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CompTIA Network+ (N10-008) 受験記

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Qiita初投稿です。

はじめに

先日CompTIA Network+認定試験(N10-008)を受験し、合格しました。スコアは748点(900点満点、720点以上で合格)でした。
振り返りも兼ねて、どのように試験対策を行ったかなどまとめます。

これからネットワーク関連資格の取得を考えている方、その中でCompTIA Network+を選択肢に入れる方の参考になればと思います。

CompTIA Network+について

CompTIA Network+は、米国CompTIAが提供する、ネットワーク技術に携わる実務的なスキルを評価する認定資格です。
CompTIA認定資格の中ではCOREに位置付けられ、ITネットワーク関連業務に9~12ヵ月程度経験した際に持つべきスキルを証明できるとされています。

CompTIA認定資格の種類と概要

Network+概要

時間: 90分
問題数: 最大90問
合格点: 720点以上(900点満点)

出題範囲

現行バージョンであるN10-008の場合、以下の通り。

# 分野 出題比率
1.0 ネットワーキングの基礎 24%
2.0 ネットワークの実装 19%
3.0 ネットワークオペレーション 16%
4.0 ネットワークセキュリティ 19%
5.0 ネットワークのトラブルシューティング 22%

なお、試験本番は採点に含まれない問題が出ることがあり(試験直前の案内に書かれている)、このような問題は上記の出題範囲外から出題されることもあります。
こういった問題の目的は、意図せぬ問題に遭遇したときの受験者の心理的反応などを調査しているようです(詳細不明)。

難易度

これが初めてのIT資格試験だったので比較はできませんが、かなり易しいと思います。
試験自体の難易度よりも(海外の資格試験あるあるだと思いますが)受験費用の高さが難易度高いです。。。

有効期間

CompTIA認定資格には3年間の有効期限があり、CompTIA CE Programに沿って所定のアクティビティを実施することで3年間ずつ延長することができます。

なぜ受験したか

現在の会社はハイブリッドワークを実施していますが、情シスの業務の一部としてネットワーク管理も行っており、支社のネットワーク移転も一度だけ経験があります。
いきなり現場に投入されて場当たり的な対応でスキルを身に着けては来ましたが、直近ネットワークのトラブルシューティングをしていても自分の知識ではスピーディに原因を特定して解決できないことも多く、きちんとした知識を身に着けた方がよさそうだと感じていました。
今後の継続学習のきっかけにもなればと思い、何かIT関連の資格を取ろうと思い受験することにしました。

CompTIA認定資格は国内では割とマイナーだと思っており、基本情報などのIPAの国家試験や、ネットワークの資格であればCCNAの方がずっと知名度はあるでしょう。
にもかかわらず、あえてCompTIAを選んだのには以下の理由があります。

  • ベンダーフリーである

CCNAではなくCompTIAを選んだ理由です。
現在の業務ではネットワークにCisco機器を全く使っていないのでCCNAを選ぶ必要性がなかったというのと、ベンダーに特化しない資格の方が汎用的な知識が身につくと考えました。

  • グローバルである

IPA認定試験を受けない理由は主にこれです。日本でしか通用しない資格、というのにあまり興味がなく、IPAの国家試験はまだまだガラパゴスだと思っているので、今のところ積極的に受けようとは思っていません。
日本で日系企業に勤めている限りは、IPA認定試験の方がずっと価値があると思います(懐にも優しい)。

  • 実務スキルを評価する資格である

CompTIA認定資格は実務スキルを評価するものと言われてます。そのためか、単純な知識だけでは解けない若干クセのある問題もあります(難しいわけではない)。例えば、

『ネットワーク機器のトラブルシューティングをしていて最も原因の高そうな事項を特定したが、技術者が次に行うべきなのは次のうちどれか』

といったような問題が出たりします。
また、パフォーマンスベーステストという、画面上に表示されるシミュレーション環境において設定やトラブルシューティングを実施する問題も出題されます。

  • 継続学習のきっかけになる

IT系の資格では割と一般的ですが、CompTIA認定資格も有効期間があります。これは一度取得したら無期限で有効なIPAの国家試験などと比べてデメリットのように感じますが、そういった資格の方が自分には向いていると感じました。
ITエンジニアである以上、継続的な学習をするのは重要なことで、怠っていればすぐに時代の変化についていけなくなります。

