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タスク管理ツールLinearを試してみた

Last updated at Posted at 2023-10-20

はじめに

Googleのおすすめの記事で以下のニュースを見ました。

聞いたことがないツールだったのと、これまで個人のタスク管理にツールを使ったりしていなかったので、試しにFree Planで使ってみました。
業務ではヘルプデスクのチケット管理にJiraを使っているので、同じようなことをする場合の使用感の比較もしてみたいと思います。

Linearとは

ざっくり言うと、プロジェクト管理ツールです。JiraやAsanaを使ったことがある方は、同じ種類のツールだとイメージしてもらえればよいと思います。

公式ページに主要顧客が掲載されていますが、ざっと見た感じだとFintech系の企業やAIスタートアップが多い印象があります。冒頭のForbesの記事にも載っていますが、CohereやrunwayといったAIユニコーン、Fintechユニコーンであるrampなどが使っているようです。
日本企業は全く載っていないので、日本ではあまり使われていなさそうです。日本は代理店ビジネスが主流なのでこの辺は仕方がないかもしれませんね。公式ページも英語しかないですし。

プラン

以下画像の3種類に加えEnterpriseプランがあります。個人利用ならFreeで十分ですが、企業で使うならよっぽど小規模でない限りStandard以上が選択肢になるでしょう。試しに使ってみようと思うとMonthlyで$10なので、Jiraと比べるとお高めです。

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PlusだとSAML SSOが可能になったりAudit Logが取れるようになったりと、主にセキュリティ面が充実してきます。基本的な機能はStandardとPlusであればそこまで差はなさそうです。

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アプリ

WindowsとMacOSにはデスクトップクライアントがあるようです(今回は試していません)。
また、モバイル版はネイティブアプリはありませんが、iOSとAndroidの両方でProgressive Web Applicationが提供されており、公式Webサイトからダウンロードすることができます。手順は以下に掲載されています。

チュートリアル

以下、画面キャプチャやコマンドは2023年10月時点でWindows 11でのものとなります。

今回はEmailでアカウントを作成しました。Google連携はFreeプランでも可能です。

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ユーザー登録時にはGitHubとの連携設定や、Pull Requestがあったときのissueのステータス設定などがあり、プロダクト開発での利用を意識して作成されている印象が強いです。
メールでの認証の場合、ログイン用の一時リンクがメールで届きます。アクセスすると初回はユーザー設定画面になりますが、2回目以降はActive issues画面に遷移します。

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日付だけ日本語になってますが、UIは英語のみのようです(設定でも変更できそうにない)。

Jiraとの機能比較

現在のチームではヘルプデスクのチケット管理をJiraのカンバンボードで行っています。ビュー的に一番近そうなのはActive issuesの画面なので、この画面で比較してみます。

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チケットの詳細がわかりやすい

主観かもしれませんがチケットの詳細画面はJiraより分かりやすいと思います。

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サイドメニューなど余計な情報が少なく洗練されている印象です。コメントだけでなくアクティビティのログが残るので記録も追いやすい。動画の埋め込みなどもできて結構リッチです。

操作感はあまり変わらない

Jiraで主にやっている操作はチケットのステータス移動やラベル分類ですが、これらはあまり操作感は変わらずできそうです。GUI上でポチポチできるし、チケットのステータス変更もドラッグ&ドロップで簡単にできます。

スイムレーンがない

これはややマイナスポイントですが、スイムレーンの設定ができなさそうです。ステータスでカラム分けしているのはJiraでも同じですが、さらにAsigneeごとに横軸で切っています。これは、誰がどれぐらいのタスクを抱えているか、どんなタスクを抱えているかを直感的に理解する上では結構役に立ちます。
Linearにはこの機能がなさそうです。代替手段として、Asigneeでフィルターは簡単にできます。また、チケットのアサイン数自体は詳細画面で簡単に見ることができます。

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カスタムビューを追加できる

Activeビューだと完了したタスクは表示されません。表示する必要は別にないものの、操作感で言うとドラッグ&ドロップで完了にできないという点がマイナスかなーと思っていましたが、どうやらカスタムビューを作れるようです。

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カスタムビューであれば、完了のカラムを表示させることももちろんできますし、あらかじめフィルターを設定したビューなども作れるので、これを使ってチームメンバー分ビューを作ればスイムレーンの代替もできそうです(最初だけやや手間)。

※よく見たらActiveでなくAll issues画面であれば普通に完了カラムもありました。

その他感想

軽く触ってみた感想としては大きく2つ。

動作が速い

操作してみて真っ先に思ったのが、ものすごくサクサク動きます。普段業務で使っているJiraが割ともっさりしていることもあり、この差は歴然です。
タスク管理はあくまで進捗の管理であってタスクそのものではないので、ここを軽快にできることはとてもストレスフリーです。

ショートカットが豊富

画面移動含むほとんどの操作にショートカットキーが割り当てられています。例えば、Backlogに移動して新しいissueを作成する場合、以下のコマンドでできます。

  • G BでBacklogへ移動
  • Cでissue作成

また、各画面でCtrl+Kを押すことでコマンド検索画面を開くことができます。

おわりに

現状ではJiraほど機能豊富なわけではないものの、GitHubやSlackとの連携が優秀なのと軽快な動作で、開発組織での利用には今後日本でも人気が出てきそうな予感がします。

同価格帯での比較だと、特に管理面の機能では、JiraをはじめとしたAtlassian製品群に一日の長があります。Atlassianは様々な製品群の管理が統合されているので、単一プロダクトのLinearに同じぐらいの金額で同レベルの管理機能を求めるのはまだ厳しいでしょう。

今後の発展に期待したいサービスです。

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