日行う作業データの加工処理、レポートの印刷作業を自動化することができます。
複雑な処理の実行
数式では実現するのが難しい、複雑な条件の処理を VBA で実装できます。
どこでも使えるプログラム環境
Excel は職場を問わず、日本の 9 割以上の業務用 PC にインストールされています。VBA で作ったプログラムは、日本のほとんどのパソコンで動かすことができます。
Excel VBA のバージョンの歴史
1994 年の Excel 5.0 で初めてVBA が搭載されました。最新版は2011年の VBA 7.1 です。
Office 製品 | 年 | VBA のバージョン | 備考 |
---|---|---|---|
Excel 4.0 | 1993 年 | - | マクロ機能(通称: Excel 4.0 マクロ)が初めて搭載された |
Excel 5.0 | 1994 年 | VBA | Excel VBA が初めて搭載された |
Office 95 | 1995 年 | VBA 4.0 | Access と Word にも VBA が搭載された |
Office 97 | 1997 年 | VBA 5.0 | PowerPoint にも VBA が搭載された |
Office 2000 | 1999 年 | VBA 6.0 | - |
Office 2003 | 2003 年 | VBA 6.4 | - |
Office 2007 | 2006 年 | VBA 6.5 | リボンUIになり、ファイル形式や拡張子が変わった |
Office 2010 | 2010 年 | VBA 7.0 | 初めての 64 ビット版製品 |
Office 2013-2024 | 2013年- | VBA 7.1 | - |
Office 365 | 2011年- | VBA 7.1 | Excel 4.0 マクロを無効化 |
Excel VBA のシステム要件
VBA 7.1 の動作環境は以下の通りです。
- Excel : 2013、2016、2019、2021、2024、Microsoft 365
この記事では Microsoft 365 バージョン 2406 を例に VBA 環境の構築手順を説明します。
VBA 開発環境の構築手順
Excel を起動する
スタートメニューから Excel を起動します。
「ファイル」メニューを開く
Excel が起動したら、リボン UI の「ファイル」タブをクリックします。
「オプション」メニューを開く
ファイルの詳細メニューが表示されたら、「その他」の「オプション」をクリックします。
リボンのユーザー設定
オプションが表示されたら、左側のリストの「リボンのユーザー設定」をクリックします。
次に右側の「リボンのユーザー設定」が「メインタブ」になっていることを確認し、リスト内の「開発」にチェックをつけます。右下の「OK」をクリックします。
リボンの表示確認
リボン UI に「開発」タブが表示されたら、設定完了です。