IPA のソフトウェア開発分析データ集

１番目のデータは独立行政法人情報処理推進機構 (IPA) が公開している「ソフトウェア開発分析データ集 2022」です。金融・公共系のシステム開発を請け負うITベンダー35社の開発プロジェクトのデータです。

開発で使われているプログラミング言語

1位が Java、2位が COBOL となっています。金融・公共系のプロジェクトが中心のため、少々偏っている印象があります。

数値データ

データ提供企業

２番目のデータはビジネス誌の日経クロステックが実施している「プログラミング言語利用実態調査2023」です。読者358人のアンケート回答になります。

最も利用している言語はPython、2／3番目に使う言語は JavaScript となっています。実際の企業の開発現場では複数のプログラム言語を使うことが想像できます。

数値データ

順位	言語	最も使っている	２、３番目
1	Python	80	82
2	Java	71	43
3	JavaScript	13	98
4	C#	40	37
5	VBA	29	47
6	C++	20	45
7	C	23	37
8	VB.NET	13	11
9	PHP	9	18
10	Ruby	9	9

3番目のデータはプログラマ向けの転職・就職・学習サービスを提供する paiza 株式会社が実施している「プログラミング言語に関する調査(2023年版)」です。

1位のプログラミング言語は Java です。保有者の比率は 30.5% です。ITエンジニアの過半数が理解できる標準的なプログラム言語はない、という事がわかります。

数値データ

各開発現場によって使われるプログラミング言語が異なる事がわかりました。

旧約聖書の伝説で「人類が天に達するほどの高い塔をバビロンに建てようとしたのを神が怒り、それまで一つであった人間の言葉を混乱させて互いに通じないようにした」という話があります。

ニュースやメディアでは一くくりに IT業界、ITエンジニアと言われることが多く、ITエンジニアは皆同じ単一文化のように感じるかもしれません。今回、解像度の高いデータを見ることで、実際は分野ごとに様々な言語が使われており多文化・異文化の世界が広がっている姿が見えてきました。