実は最初はSecurity+を受験しようと思ったのですが、Network+はCompTIAのキャリアパスの中ではSecurity+の一つ前段階に位置付けられており、実務にも関連するので勉強して損することはないと思いこちらを受けることにしました。
いずれSecurity+も受けるつもりでそれにより有効期間も延ばせるので、その間に書く癖も身に着けようと思った、というのも動機の一つです。

試験対策

勉強の記録はちゃんと取っていなかったものの、勉強期間だけで言えば4月の終わり頃から始めていたようでした。時間かけすぎ…
ただ、本腰を入れて勉強したのは最後の1ヶ月だけで、総勉強時間は20~30時間ぐらいだと思います。実務経験が少ないともう少し勉強が必要かもしれません(筆者は受験当時、情シス歴1年5ヶ月で、ネットワークは担当業務の一部です)。

主にやったのは以下の3つです。

  • 動画での学習
  • TAC模擬試験での勉強
  • 出題範囲の網羅的勉強

動画での学習

まずは以下のCCNAの対策動画を見て勉強しました。

インフラエンジニアを目指すための「ネットワーク(CCNA)学習」 - YouTube

「いきなりCCNAの対策動画じゃん」と思うかもしれませんが、CompTIAがベンダーフリーといってもTCP/IP周りの知識はそんなことにかかわらず共通なので、初手としてはあまり悪くなかったと思っています。

…実はこの動画を見ていたのはゴールデンウィーク頃だったのですが、その後3ヶ月ほど勉強を中断し、9月に入ってから以降の勉強を始めました。ですが、この頃に書いたメモはこの後の勉強でもたまに振り返ってみていたので、なんだかんだで役に立ちました。

TAC模擬試験での勉強

教材として最も役に立ったのはTACの模擬試験です。というか、受かることだけを目的にするのであればこれだけで十分かもしれません。
TACの模試はとてもよくできていて、試験本番も何問かは模試と全く同じ問題が出ましたし、パフォーマンスベーステストも模試と同じものが出ました。そのような問題は瞬時に解けるので、心理的に余裕が生まれます(と言っても試験本番は時間には余裕がありました)。
以下を購入しました。

  • Web模擬試験コース(リテイクチケット付)
    • 金額: 48,800円
    • 内容:
      • 2回分のWeb模試 (90問/回)
      • 分野別復習問題 (上記Web模試の中から分野別にランダムで5問出題)
      • パフォーマンスベーステスト対策 (2単元、計12問)

CompTIA Network+ (N10-008)|CompTIA|資格の学校TAC

Network+の試験自体が公式から申し込むと46,000円以上するので、+3,000円以内で購入できてそれ以上の価値があります。公式のテキストや問題集は不要だと思います(高いし)。

具体的な勉強方法は以下のような流れです。

  • 第1回のWeb模試を解いてみる
    • 正解/不正解に関わらず全問題の解説を確認する
    • 正解以外の選択肢も意味が分かるようにする
  • 100%正当できるようになるまで何度か解く
  • 同じように第2回をまずは解いてみる → 解説確認 → 100%正当できるまで復習、を繰り返す
  • パフォーマンスベーステストについても同様に100%正当できるようにする
  • 分野別復習問題は必要に応じて活用

出題範囲の網羅的勉強

CompTIAの各認定資格は出題範囲が公開されています。Network+ (N10-008)の場合は以下。

CompTIA Network+(N10-008) 日本語版

この出題範囲をスプレッドシートに書き起こし、上記Web模試と並行して、以下のような形で一覧表を作りました。
image.png
Web模試だけだとカバーできない範囲も出てくるので、そういったものはWebで調べるなどにより補完していきました。

極論、Web模試がなくてもこの出題範囲に出ている用語をすべて自分なりに説明できる状態になっていれば、パフォーマンスベーステスト以外はほぼ解けるのではないかと思います。

その他の教材

参考

勉強方法は以下の記事を参考にしました。
CompTIA Network+ (N10-007) 受験体験記

おわりに

本番は思いの外難しく感じたものの、無事一発で合格できて安心(自費なのでこの金額の試験を何度も受けるのはきつい)。

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